作文・エントリーシートの添削 （読みやすい文章に！）
じゃん！
勉強できようサイトです。
以前書いた「作文・読書感想文の3つのコツ」、
そしてその続編の「読みやすい文章を書くための3つのコツ」では、こんな話をしてきました。
▶作文・読書感想文の3つのコツ【書く内容篇】
① 自分の、を書く
② 差を出す
③ ひとつに絞る
▶読みやすい文章を書くための3つのコツ【書き方篇】
① 「、」で繋ぎすぎない
② かっこいいだけで実体のない言葉に注意
③ WhatよりHow
これを踏まえれば、
「難しくなく、おもしろく」
今より読みやすくて楽しい文章が書けるはずです。
そしてこのページは、
その2つを踏まえた実践編！
実際に学生が書いた
エントリーシート（就活用の履歴書）を用いて、
何が読みにくくさせてるのか、何が足りないのかを考えていきます。
題材はエントリーシートだけど、誰でも読めます。
ありがちな文章やミスを、一緒にわくわく探していこう！
（このページは動画バージョンもあります）
ーーーーーーー
A. 第一志望ではない企業（化粧品メーカー）
A1. 志望動機
学生時代からメイクは好きだけれど、敏感肌ということがあり、母が昔から愛用していた〇〇の商品を一緒によく使用していました。
その中でも〇〇の美容部員さんは、お客様一人ひとりに寄り添いながらメイクの提案やスキンケアの提案をしてくださりました。
〇〇の商品を使いながら自分自身も実際に体験したように「一人ひとりのお客様に寄り添った美容部員になりたい」と思い、貴社を志望しました。
実際に大学生が書いた文章です。
さて、みんなはこれを読んでどう思った？
‥そんなに悪くないんじゃない？
そう思った人も結構いるんじゃないかな。
でもよく読むと、
意味がつながってないところがあります。
それを防ぐのが
① 「、」で繋ぎすぎない
のコツだ。
ひとつひとつ見ていこうね。
・・・
■学生時代からメイクが好きだけれど、敏感肌ということがあり
□なるべく「。」で短く区切る
日本語の文は「、」を使うと、どこまでも繋げられます。
でも、長くなるほど、誤読が起こりやすい。
エントリーシートって、
面接官が大量に読むものだよね。
だから、文学的な意図がなければ、
こういう「情報伝達」の文章は特に、
なるべく「。」で短く区切る。
「ひと目でわかりやすくする」ことが大事です。
さらに、読みやすい文章を書くための3つのコツでは
「逆じゃない『けれど』」に注意という話もしました。
それも、「。」で短く区切れば避けられます。
▷学生時代からメイクが好きでした。けれど敏感肌ということがあり‥‥
・・・
■母が昔から愛用していた〇〇の商品を一緒によく使用していました
□勝手に使った感じがする
「母が薦めた」が入らないと文章と、勝手に使った感じがします。
□余計なものは書かない
「よく」は書きがち。
だけどこの場合いらないです。
（余計なものは削る→分かりやすくなる）
▷けれど敏感肌で悩んでいた私に、母が昔から愛用していた〇〇を薦めてくれて、一緒に使用してきました。
・・・
■その中でも〇〇の美容部員さんは
□それっぽいかっこつけた文にしない
その中でも。
どの中でも！？！？！？
読みやすい文章を書くための3つのコツの2つめが
② かっこいいだけで実体のない言葉に注意
でした。
作文、発表、面接のような「真面目モード」に入るときに、
慣れてない、それっぽい雰囲気の言葉を選んでしまうことがよくあります。
さっきの「よく」もそのひとつだ。
かっこいいだけの言葉には本当に注意！！！
文章として読みにいし、つじつまも合わなくなるからね。
中身がないので、書く意味がないし、質問されても答えられないよ。
▷そしてメイク売り場の様々な人たちの中でも、〇〇の美容部員さんは
・・・
■美容部員さんは、お客様一人ひとりに寄り添い
□またかっこつけミス！
これもかっこつけがあるよ。
どこだか分かるかな？
「一人ひとり」って書いてあるけど、
その美容部員さんが他のお客さんにどう接してるか、知ってる？
わからないことは書いちゃだめです。
いい？ わからないことを、かっこつけで書いちゃだめだよ。
この場合は「私に」だけです。
（どうしても付け加えたいなら「他のお客様一人ひとりにもきっとそう接客されているのだろうと感じました」程度です）
▷美容部員さんは、私個人の悩みに対し、優しく、的確なアドバイスをしてくださり、
