見出し画像

ビットコイン・デイリーレポート2024.7.10(2024.7.9)ドイツBKAの送金が続くも安値修正が継続

株式会社B.C.Aマネージメント
市場調査室
暗号資産グループ


市況概況(ビットコイン)
 9日のビットコインは反発。BTCUSDはアジア時間帯序盤から堅調に推移。前日の下落局面で週末に付けた安値53,500ドルを割り込まなかったことや、米国で上場されているスポットビットコインETFのトータルキャッシュフロー推計値が2営業日連続でプラスを記録したことが支援要因になった。尚、8日のUSスポットビットコインETFのトータルキャッシュフロー推計値はプラス2億9490万ドルとなり、前日の1億4309万ドルに続き大規模な流入となった。これをけん引したのはブラック・ロックのIBITで8日の取引で1億8721万ドルが流入した。次いでフィデリティのFBTCは6154万ドルの流入。また、流出が続いていたグレイ・スケールのGBTCも2508万ドルの流入となった。GBTCへの流入は6月26日以来。

※8日のUSスポットビットコインETFのトータルキャッシュフロー推計値はプラス2億9490万ドル

 一方で欧州時間帯に入ると、ドイツの政府機関・連邦刑事警察庁(BKA)からビットコインの送金が続き、やや軟化する場面も見られた。ただ、前日までに見られたパニック的な売りは見られず、57,000ドル台が維持されると徐々に反転しNYクローズにかけて58,300ドル付近まで上昇した。引き続き足元では政府系や大口保有者の売却による下振れが警戒されるものの、週末や前日までの下落で織り込みが完了となれば53,300~56,000ドル付近での安値形成を経て底固めの展開になる可能性もある。テクニカル的には58,000~59,000ドルが目先の上値抵抗として意識されており、上昇トレンドへの回帰には新たなポジティブ材料、現存するものとしてはETFへ大規模な流入が継続する必要があるだろう。オンチェーンインテリジェンスプロバイダーであるアーカム・インテリジェンス(Arkham)によると9日、BKAは欧州時間帯から米国時間帯にかけてビットコインを複数のアドレスへ送金した。内訳は、特定されていないアドレス(139PoPE1b・・・)へ2500BTCを2回、合計5000BTC、同じく特定されていない別のアドレス(bc1qu3jdm・・・)へ200BTCを2回、合計400BTC、Cumberland DRWへ106.958BTC、Krakenへは400BTCを2回、合計800BTCを送金した。この日のBKAは合計6306BTCを送金した。一方でこの日も終盤になってBKAへの送金が続いた。Bitstamp から90BTC、1102BTC、500BTCと3回に分けてBKAへ送金があったほか、Kraken からは380BTC、330BTC、特定されていないアドレス(bc1qu3jdm・・・)から18BTCと250BTC、同様に特定されていないアドレス(3MLBW ・・・)から140BTCの送金が確認されている。この日のBKAへの送金は合計2810BTCとなった。その結果、現在BKAのウォレットには前日の27,461BTCから3496BTC減少した23,964BTCが保管されている。尚、この日はマウント・ゴックス社(Mt社)からの送金は確認されていない。

※当社の提供する情報及びレポートは、著作権法により保護された著作物です。著作権は株式会社B.C.Aマネージメントにあります。内容の一部、またはすべてを複製、流用および転載、転売することを禁じます。
※当資料は情報提供を目的としており、お取引を促すものではなく、また将来を約束するものでもございません。売買等のご判断はお客様ご自身でお願い致します。