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作文・エントリーシートの添削 完結編 (読みやすい文章に!)

作文の3つのコツ(難しくなく、おもしろく)
読みやすい文章を書くための3つのコツ
作文・エントリーシートの添削
 ▶ 作文・エントリーシートの添削 完結編



前のページから始まった
「作文の書き方」の完結編です!

3つのコツは

① 「、」で繋ぎすぎない
② かっこいいだけで実体のない言葉に注意
③ WhatよりHow

こんな感じだったね。

これを踏まえて、
今度は「第一志望の企業のエントリーシート」の添削に行くよ!!

(題材はエントリーシートだけど、
 作文にこまるひとは誰でも使える
からね!)


(このページは動画バージョンもあります)


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B. 第一志望の企業(空港系)

B1. 学生時代、仲間と取り組み成果を出した経験

 2018年にゼミナールの仲間と出場した「観光まちづくりコンテスト茨城ステージ」での取り組みです。
 この取り組みは「観光魅力度ランキング」47位の茨城県を魅力度最下位脱出に向けゼミメンバーと考えていく取り組みです。
 私はゼミナール所属当初、経験値の面でスキルが劣っていました。
 そのため悔しい思いをしましたが、未熟な私をメンバーに受け入れてくれたゼミメンバーにスキルアップすることで恩返ししたいと考えました。
 そこで他メンバーからもアドバイスをもらい、魅力度を上げるためにはどうしたら良いか、実際に現地視察も行ってきました。
 その結果、出場した全42チームの大学の中から「ポスターセッション」に選ばれることができました。
 この経験から自分の中で限界を決めず、努力し続ける力を貴社でも活かしていきたいです。

さあ。
じゃあ第一志望編に入っていこうか。

■(冒頭部分)〜での取り組みです。この取り組みは〜、考えていく取り組みです。

□重複しないように。

言葉や内容が重複すると、
文字数を稼いでるような印象になります。
今回は「取り組み」だね。
「ゼミナール」「ゼミ」「メンバー」という言葉もちょっと多いかな。

(あと、ゼミでいいんです。大丈夫。
 前のページで「貴社」のとこでも言ったけど、
 使い慣れない言葉はなるべく使わないほうがいいです。
 かっこつけすぎないこと。
 言葉と自分がどんどん離れていって、
 面接で話すときにも感情が乗らなくなるからね)

▷仲間と取り組んだことで私が思い出すのは、ゼミで出場した「観光〜ステージ」でのことです。「観光魅力度ランキング」47位の茨城県の、魅力度最下位脱出を目指す取り組みでした。

・・・


それ以降を細かく見ていきます!

前のページで話した「WhatよりもHow」、
それから「かっこいいだけの実体のない言葉」に注意。


・・・

■ゼミナール所属当初、経験値の面でスキルが劣っていました。

なんのスキル?
スキルというかっこいい言葉でごまかさない。

■そのため悔しい思いをしましたが、

どのくらい?
(WhatよりHowを書く)

■未熟な私をメンバーに受け入れてくれたゼミメンバーに

どんなふうに受け入れてくれた?
自分はゼミメンバーより何が未熟だった?

■スキルアップすることで恩返ししたいと考えました。

なにをスキルアップ?
どんなふうにスキルアップ?
どうしてスキルアップが恩返しになる?

■そこで他メンバーからもアドバイスをもらい、魅力度を上げるためにはどうしたら良いか、実際に現地視察も行ってきました。

この書き方だと、
結局他のメンバーがすごい感がする。
(自分はノースキルアップな感じ)

現地視察では何(What)を見て、
どんなこと(How)を思った?

■この経験から自分の中で限界を決めず、努力し続ける力を貴社でも活かしていきたいです。

残念だけど、
上の文からは「限界を決めず努力し続ける」感は伝わらないです。
そのテーマで書いてるとは思えなかった。

そもそも、
元の自分は「限界を決めて努力してなかった」ってこと?
そこも書いてない。

だからまとめとしては変なんだよね。
実体のない、かっこつけた文章になってます。

ちゃんと一貫性のある文章にすること
作文のコツ③ひとつに絞る」)
最後に「ん?」と思わせないようにね。


・・・


□WhatよりもHow


本当に大事なので、何度でも言います。
「私は○○に挑戦しました、その結果こうなりました」
みたいな事実(What)だけの文章は伝わりづらいんだ。

具体的じゃないから、嘘っぽくも感じるんだよね。
「どう」頑張ったのか、「どう」変化したのか。
Howが重要です。

WhatよりもHowだ。
そしてできれば、『感情の動き』もきちんと書く。

作文のコツ②「マイナスなことも書く(=差を出す)」)

▷所属当初、私は他のメンバーと違いまったく発言ができませんでした。
 自分の意見に自信がなかったからです。
 それを相談すると、「私だって自信はないけど、どんなアイディアがいいかは私には分からないし、出すだけ出して、後はみんなで考えてみたらいいかなと思ってるんだよね、せっかくみんないるんだし」という回答が返ってきて驚きました。
 私は、全部自分でしなくてはと思っていたのです。