・・・
■〇〇の商品を使いながら自分自身も実際に体験したように
□使いながら体験した‥？
わけわかんなくなってます。
商品を使ったこと、美容部員さんのこと。
これは明確に分けたほうがいいです。読みやすく！
▷〇〇の商品を使った経験、美容部員さんに接客をしてもらった体験から
・・・
ここで出てきたコツが
① 「、」で繋ぎすぎない
② かっこいいだけで実体のない言葉に注意
だったね。まずはここから！
結構おもしろいでしょ。
そして、このくらいならやれそうでしょ？
どんどん具体例いこうね！
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A2. 学生時代最も力を入れたこと（300字）
A2. 学生時代最も力を入れたこと（300字）
3年間続けている〇〇（大手コーヒーチェーン）でのアルバイトです。
私の所属する店舗ではオープニングのお店であり、地域に根ざしたお店であったため、地域の人々に愛されるお店創りを目指し、〇〇が行っているコミュニティ活動に参加してきました。
「お子様連れでも〇〇を楽しんで頂きたい」という気持ちから絵本などの読み聞かせ会やお絵かき、工作などお子様が楽しめるプログラムの実施やお店近隣の中学生が〇〇でのお仕事を体験する職場体験などの活動に参加して参りました。
このような体験を通じて、仕事の大変さだけでなく、楽しさや喜びを感じてもらえました。
さっきの添削の経験で、
ちょっとわかってきたんじゃないかな？
特に2行目。
「、」で続けすぎです。
・・・
■私の所属する店舗ではオープニングのお店であり、地域に根ざしたお店であったため、地域の人々に愛されるお店創りを目指し、〇〇が行っているコミュニティ活動に参加してきました。
□「、」で文を繋げすぎてる
結局主語がなんなのか、誰が何をしたのかがわかりにくい。
□「では」がわかりにくい
「店舗ではオープニングのお店」
「店舗では地域に根ざしたお店」
どういうこと！
これはかっこつけパターンだ。
□意味が繋がってない（論理破綻してる）
広い目線で見てみるよ。
「オープニングのお店で地域に根ざしたお店であったため、
地域の人々に愛されるお店づくりを目指す」
「オープニングのお店で地域に根ざしたお店であったため、
コミュニティ活動に参加する」
これ、なんか論理破綻してるよね。
「、」で繋げすぎて、かつかっこつけてると、
こういうことが起こりやすいんです。
マジで要注意！
▷私はオープニングスタッフとしてそのお店に参加をしました。地域に根ざしたお店を目指していたので、地元の皆様に愛されるお店づくりを目標にしていました。
そしてここで、
めちゃくちゃ大事な話をしておきます。
ーーーーーー
【WhatよりHow】
書く内容は主に、
「何をしたか（What）」と
「どうしたか（How）」があります。
みんなつい「What」ばかり書いてしまう。
量を稼ごうとしちゃう。
「大学時代はこれをして、これもして、さらにこれもしました」
みたいな感じです。
・・・
でも「何をしたか（What）」より
「どうしたか（How）」のほうがずっっっと大事です。
さっきの例は
「地元の皆様に愛されるお店づくり」が「What」
でも、どうやってお店づくりをしたの？
それが「How」です。
その「How」が書かれてないから、薄っぺらいんだ。
・・・
これが読みやすい文章を書くための3つのコツの3つめの
③ WhatよりHow
でした。
めっちゃくちゃ重要です。
今後のエントリーシートは、
この「WhatよりHow」の視点でも見ていくからね！
（この「WhatよりHow」が、
独立してエッセイになりました）
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■（後半抜粋）〇〇が行っているコミュニティ活動に参加してきました。絵本などの読み聞かせ会やお絵かき、工作などの実施やお店近隣の中学生の職場体験などの活動に参加して参りました。
□そもそも
そもそもこのテーマ、
「学生時代最も力を入れたこと」だったよね。
なのに「会社が主体で行った活動」が多すぎて、
自分が何をやったのか、
何を考えてきたのかが読めない。それが残念です。
会社主体で行った活動は書かなくてもいいくらい。
書くとしたら、
自分がどう工夫をしてきたか（How）をちゃんと書くこと。
中学生の職場体験はどう頑張ったの？
