おうぎ形は円の一部と考える(弧の長さ、おうぎ形の面積、中心角) 【円のπr²と円周2πrも】
[関連ページ](★割合について)
みんないやがるおうぎ形。
ここで出来るようにしちゃおうね。
上に載せた「割合について」というページは、
先に読んでくるとお得だよ。ここでも教えるけどね。
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【おうぎ形の説明】
おうぎ形というのは
こういう形のこと。
扇(おうぎ。扇子(せんす)のこと)みたいな形してるよね。
別にチーズケーキ形でもいいんです。似てるし。
おうぎ形の問題では
「面積」「弧の長さ」「中心角」という用語が出てきます。
■おうぎ形の面積
■弧(こ)の長さ
■中心角
この3つの求め方を今からやります!
が、その前に「円」の知識が必要です。
円の面積とか円周とか、言える?
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【円の面積と円周】
円の「面積」と「円周」について復習します。
まだマジメだった小学校時代。
そこで覚えたこの公式を、まだ覚えてる人も多いはずです。
でも中学以降、
半径は「r(アール)」、
円周率(3.14・・)は「π(パイ)」とします。
えーめんどうそう、とか、覚えてない!とかその前に。
面積「πr²」、円周「2πr」を、
連呼しまくって覚えてください。今。
連呼(れんこ)とは声に出して読みまくること!覚えるには連呼!
(πr²、πr²、πr²、パイアール2じょう、パイアール2じょう、パイアール2じょう、パイアール2じょう、パイアール2じょう、パイアール2じょう、パイアール2じょう・・・)
(2πr、2πr、2πr、にーパイアール、にーパイアール、にーパイアール、にーパイアール、にーパイアール、にーパイアール、にーパイアール、にーパイアール、にーパイアール・・・)
はい覚えました。覚えたね?
覚えないと始まらないからね!
ちなみに「π」は「3.14・・」だから数字です。
だから「2rπ」じゃなくて「2πr」ね!数字が先なので。
ちょっと軽く問題やってみましょう。
これを解きます。
公式「2πr」「πr²」は、これから毎回書きます。
覚えるため、そして忘れないためです。
という感じ!
公式書いたから、見ながらできて、難しくなかったね。
単位は( )を付けて、最後に書き込みます。
(2 × π × 3=6cmと書くのはダメ。
突然単位が付くと「=」ではなくなるからです)
面積の方は「π×3(cm)×3(cm)」ということ。
なので「cm」を2回かけてるよね。
だから単位は「cm²」です。
円はこんな感じ。
もうおうぎ形にいっちゃうよ。
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【おうぎ形が嫌な理由】
おうぎ形はだいたいみんないやがります。
なぜかというと「公式がめんどくさそうだから」。
見てみる?
ぐええええ。
「弧の長さ」と「面積」はなんとなく似てる。
でも「中心角」の公式は参考書などでバラバラです。
これを全部覚えて、解いてくださいね。
と言われるわけ。
テスト前ならまだしも、入試前まで覚えてられる?
でもそもそも、
こんなの覚えなくていいです。
覚えよう、丸暗記しようとするからめんどうなんだ。
「ちゃんと」理解してみよう。
理解すれば、忘れても思い出せる。これが一番強い。
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【割合について】
「★割合について」のページでやったことを軽く復習します。
割合って結局これでした。
割合は「全体分の部分」で出すことができたんです。
とっても大事なので、今覚えてください。連呼!
(割合は全体分の部分、割合は全体分の部分、割合は全体分の部分、割合は全体分の部分、割合は全体分の部分、割合は全体分の部分、割合は全体分の部分・・・)
ピザ1枚を、8等分して、
3切れ食べたら、何枚食べたことになるかな。
というのを、割合(全体分の部分)で書けます。
8切れ(全体)あるうちの3切れ(部分)食べたから、
3/8枚食べた、ということ。
さらに「割合はかけ算」を使うんでした。
さっきのピザが全体で1000カロリーだとします。
食べた3切れ分のカロリーは?
「全体(1000kcal)」×「割合」で解けました。
この知識をおうぎ形でも使います。
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【おうぎ形は円の一部と考える】
それではおうぎ形。
おうぎ形は「円の一部と考える」のが基本です。
さっきのピザの図とかなり似てるよね。
ピザ3切れ(部分)とピザまるごと1枚(全体)の関係を思い出して。
じゃあ、おうぎ形を「円の一部と考える」ということは、
こう思っていい、ということです。
さっきカロリー出したときのことを思い出して。
じゃあ、おうぎ形だって、
「円(全体)」×「割合」で解けるはず、
っていうことです。
じゃあおうぎ形の弧の長さの全体は?
