事業再構築補助金の闇②重複案件ルールについて
事業再構築補助金の闇シリーズ2回目はもう少し突っ込んで公募要領をみていくことから始めます。
⑬ 国庫及び公的制度からの二重受給 ・テーマや事業内容から判断し、（過去又は現在の）国（独立行政法人等を含む）が支出する 他の制度（補助金、委託費、公的医療保険・介護保険からの診療報酬・介護報酬、固定価格 買取制度等）と同一又は類似内容の事業
前回は上記ルールに該当すると、採択取消、交付取消、補助金返還となってしまうということを説明しました。それが書かれているのが、第11回公募要領でいえば、P31の下記の部分です。
「～不採択又は交付取消となります。」
「採択された場合であっても、交付審査において以下に該当すると判明した場合には、採択取消となります～」
上記には明確に書かれていませんが、仮に、交付審査を通ってしまっても、後々上記ルールに該当することが分かった場合、当然に補助金返還の命令がされるでしょう。
さて、そんな危険なルールを再確認いただきましたが、これを見て、この補助金を申請された方、支援された方は思うかもしれません。
そんなルール前からあった？
では、第1回から公募要領を見てみましょう。
（過去の公募要領はこちらで見ることができます）
第1回公募要領（P14）
第2回公募要領（P15）
第3回公募要領（P19）
第4回公募要領（P19）
第5回公募要領（P19）
第6回公募要領（P21）
第7回公募要領（P22）
ここまでは、
・テーマや事業内容から判断し、（過去又は現在の）国（独立行政法人等を含む）が助成する 他の制度（補助金、委託費、固定価格買取制度等）と同一又は類似内容の事業
という記載が続いていました。
さて、次から記載内容が大きく変わります。
第8回公募要領（P22）
よくご覧ください！
テーマや事業内容から判断し、（過去又は現在の）国（独立行政法人等を含む）が助成する 他の制度（補助金、委託費、公的医療保険・介護保険からの診療報酬・介護報酬、固定価格 買取制度等）と同一又は類似内容の事業
なにか文字が増えていませんか？そう、この第8回公募要領から、
「～公的医療保険・介護保険からの診療報酬・介護報酬～」
という文字が追加されています。
これを見て思うはずです。
①これは具体的にどういうことなの？
②これはいつの申請者（採択者）に適用されるの？
それは、次の回で詳しく説明します。
ちなみに、その後の公募要領についても見ていきましょう。
第9回公募要領（P22）
第10回公募要領（P28）
第11回公募要領（P32）
ここで「重複案件」から「国庫及び公的制度からの二重受給」へ項目名が変わっていますが、内容については大きな変更はありません。
第2回では、「国庫及び公的制度からの二重受給（旧：重複案件）について、公募要領の変遷を見ていきました。
次回は、第8回公募から追加された
「～公的医療保険・介護保険からの診療報酬・介護報酬等～」
の文言について
①これは具体的にどういうことなの？
②これはいつの申請者（採択者）に適用されるの？
ということにフォーカスをあてて解説していきます。
特に、医療系事業、介護系事業、障害福祉系事業、調剤薬局、保育園などの事業で事業再構築補助金を活用された方にはご覧いただければ幸いです。
過去記事リンク
事業再構築補助金の闇① 重複案件ルールについて
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