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食塩水の文章題 【連立方程式】

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このサイトのコンセプトは「平均点くらい取ろうよ」でした。
点が低くて悩んでるなら、悩まないくらいの点なら取ろうよ。

このコンセプトには「文章題」は合いません。
文章題なんて解けなくても平均点なら取れるしね!

だけど、できるんだもん。このくらい。
一番簡単に教えます。

食塩水の問題は「難しめの問題」として認識されています。
でも、「解き方を覚える」んじゃなくて「式の作り方を理解する」ことに集中すれば、食塩水の文章題はきっとできます。

そこまで難しくはないけど、説明はちょっと長め。
落ち着いて、ひとつひとつ見ていこうね。

(連立方程式の基本計算だけは練習してきてね)


ーーーーーー


さっそく問題です。

はい、だめー!笑

なんでかって、「今ちゃんと読まなかった」でしょ。
苦手な人の特徴は、文章というだけで雰囲気負けするというところです。

大丈夫。
丁寧に、もっかい読んでみよう。

8%の食塩水 と
5%の食塩水 を 混ぜて

7%の食塩水 を 作りたい。

2つの食塩水(8%と5%) を
それぞれ何グラム 混ぜる?

という問題です。
こういうふうに区切って読めば、さっきよりは難しくないでしょ?

だから雰囲気に負けちゃだめです。
ひとつひとつゆっくり理解すればいいだけ。


・・・


さて。
文章題を解くときに、一番にやること。
それは「聞かれたものに名前をつける」ことです。

今回、聞かれているものは何?

8%の食塩水 と
5%の食塩水 を 混ぜて

7%の食塩水 を 作りたい。

2つの食塩水(8%と5%) を
それぞれ何グラム 混ぜる?

聞かれてるのは「2つの食塩水(8%と5%)それぞれ何グラム?」です。だから、これらに名前を付けます。

 8%の食塩水 xグラム
 5%の食塩水 yグラム

これで名前が付け終わりました。

名前を付けるメリットのひとつが、「イメージしやすくなる」

こんなふうに図も描けます。

別にこんなふうに描かなくても、図は軽く、わかりやすく、です。


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さあいよいよ立式(りっしき)です。
(立式=式を作ること)

文章題は立式がほぼすべて。
だって解くのはもうできるもんね。

さっきの図をもう1回みてみようか。

ここから、何か式を思いつく?

・・・(待ちます)

はい。
1個は思いついたんじゃない?
1つはこういう式です。

これ!

xグラムとyグラムを合わせたら300グラム、という式です。
当たり前だよね。混ぜてるんだから。
この式はサッと作りたいです。

でも、連立方程式は式が2つないと解けないんでした。
あと1つ立式しなきゃ。

と思って、こう式を作った人。

アウトです。
「%」はたし算にできないんだ。
(そもそも8+5=7じゃないもんね)

やべえ。
行きづまりました。
食塩水がみんな苦手になるのは、この次の立式なんです。


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っていうか%って何。
っていうか食塩水って何!

そこから考えてみます。

食塩水、つまり塩水(しおみず)です。
水に、食塩(家庭にある塩)を混ぜたやつです。

こういうこと。
ここから、少しレベルが上がるからね。よく聞いて。

じゃあ、食塩水の「%」って、何?

答えられたかな。
「%」は「食塩の濃度(濃さ)」を表しています。
つまり、しょっぱさだ。
食塩入れまくった方がしょっぱいよね。


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ここでパーセントの話をサッとします。

こう分数で書くことができます。
そして「割合はかけ算」というのも覚えておいてください。
パーセントも割合のひとつです。

さあ!
ここに「5%の食塩水100g」を用意しました。
(さっきの問題とは無関係です)

「食塩水100g=水と食塩を混ぜたら100gになった
ということです。
じゃあ、食塩はどのくらい混ぜたんだろう?