→ 円の「円周」だ。
じゃあ、おうぎ形の面積の全体は?
→ 「円の面積」だ。
つまり、
ということ。
ね。
さっきの公式、覚える必要があったのだろうか、ってことです。
覚えさせられる必要があったのだろうかってこと!
だって弧の長さだろうと、面積だろうと、
(あとでやる中心角だろうと)
結局これじゃん。
これが分かったら、覚えなくても解けるよ。
じゃあ、やりながら理解してみようか!
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【問題】
こんな問題。
この問題の図に直接、
こうやって描き込んじゃいます。
これで「円の一部」ということが意識できる。
この問題で使える「割合(全体分の部分)」はどこだか分かる?
それは角度、「45°」と「360°」です。
部分(おうぎ形)が45°、全体(円)が360°。
面積から解いてみます。
なんだから、
円の面積(πr²)に割合(45°/360°)をかければいいはず。
「πr²」毎回書くからね!
次は弧の長さ。
なんだから、
円周(2πr)に割合(45°/360°)をかければいいね。
でも割合はさっきと変わらないんだ。
なので、約分した状態(1/8)でいいです。
円周(2πr)×割合(1/8)ってこと!
「2πr」も毎回書いてね。
まとめて書くと
こんな感じです。
説明の割に意外と簡単だと思った?
「円」と「割合」の知識があれば、意外と簡単ってこと。
これだけ。
でも意外と簡単なのはここまでだ。
ここからちょっとむずいよ。よく聞いてね。
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【おうぎ形の割合のパターン】
今の問題では、全体を360°、部分を45°として、
全体分の部分の割合は「45°/360°」として計算しました。
でも、おうぎ形の割合は他にもあります。
「全体」と「部分」のペアなら、角度じゃなくてもいいんだ。
難しく見えるけど落ちついてね。
見た目にやられちゃダメだからね。
一番左は、角度の「全体分の部分」、
真ん中は、円周の「全体分の部分」
一番右は、面積の「全体分の部分」になってるだけです。
こんなふうに、
「全体分の部分」であれば、
角度でも、円周(弧の長さ)でも、面積でも、
どれでも使ってもいいってことです。
ちなみに、
さっきの問題出した面積と弧の長さ。
全部「割合」にしてみようか。
ほらね。
当然、全部「1/8」になりました。
やっぱり、どれを使ってもいいってことだ。
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【おうぎ形の中心角の問題】
さっき適当に流した「中心角」もやります。
困ることは2つあります。
この2つに対して解決していかなくちゃいけません。
・・・
① 全体分の部分を作るには?
全体分の部分を作るには、
「全体」と「部分」のペアを見つけることです。
おうぎ形のペアは
この3つだったよね。
角度か、弧の長さか、面積。
今回の問題をもう一度見ると
分かってるのは「弧の長さ」だ。
じゃあ部分が「弧の長さ」、全体が「円周」だね。
(半径が分かれば円周2πrも分かる)
だから割合(全体分の部分)は「3π/2πr」です。
・・・
② 中心角の全体は?
部分「おうぎ形」に対する全体は「円」。
じゃあ「中心角」に対する全体は?
そりゃあ「360°」でしょう。
中心角の全体は360°だ。
なんだから、中心角は、
ってこと。
360°×割合って、違和感あるでしょ。
でも、理解すれば、さっきと同じ発想です。
全部これと同じだって思えたかな?
・・・
ということでもう解けます!
中心角は円の360°に割合(3π/2πr)をかけて、
ということでした(円の点線描いてね!)
ちなみに270°って本当は
こんな形だだけど、いいです無視して。
メモなんだから。いつも通り分かりやすく。
こういうふうに図の描いてない問題もある。
そういうときは自分で図を描くんだ。
225°だって、
こう描いていいよってこと。
「メモ」なんだから。「いつも通り分かりやすく」。
優先するのはこれです。(問題解かないよ!)
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以上でおうぎ形おしまい!
全部これだって分かったかな。
それが分かればこっちのもんです。
もうきっと忘れません。
練習問題はさっきのと、もう1個だけやっておこうか。
きっとだいじょうぶです。
解けるまで頑張れ。
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