法則: 「ピーク・エンドの法則(peak–end rule)」ー>過去の経験をそのピーク(絶頂)と終わり方(終了時の記憶)で判断すること

今回は「ピーク・エンドの法則(peak–end rule)」について見て行きましょう。

「ピーク・エンドの法則(peak–end rule)」: 人間は自分自身の過去の経験をそのピーク(絶頂: 嬉しかったとか悲しかったとか)、それがどう終わり方(終了時の記憶)で判断する法則です。

心理学者/行動経済学者のダニエル・カーネマンさんが、こんな実験をしたそうです。

1.痛いほど冷たい水に60秒手を浸す

2.痛いほど冷たい水に90秒手を浸す。 ただし、最後の30秒は水温を一度ほど上げる

あなたは何方かを選んでください。

とすると、ほとんどの方は1番目を選びました。 ま、冷たい水に手を浸している時間はおなじですから...

ところが、被験者に1番目と2番目を経験した貰い、「もう一度経験するならどちらが良いですか? と尋ねると」なんと8割以上の方々が2番目の「痛いほど冷たい水に90秒手を浸す。 ただし、最後の30秒は水温を一度ほど上げる」を選んだそうです。

つまり、経験前では「被験者は合理的判断ができています」が、経験をした後は「経験という終了時の記憶が残り」それに伴う判断が行われるという結論ということになります。

これを利用したのがディズニーランドやラーメン屋さんの行列でしょう。 アトラクションに乗る為に長時間ならんでも、すぐ食べ終わってしまうラーメンを食べるために長時間ならんでも、楽しかった思い出や食べた喜びのピーク・エンドによりかき消されてしまうという感じですね。

営業的には同じ値引きでも「お客様の最後のネゴで勝ち取った」とおもわれることでしょう。恐らくは、次の営業につながると思います。

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