どんなことが難しかったの？
終わってどんなふうに思ったの？
他にも、
自分がレジで「どう」意識してきたのか、とか、
何に失敗して「どう」克服したのか、とかが読みたい。
だからこの章は全書き直し！って伝えました。
「学生時代最も力を入れたこと」は、
他の会社でも使えるはずだし、
うまくいけばアピールポイントになるはずだからね。
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□「作文・読書感想文の3つのコツ」は読んでおこう
この添削ページの元となったページ！
動画バージョンでもいいから見とこうね。
まとめるとこんな感じです。
①自分の、を書く
②差を出す
③ひとつに絞る
特に②。
「いい子ちゃんモード」に入ると、
「いいことばっか」 になって、
文章はおもしろくないし、内容が入ってこない。
そういう話をしたよね。
就活も同じです。
「いい子」になりすぎず、
だめだったとこ、まだだめなとこ、悔しかったこと。
ちゃんと書いていいんだからね。
①は「会社主体が多すぎる」ってとこにも当てはまる。
③は「What」より「How」そのもの。
1つに絞れば、差が出せて、Howが書ける。
この3つを意識するだけで、
小さな四角の枠の中に
「ちゃんと読める文章」が書けるはずです。
読んだことない人は、このあと読んでみようね。
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A3. 経験した趣味や社会活動
A3. 経験した趣味や社会活動（アルバイト・ボランティア含む）
私は〇〇でのアルバイト内で〇〇が行っている社会活動に参加して参りました。
所属する店舗の人々が一杯のコーヒーを通じ地域をより元気にできたと感じます。
これ、弱いよ。笑
ここにこそ、さっき
「会社主体だからカット」って言ったところを書けばいいんじゃないかな。
□「一杯のコーヒーを通じ」ってどういうことですか？
そう面接で聞かれたら答えられるかな。
かっこつけた文章は書かないこと。
□文字数を稼いでる感じを出さない
あと、〇〇で伏せてるからみんなには分からないことなんだけど、
実は会社名を2回もフルで書いてるんです。
スタバだとしたら「スターバックスコーヒー」って何度も書いてる。
これをすると、
ダラダラと文字数を稼いでるような印象になるので気をつけること。
（これも「読みやすい文章を書くための3つのコツ」で話したね）
▷私は、〇〇でのアルバイトを通して社会活動に参加してきました。
印象に残っている活動は、子どもが楽しめるプログラムの実施、近隣の中学生の職場体験、〇〇〇などです。
（的な感じかなあ。
文字数の制限があっても、「子どもが楽しめるプログラムってどういうのがあったの？」とか「職場体験では何を感じたの？」という質問には、答えられるように準備しておきたいね）
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A4. あなたの強み、日頃から大切にしていること
A4. あなたの強み、日頃から大切にしていること
タイトル「いつも笑顔で相手に寄り添うことを忘れない私」
私は「いつも笑顔で相手に寄り添うこと」を一番大切にしています。
その理由は、相手を想う気持ちが伝えられ、信頼を得られると考えているからです。〇〇（会社名フル）でのアルバイトでは、幅広いライフスタイルのお客様と接する機会があります。私はご来店下さったすべてのお客様に満足していただきたいと考え、オーダーメイドのサービスを心掛けてきました。
具体的には、お客様の行動や表情からニーズを読み取り、一人ひとりに合わせたサービスの提供を行っています。
この取り組みを続けた結果、お客様が、私の顔と名前を覚えてくださり、常連のお客様になっていただけるようになりました。
貴社においても、カウンセリングを通じ「相手に寄り添うこと」を大切にし、お客様の期待を超えていくことで日本中を「〇〇のファン」でいっぱいにしたいです。
さあ細かくみてこうか！
・・・
■タイトル：「いつも笑顔で相手に寄り添うことを忘れない私」
本文：私は「いつも笑顔で相手に寄り添うこと」を一番大切にしています。
□冒頭から文が重複してる
文字数をかせいでる印象になります。
□あと、タイトルがちょっとダサい。
「笑顔で相手に寄り添うこと」くらいでも全然いいんじゃないかな。
