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ビットコインは続伸、ライトコインはETFへの上場期待から大幅続伸、その他暗号資産も全般的に堅調 ビットコイン・デイリーレポート2025.1.31(2025. 1.30)

株式会社B.C.Aマネージメント
投資助言部
暗号資産グループ

市況概況(ビットコイン)
 30日のビットコインは続伸。BTCUSDは前日の流れを引き継ぐなか日本時間帯は序盤から堅調に推移し105,000ドル台を回復した。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)終了後の記者会見でパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長がビットコインについて言及し、「議会が取り組んでいる包括的な枠組みや規制は有益になる」と述べたことが引き続き好感された(詳細は30日付note参照 https://note.com/bca_m/n/n83cf7cab2d73 )。尚、日本時間午後に出揃った29日のスポットビットコイン上場投資信託(ETF)のトータルキャッシュフローはプラス9208万ドルとなり、2営業日連続の流入となった。

 欧州時間帯以降は伸び悩む展開になった。27日のDeepSeekショックによる急落前の水準を回復し、短期的膠着レンジへ回帰したことでデリバティブを中心とした短期ホルダー(STH)の利益確定の売りに上値を抑えられる展開になった。また、欧州中央銀行(ECB)理事会終了後の会見でラガルドECB総裁がビットコイン準備金について明確に否定したことも上値を抑える要因となった模様。
 この日、ラガルドECB総裁は理事会終了後の会見で、ビットコイン準備金について記者団の質問に対し流動性、安全性、規制上の懸念を理由に、「ビットコインはユーロ圏の中央銀行の準備資産としては選択肢に入らない」との考えを示した。一方、チェコ国立銀行(CNB)は、同国の準備金の一部をビットコインに分散投資することを検討するというミヒル総裁の提案については「彼の判断に任せている」とし容認する姿勢を示した。尚、CNB理事会は30日、ミヒル総裁が提案したビットコイン準備金について、ビットコインを含む追加の資産クラスへの投資について分析を開始することを承認した。この分析・調査の結果を参考に準備金としての採用の可否を判断する見通し。
 米国時間帯は2025年第4四半期の国内生産(GDP)速報値が前期から減速したことを受けドルが下落したことが支援要因となり一時106,460ドルまで上昇した。ただ、その後はドルの反発を受け高値圏は維持したものの、再び伸び悩む展開になった。
 米商務省が30日発表した2024年第4四半期の実質国内総生産(GDP)速報値は年率換算で前期比2.3%増となり、第3四半期の3.1%増から減速し、市場予想の2.6%を下回った。一方で個人消費は4.2%増となり、前期の3.7%増から伸びが加速しており、一時的なドル下落後の反発要因となった。

※日本時間1月31日午前6:00現在のドミナンスは59.350%。

 30日BTCJPYは続伸。BTCUSDに連動して堅調に推移し、米国時間帯には一時1639万円付近まで上昇する場面も見られたが、外国為替市場での継続的な円高進行が圧迫要因となり、終盤は27日の急落前をわずかに下回る水準で伸び悩む展開になった。今月の日銀金融政策決定会合での利上げ決定以降、月末へ向けて円のポジション調整が続いている模様。

市況概況(イーサリアム)
 30日のイーサリアムは続伸。ETHUSDは日本時間序盤から堅調に推移した。27日の急落以降、節目の3000ドル割れが視野に入る展開となっていたが、3000ドル割れを回避したことで安値を買い戻され、米国時間帯には3280ドル付近まで上昇した。終盤は利益確定の売りに押されやや伸び悩んだものの、この日の高値を維持している。一方で日本時間午後に出揃った29日のスポットイーサリアムETFのトータルキャッシュフローはマイナス481万ドルとなり、前日の±0を挟み連続で流出となった。

※日本時間1月31日午前6:00現在のドミナンスは11.129%。

 30日のETHJPYは続伸。外国為替市場での円高進行が上値を圧迫したものの、ETHUSDに連動して堅調に推移し、米国時間帯には節目の50万円台を回復し一時507,150円付近まで上昇した。

市況概況(リップル)
 30日のリップルはほぼ横ばいながらも小幅に続伸した。XRPUSDは日本時間帯序盤から上値に重さを残しながらもやや強含みで推移した。米国時間帯には一時3.1520ドル付近まで上昇するなど、前日からわずかながらコアレンジを切り上げた。この日は、Grayscale のGrayscale's XRP TrustについてETF転換を目的としたForm19b-4申請書が米証券取引委員会(SEC)に提出されているが、既存投資信託からの転換であり、市場への影響は限定的だった。
 ニューヨーク証券取引所(NYSE)傘下のNYSE Arcaは30日、Grayscale's XRP TrustのスポットETFへの転換を目的としたForm 19b-4申請書を米証券取引委員会(SEC)に提出した。申請証ではこの時点でこの投資信託は世界で最大のリップル投資ファンドの一つだと説明している。

※日本時間1月31日午前6:00現在のドミナンスは5.131。

 30日のXRPJPYは小幅続伸。外国為替市場での円高が圧迫要因となり、ほぼ横ばいながらもXRPUSDに連動して486円付近まで上昇するなど強含みで推移した。

市況概況(ソラナ)
 30日のソラナは続伸。SOLUSDは日本時間帯序盤に227.25ドル付近まで押し込まれる場面も見られたが、暗号資産全般が上昇したことやETF上場承認への期待感(29日付note参照 https://note.com/bca_m/n/ndf7d6e869711)が引き続き支援要因となり、その後は堅調に推移した。米国時間帯には244.50ドル付近まで上昇し、終盤は伸び悩む展開になったものの、240ドル台を維持している。

※日本時間1月31日午前6:00現在のドミナンスは3.328%。

市況概況(ライトコイン)
 30日のライトコイン(Litecoin、LTC)は続伸。LTCUSDは日本時間帯からほぼ右肩上がりの展開となり、米国時間帯序盤には一時133.97ドル付近まで上昇した。前日にSECがNasdaqから提出されていたCanary's spot Litecoin ETFのForm19b-4を受理し官報に掲載しパブリックコメントの募集を開始したことが引き続き支援要因になった。トランプ大統領が大統領選で勝利して以降、暗号資産の現物を対象としたETFの申請が活発化しており、現段階ではビットコイン、イーサリアムに次いでライトコインのETFの上場が承認される可能性が高まっている。また、Canary以外にもCoinSharesやGrayscaleがライトコインETFの上場承認へ向けて手続きを進めている。
 ただ、その後は節目の140ドルを手前に利益確定の売りに押される展開となり126ドル付近まで押し込まれ上昇幅を縮小した。

※当資料は投資助言部が作成していますが、金融商品取引法で定める助言に該当するレポートではありません。助言レポートに関しましては発行の準備を進めていますので、準備が整い次第あらためてお知らせいたします。
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