用語集: 「エッジコンピューティング」

今回は「エッジコンピューティング」について見て行きましょう。

一言では: 少しだけ機能の分散処理ですね。

「エッジコンピューティング(Edge Computing)」: IoTデバイスなどのデバイスそのものや、その近くに設置されたサーバでデータ処理・分析を行う分散コンピューティングの概念です。

従来のクラウドコンピューティングでは、全ての情報をクラウドに集約しクラウド上の高性能サーバーでデータ処理を行います。これに対しエッジコンピューティングでは、データ加工や分析など一部の処理をネットワーク末端のIoTデバイス、あるいはその周辺領域に配置したサーバーで行い、加工されたデータのみをクラウドに送信します。不要な通信を避けることで通信遅延やネットワーク負荷の低減などを実現します。

エッジコンピューティングの特徴は、以下のとおりです。

  • リアルタイム性:エッジ側でデータ処理を行うため、データ収集から分析までの遅延を短縮できる。

  • セキュリティ:クラウドへのデータ送信量を削減することで、セキュリティリスクを低減できる。

  • コスト削減:クラウドへの通信料やストレージ料を削減できる。

エッジコンピューティングは、IoTや5Gの普及により注目を集めています。IoTデバイスから大量のデータが収集されるようになったことで、クラウドコンピューティングでは通信遅延やネットワーク負荷が課題となっていました。エッジコンピューティングは、これらの課題を解決する技術として期待されています。

エッジコンピューティングの具体的な活用事例としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 製造業:機械の故障予知、生産ラインの効率化

  • 小売業:顧客行動の分析、店舗運営の改善

  • ヘルスケア:遠隔医療、健康管理

  • 交通:交通渋滞の解消、安全運転の支援

エッジコンピューティングは、さまざまな分野で活用が進んでいくことが期待されています。

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