・・・
■その理由は相手を想う気持ちが伝えられ、
□文章が変になってる
「理由は→伝えられ」になっています。
もちろん「その理由は、相手を想う気持ちが伝えられ、信頼を得られると考えているからです」まで読めば少しは分かるけど、その都度の混乱をなるべく起こさないようにすることが大事です。
「。」で区切ろうね。
□主語には特に気をつけて。
日本語は主語を書かなくていい言語なので、あいまいになりやすい。
「昨日弟とゲームしたらさ、勝ったんだよ！」
どっちが？ってなるよね。
対処法は、なるべく短く区切る。
かつ、書かなければいけない主語は書く。
▷その理由は、そうすることで相手を想う気持ちが伝えられ、
または
▷そうすることで相手を想う気持ちが伝えられる、というのが理由です。
みたいに構造を整えるのもいいかもね。
・・・
■（全体的にバイト先の話が多すぎる＋具体例がなさすぎる）
□「あなたの強み、日頃から大切にしていること」
だし、さっきアルバイトのことはたくさん書いてるから、できればアルバイトじゃないことだったり、他のエピソードがいいです。
□Howを書くこと
例えば試験の後の「がんばりました」「大変でした」という感想より、
「毎日単語を10個覚えました」「苦手な早起きをするのが大変でした」のほうがわかりやすいし、読みやすいです。
□差を出す（＝マイナスなことも書く）
最初は笑顔がうまくできずお客さんに怒られたとか、いやいやな顔をしていたら母親に指摘されたとか、きれいな話ばかりじゃないほうが読み応えがあるし、物語が感じられます。
きれいな話ばかりだとね、嘘っぽくなるんだよ（どーん）
・・・
■具体的には、お客様の行動や表情からニーズを読み取り、
□具体的じゃない！笑
どうやって読み取るのか（Howだね）が知りたい。
［例］
最初は、オススメを聞かれたときに女性には甘い物、男性にはそうでないものを薦めていました。ですが、たくさんのお客様を接客していると、女性でも甘いものが好きでなかったり、男性でも甘いものが好きな人が多くいることが分かってきました。
だから今では、オススメを聞かれると「甘いものとそうでないものはどちらがお好みですか？」と尋ねてから、その中で提案ができるようになりました。
（これはあくまで例です。でも具体的ってこういうこと！）
A4. まとめ
◎重複や正式名称を多く使うと文字数を稼いでる印象になる。
◎文の主語、骨格に気をつける。文を「、」で繋ぎすぎない。
◎「具体的」こそが「How」
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A5. 美容部員（BA）を目指す理由
A5. 美容部員（BA）を目指す理由（書き直し前）
私は学生の頃からメイクは好きだけど少し肌が敏感ということがあり悩んでいた時に〇〇（商品名）と出会いました。
〇〇（企業名）ではカウンセリングを通し、一人ひとりの悩みに寄り添いスキンケアやメイクのご提案をできることに魅力を感じました。
また、実際に店頭へ足を運んだ際も、美容部員の方、一人ひとりとてもあたたかく接して下さったのを覚えています。
同じ女性として〇〇（商品名）の商品を通じ、「お客様の毎日を素敵な毎日」にするお手伝いができたらと思い、貴社の美容部員を志望しました。
□内容重複は避ける
冒頭から志望動機と重複した内容だね。
だったら、志望動機の具体的版でもいいと思う。
・お母さんがなんで〇〇をオススメしてくれたのか
・なんで自分が出会った〇〇の美容部員は素敵だったのか
・具体的な悩み（たとえば乾燥肌以外にも何かあれば）に対して、
どういうアドバイスをくれたのか
などなど。
でも、そんなにアピールポイント書くことないもん！
そう思う人。
その人のために書きました。
https://note.com/bds_site/n/n2c58198fb554
■同じ女性として〇〇（商品名）の商品を通じ、「お客様の毎日を素敵な毎日」にするお手伝いができたらと思い、貴社の美容部員を志望しました。
□とってもいいです。
ーーーーー
↓これを伝えた後で書き直したもの
A5. 美容部員（BA）を目指す理由（書き直し後）
私は学生の頃からメイクが好きでした。
敏感肌で悩んでいたときに〇〇（商品名）と出会いました。
〇〇（企業名）ではカウンセリングを通し、一人ひとりの悩みに寄り添い、同じ女性として〇〇（商品名）の商品を通し「お客様の毎日を素敵な毎日」にするためのお手伝いがしたいと考え、BAを志望しました。