「割合はかけ算」なので、
パーセントは分数にして、かけ算すれば、出てきます。

5g!
これが5%の食塩水100gの中にある食塩の量だったんです。
図にするとこう。

(ついでに水の量は95gだね。100ー5です)

割合の計算、ちゃんとやりたかったらここでやってみてください。


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これで、食塩の量が出せるようになったけど、あれ?
なんでこんなことやってたんだっけ。

もともと、立式を2つしたいと思ってたんです。
ひとつめは、食塩水の量をたして「x+y=300」。
でも、パーセントをたした「5+8=7」はだめでした。

で今は、食塩水中の「食塩の量」の出し方を身につけました。

ねえねえ。
さっき食塩水の図を書いたけど

食塩水って元々「水+食塩」だよね・・。

この食塩の量だけに着目したら、式ってできないかな・・。

しかも、食塩の量ってさっき・・・
「g」に「割合」をかけて・・・

あれ?あれ!
これって式できちゃったんじゃない?

連立のもうひとつの式、できたじゃん!


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並べて書いてみます。

おー!
できました!

「なんかめんどくさそう・・」って思うのは間違いだよ。
だって自分で式を作れたじゃん!
自分で式を作れたっていうことは、忘れても思い出せるということ。
ちょっとした応用くらいじゃ負けません。強いんです。

だってね。
食塩水の連立方程式の立式ってよく、

って書いてあるんだよ。
ふざけんなよ!
これは忘れたらおしまいです。
さっきのとは、全然、質がちがう。

だからこういう教え方は好きじゃないです。
でも、教科書にも問題集にもとっても多いから気をつけて。

暗記を無駄に増やして、勉強嫌いを増やすだけだと思ってます。
でも、みんなは、これを「覚えなくても」もう解けそうだよね。


ーーーーーー


じゃあ改めて!

目標の「2つの立式」が完成しました。
あとは勝手に名前を付けたので、1番最初にその宣言をします。
ここはめんどくさいけど、必ずね。

下の式には式変形が必要だね。
だけど約分しないように!

せっかく全部「100分の」なんだから。
「×100」しちゃえば全部消えます。

こういう感じ!
あとはいつもどおり解くだけです。もう安心。

おー。答え出ました!すごいよ!!
あの食塩水の問題だよ?すごい!

でも最後は「x=200、y=100」って書いちゃダメだからね。
だって「x」も「y」も勝手につけた名前だから。

「8%の食塩水200g、5%の食塩水100g」って書いたらおしまい。
聞かれたものは「2つの食塩水(8%と5%)それぞれ何g?」だったもんね。


ーーーーーー


結構大変だったけど、あと2問だけ、立式だけやります。

いったん問題を解いとくと、さっきよりめんどくさく感じないよね。
そういうもんなんです。最初はだいたいめんどくさい

 って、あれ、水???

って慌てない。やることはなんだったっけ?
聞かれたものに名前をつける」です。

つけました。
ちょっと図を描いてみようか。

さっきと同じで、ひとつめの式はこう。

ふたつめの「食塩の量」の式はどうしようか。

そのままやればいいんです。さっきのまま。
水は「0%の食塩水」と思えばいいんです。

「100分の0」って結局「0」だけど、いいんです。
やり方は一定の方がいい」です。迷わないからね。

このまま立式しちゃいます。

解くのは後で載せます。大事なのは「2つの立式」。


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ラスト。
勘がいい人は何をやるか分かるかな?

はい今度は食塩です。
でもとりあえずやることがあったよね。

名前をつけました。
じゃあ、食塩はどうすればいいのかな。
食塩は「100%の食塩水」だと思えばいいよね。

ちゃんとしたやり方でやれば、「いつもと同じ」で出来るんです。
解答はまた後でね。


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「食塩水」と「水」と「食塩」を並べて図示してみます。

もう大丈夫だよね!


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これで食塩水の問題はおわり。
立式を2つ」して「後はいつも通り」です。

ちなみに今回はやってないけど

「8%の食塩水に、5%の食塩水を100g混ぜて、7%の食塩水を作りたい。8%の食塩水と、7%の食塩水はそれぞれ何gになるか」

みたいな問題も、同じ解き方で解けます。
聞かれたものに名前をつける」だけ。

今回の演習問題は、このページに出てきた全問題です。
こういう問題は、何問も解く必要はないから。
少ない問題でしっかり理解して解くのがいいです。
問題作るのがめんどうというのもあるけどね。

文章題をたくさん練習したいなら、
学校のワークで立式までを練習するといいです。
文章題は立式でほぼ答えだからね。
式だけ作って、そこだけ答え見て、合ってたらOKです。


[練習問題](答えは下です)


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