 それ以来、私の発言量は増えました。
 とにかく感じたこと、違和感はなんでも言いました。
「現地見ないとわからないよね」という、私のふとした発言から現地視察が実行されたりもしました。
 みんなで意見を出し合い、ブラッシュアップしあった結果、42チーム中「ポスターセッション」という部門に選んでもらえることにもなりました。
 自分ひとりで卑屈にならず、周りを信じて発言してみるということ。
 それを、仕事の中でも活かしていこうと思っています。

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B2. 今後、仕事を通して実現させたい夢を。その夢を実現するためにはどのように成長していきたいか。

B2. 今後、仕事を通して実現させたい夢を。その夢を実現するためにはどのように成長していきたいか。

 まずは大好きな〇〇(地名)の地で貴社のロールモデルとして活躍するために「〇〇」メンバーに加わりたいです。
 加入後は、メンバーとともに〇〇空港の「顔」としてお客様に選ばれ続ける会社であるために自分たち社員、自ら考え行動していくこと(空港と共に私たちも成長していけるよう)に力を入れたいです。
 そして会社説明会で〇〇さんのおっしゃっていたように、〇〇空港が空港会社の中で品質部門においてナンバーワンを目指していけるようなグランドスタッフになりたいです。
 そのため、常に変化に対し、アンテナを張り、ホスピタリティを極めたいです。
 そしてお客様からも、共に働く仲間からも〇〇(企業名)グループの「顔」として認められるようなおもてなしのプロフェッショナルになりたいです。

□WhatよりHow

 〇〇メンバー、
 〇〇空港の顔、
 品質部門ナンバーワンを目指すグランドスタッフ、
 企業の顔。

「何になりたいか(What)」はしっかり書いてあります。
だけど「どうなるか(How)」が少ない。

「自ら考え行動する」「アンテナを張りホスピタリティを極める」程度で、しかも漠然としているね。漠然としたかっこいい言葉は‥本当に注意だ。

何度も書くけど、大切なのはHowです。

 自ら考えるとなんでいいのか、
 変化に対するアンテナがあるとどう違うのか、
 ホスピタリティを極めたら何がいいのか。

さらに、

 自ら考えるってどうやればいいのか、
 アンテナを張るってどうやればいいのか、
 ホスピタリティってどうやって極めればいいのか。

そこまで考えて、もっと具体的にしたほうがいいです。

なりたいことはたくさん書いて、
その方法論が漠然としてるとどうなるのか。

「俺、将来金持ちなるんだ。映画出て主演やって、めっちゃモテるの。
 そんで歌とか歌いたい。本当は歌やりたいからね。
 そんで親に家と車買ってあげて、自分はマンションかな」

ね? 信頼感をいだきにくい。
真剣味が感じられないし、
あー頑張らないんだろうなーって感じさえする。
でもHowに気をつければ、絶対によくなるよ。

▷私は、大好きな〇〇(地名)で、貴社のロールモデルと呼ばれるようになりたいです。(言い切るのがポイント)

 「〇〇」に加わって皆さんと〇〇空港の顔になってみたい。そして、説明会で〇〇さんがおっしゃっていた品質部門でのナンバーワンを、私もともに目指したいです。(なりたいものを先にまとめました)

 たくさんの先輩から学んでいく中で、自らを反省することもあると思います。でも決してへこたれず、私とは何が違うのかをひたすら考えて続けていきたいです。ただ、社員として過ごしながらも、今のお客としての視点も忘れずにいたいです。(どうがんばるかもまとめました(読みやすく))

 そしていつかは、お客様からも仲間からも企業の「顔」として認められる、おもてなしのプロになりたいです。

(ホスピタリティとか、慣れない、むずかしめの言葉を使わないで済むならそのほうがいいです)


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B3. 志望動機

B3. 志望動機(書き直し前)

 〇〇グループの「顔」としてお客様の心に残るサービスを提供したいからです。
 〇〇(有名コーヒーチェーン)でのアルバイトではお客様を笑顔にする喜びを学び、大学のゼミナールではチームで目標を達成する喜びを学びました。
 そこで、貴社の旅客サービス部門であれば、多くの職種や部門の仲間とチームワークを発揮することで、多方面からお客様へ感動を届けられると考えました。
 また、旅客サービス部門はお客様と接する機会が多く、〇〇グループの印象を形成する役割があると思います。貴社に入社できた際には、「1名、1個、1便」に強くこだわり、「あんしん、あったか、あかるく、元気」を常に心に留め、〇〇の地から「最高のサービス」を提供していきたいです。

(↓添削する前に自ら書き直してきました)

B3. 志望動機(書き直し後)

 〇〇空港の「顔」としてお客様の心に残るサービスを提供したいからです。
 〇〇(地名)へは小学2年の頃に初めて家族旅行で訪れてからほぼ毎年のように訪れるようになり、すっかり「第2の故郷」のような場所になりました。
 貴社の旅客サービス部門であれば、多くの〇〇グループの仲間とチームワークを発揮し、多方面からお客様へ感動を届け、心に残るサービスを提供できるのではと考えました。
 また、旅客サービス部門はお客様と接する機会が多く、〇〇グループの印象を形成する役割があると思います。
 貴社に入社できた際には、「1名、1個、1便」に強くこだわり、「あんしん、あったか、あかるく、元気」を常に心に留め、〇〇の地から「心温まる最高のサービス」を提供していきたいです。