その中でも貴社で働きたいと思った理由が2つあります。
まず1つ目は、”よきものづくり”を掲げてらっしゃる貴社だからこそ、お客様への自信を持ってオススメできる「生涯の美」をサポートできると考えたためです。2つ目は、お客様の効果を実感して頂き「真のファン」になって頂きたいという貴社の姿勢に感銘を受けたためです。
このような貴社で働くことができれば、真の信頼関係を築けると考え貴社を志望しました。
じゃあ見ていこっか！
・・・
■敏感肌で悩んでいたときに〇〇と出会いました。
□重複は避ける
お母さんに薦められた。
すでに「志望動機」に書いてるなら、
ここでは書かなくてよし。
具体的に
「母に薦められた理由は〇〇だったからで、すごく興味を持ちました」
とかなら書いてもいい。
・・・
■〇〇（企業名）ではカウンセリングを通し、一人ひとりの悩みに寄り添い、同じ女性として〇〇の商品を通し「お客様の毎日を素敵な毎日」にするためのお手伝いがしたいと考え、美容部員を志望しました。
□文を「、」で繋ぎすぎて、視点がめちゃくちゃ
この文は「〇〇（企業名）では」で始まって、
締めが「美容部員を志望しました」です。
視点を統一して文を区切ること。
読みやすさ、って何度も言うほど必要？
って思うかもしれないけど、
何百っていうESを流し読みするわけだから、
読みやすさがないと絶対だめです。
□「通し」すぎ。
かっこつけた言葉は気をつける。
▷〇〇（企業名）では、カウンセリングを通じて、一人ひとりの悩みに寄り添っていると知りました。
私も〇〇に寄り添ってもらった側として、〇〇の商品で「お客様の日々を素敵な毎日に」するためのお手伝いがしたいと考え、美容部員を志望しました。
・・・
■その中でも貴社で働きたいと思った理由が2つあります。
□数字があると読みやすい
こういう「2つ」とか数字があると読みやすくなるのでとってもいいです。
□ただ「その中でも」って？？笑
かっこつけで適当な言葉を使わないこと。
▷特に、貴社で働きたいと思った理由が2つあります。
・・・
■まず1つ目は、”よきものづくり”を掲げてらっしゃる貴社だからこそ、お客様への自信を持ってオススメできる「生涯の美」をサポートできると考えたためです。
□「まず」はいらない
「1つ目は」と言っているので。
□これも「、」で繋ぎすぎてる。
□「考えたためです」は、ちょっと偉そうなので注意。
私がタモリさんを好きな理由は、いつでも落ち着いていると考えたためです。
ね？
□「よきものづくり」「生涯の美」が気になる
これは会社側が言ってること？
それならいいんだけど、
勝手に作った言葉なら説明不足かな（かっこつけないこと）
会社が使っていない言葉なら、
あまり造語は使わないほうがいいです。
（そして会社の言葉だとしても、
「分かった風」な感じが出るので、
多用しないほうがいい気がします）
（会社が使っている言葉の場合）
▷1つ目は、「よきものづくり」を掲げているところです。（短く区切る）
「生涯の美」のサポートをするためには、その商品が自信を持ってオススメできるというのが絶対に必要だからです。
・・・
■2つ目は、お客様の効果を実感して頂き「真のファン」になって頂きたいという貴社の姿勢に感銘を受けたためです。
□自分に馴染んでいない言葉は、なるべく使わないほうがいい
これも個人的な意見だけど、
「貴社」って書きすぎると感情が伝わりづらくなります。
普段言わないから。
ちゃんとしよう、ちゃんとしようと思いすぎると、
ちゃんとはしてるけど、中身のない文章、
中身の感じられない人になるよ。
自分に馴染んでいない言葉は、なるべく使わないほうがいいです。
貴社って使わないからだめなやつなんて面接官は思わないし（会社に入ってからできるようにすればいいんだし）、そんなこと思う面接官のいる会社なんて行かなくていい（暴論）。
さっきからよく出てくる「アルバイト先」
この有名コーヒーチェーンが仮にスタバだとすると、
毎回「スターバックスコーヒーでは」「スターバックスコーヒーは」って書きがちです。
でも、正式名称は最初だけで、
あとは「スターバックス」でいい。
文脈によっては「スタバ」でもいい。
普段使わない言葉は感情が逃げていきます。
自分の言葉で書いたほうがいい。大丈夫だから。
□あと「頂き」すぎ。笑
□いまいち「2つ目」感が伝わってこない
「2つあります」って宣言したのはよかった。
けど気づいてたかな。
いまいち「2つ目」感が伝わってこないこと。
これだと、テクニックとして
無理やり「2つあります」って言おうとしてる感じがします。
本当は1つ目もそうなんだけど、
特に2つ目はいまいち何が言いたいのかが伝わりづらい。
もっと「これ！」と「これ！」っていう感じがあるといいなあ。
▷2つ目は、「真のファン」になってもらいたいという姿勢です。よいものを作っている会社だからこそなれる姿勢だと思います。
（ね？ いまいち弱いというか、1つ目とかぶるでしょ？
2つ目がいまいち見つからなければ、
かっこつけずに1つに絞ったほうがいいです）
・・・
■このような貴社で働くことができれば、真の信頼関係を築けると考え貴社を志望しました
□「真の信頼関係」ってなに。
これがすごく気になる。会社が言っていること？
それにこれは、お客様との関係？
それとも会社との関係？
こういう「かっこいいけど実体のない言葉」にはほんと要注意！
質問されて言葉に詰まる、というのが目に見えます。
□美容部員を志す理由？
後半は「企業を志望する理由」になっています。
「美容部員を目指す理由」だったよね。
別に志望理由に書いてもいいことだけどね。
でもそっちに書くならこっちに書かない。
こっちに書くならそっちに書かない。
志望理由との差別化をしようね。
（差別化をしない
＝文字数を稼いでる印象＋言いたいことがない印象）
▷私も、会社と同じように、本当にオススメできるものをお客様に提供したい。そう思い、貴社の美容部員を志望しました。
（みたいな感じならオーケーかなあ）
ーーーーーー
さあ！
このページはおしまいだ！
ということで、
「読みやすい文章を書くための3つのコツ」が出てきたね。
① 「、」で繋ぎすぎない
② かっこいいだけで実体のない言葉に注意
③ WhatよりHow
勘のいい人なら気づいたかもしれないけど、
「読みやすい文章を〜」は、
このページと、次のページから生まれた読み物なんだ。
例文もここからヒントを得て作ってます。
・・・
もともとこのページは、
たまたま会った以前の生徒から、
「就活のエントリーシートを添削してほしい」
って頼まれたのがきっかけだったんです。
就活（就職活動）：
主に大学3年の終わり〜大学4年からスタート
ES（エントリーシート）：
アルバイトの履歴書の詳しい版みたいなの
添削（てんさく）：
他者の文章を良く直すこと
ただ、僕が教えてたのは数学なんだよね。
だから添削できないんじゃないかと思ったんだけど、
意外とできました。
なのでそれで作ったんだよね。
あんまりES対策の本には載っていない、
だけど意外と正攻法の書き方だと思います。
・・・
読みやすい文章を書くこと。
これは、就活どうのこうのじゃなくて、
文として、コミュニケーションとしての問題です。
言われた意図をくんで、
自分なりの情報を、分かるように相手に渡すこと。だもん。
会話や友達とのLINEとかならいいんだ。
「え？ どういうこと？」って聞き返せるし、
間違えても笑い話になるからね。
でも文章は、文章だけで伝えなくちゃいけない。
「どういうことですか？」なんていちいち聞いてもらえない。
だから、「かっこいいこと」よりもまず、
「分かってもらえるように」書くこと。
・・・
あなたは、
知ってる人のSNSと、
知らない人のSNS、どっちが読みたい？
あなたが書く文章は、
あなたのことを知らない人が読むんだからね。
そう考えたら、読みやすさ、
それに「おもしろさ」が重要なのも分かるでしょ？
知らない人の話を何百字分も、普通は聞いてられないもん。
読みにくくない、
分かりにくくない、
ありがちじゃない、
つまらなくない。
このことが、最低限クリアできれば、
それはむしろ、かなり読みやすく、楽しい文章になってるはずです。
他の人とは違う文章になるよ。大丈夫。
・・・
さあ次のページは、
この人の第一志望の企業バージョン！
このページの反省を踏まえて、
ちょっと文章が進歩してるのも見どころです。
作文の3つのコツ（難しくなく、おもしろく）
読みやすい文章を書くための3つのコツ
特別なエピソードなんてないって思う人に
▷もくじ（全ページにいけます）
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