□書き直し後のほうがいい。

分かりにくい文章も少ないし、
特に冒頭は「自分の経験、言葉」が書いてあるから、
読みやすいし面白いよね。

ここまで読んできたみんなも分かるんじゃないかな。

(ただ、書き直し前の「〇〇(有名コーヒーチェーン)でのアルバイトではお客様を笑顔にする喜びを学び、大学のゼミナールではチームで目標を達成する喜びを学びました」のところは、前のページの経験を踏まえて、だいぶ読みやすくなってるよね)


□でももっと感情的でもいいと思う。

後半はちょっと硬いし、
特に最後はたぶん「企業が」大事にしてる言葉だよね。
悪くはないけど、
そのままなぞらなくてもいいかなとは思います。


□多方面ってなんだろう。

説明できるなら書く、
説明できないなら書かない。

▷物心着いたときから空港で働きたいと思っていました。それも〇〇(企業名)が大好きでした。
 そのきっかけは、ただ制服がかわいいからとか、そういったことだったかもしれません。でもその気持ちは、大学4年になった今でもなくなりませんでした。
 さらに、〇〇(地名)は小学2年での(「頃」などあいまいな表現は使わない)家族旅行からほぼ毎年訪れていて、私の中ではすっかり「第2の故郷」になっています。

 〇〇(有名コーヒーチェーン)でのアルバイトやゼミでの活動で、お客様を笑顔にする喜び、チームで目標を達成する喜びを学んできました。
 それを貴社の旅客サービス部門で活かして、多くの職種の仲間とお客様へ感動を届けていきたいです。

 特にグランドスタッフはお客様と接する機会の多く、良くも悪くも〇〇(企業名)の印象を決めてしまう役割のある仕事です。だから責任を持って、いつかの私のように憧れる子が出てくるように、〇〇の地から「最高のサービス」を提供していきたいです。


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B4. PRする写真と文章

B4. PRする写真と文章

 3年前から働いている〇〇(有名コーヒーチェーン)でのアルバイトの写真です。
 この写真には私の強みである「笑顔」と「どんな時でも丁寧にお客様へ寄り添う」姿が表現されています。
 〇〇というお店が、お客様の「サードプレイスの場」となるよう相手をおもう気持ちを伝え、信頼を得られるように、一人ひとりのお客様へ合わせた、寄り添ったサービスを日々、提供しております。

□文として変なのはだいぶ少なくなってるね!

前のページのときとは違います。
もう一文一文取り出さなくてもいいくらい。すごい成長です。


□「表現されています」

この言葉はかっこつけすぎているので使わないほうがいい。


□後半はコーヒー屋の売り文句になっている

だったら自分の話をしたほうがいいです。
「差を出す」に注意して、浮き沈みのあるストーリー、物語性を出すのはどうかな。

▷これは〇〇(有名コーヒーチェーン)でのアルバイトの写真です。
 私が大事にしてきた「笑顔」と「どんな時にも丁寧に」ということが写真からも伝わるのではと思います。

 もう4年目になったアルバイトですが、最初の頃は笑顔になることすら難しく、行きたくない、レジに立ちたくないと思うこともありました。でも、結局1度も休みませんでした。
 悔しくても毎日、少しずつ頑張ってきた今の私が、この写真には写っています。

(もちろん例。俺の創造です。でも何かしらのエピソードがあるはず。それを書こうね。①自分、を書く ②差を出す ③ひとつに絞る です)


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こんな感じかな!
改めて、2種類の「3つのコツ」は、
作文の書き方!みたいな本には載ってないと思うんだ。


作文・読書感想文の3つのコツ【書く内容篇】

① 自分の、を書く
② 差を出す
③ ひとつに絞る

読みやすい文章を書くための3つのコツ【書き方篇】

① 「、」で繋ぎすぎない
② かっこいいだけで実体のない言葉に注意
③ WhatよりHow

今回のエントリーシートの書き方も、
そういう本には書いてないと思います。
自分で考えたことだからね。

だから特殊な話はほとんどしてなかった。
テクニックとか、太字がどうとか、そういうんじゃなかった。

だからマネできるはずです!
シンプルで、真似しやすくて、かつ楽しい感じがしてたらいいな。


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最後に。
自分には、作文に書くような
「特別なエピソードなんてない」っていう人に。

あなたのために文章を書いたので、
ぜひ読んでください。


自分には、文章やトークにするような「特別なエピソードなんてない」って思う人に。


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以上です!
うまく書けたら見せてほしいし、
悩んでたらメール送ってくれてもいいです。
一生懸命書いたんだから、どこかが見つけてくれるといいね!

就活はまだだけど、ここまで読んでくれた人もありがとう!
楽しかったかなー。俺は書いてて楽しかったよ!ありがとねー!



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