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ビットコインは上昇、リップルは米新政権への期待感から12月17日以来の高値 ビットコイン・デイリーレポート2025.1.15(2025. 1.14)
株式会社B.C.Aマネージメント
投資助言部
暗号資産グループ
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市況概況(ビットコイン)
14日のビットコインは上昇した。BTCUSDは、前日終盤の流れを引き継ぐなか日本時間帯ではやや伸び悩む場面も見られたものの、底堅く推移し95,000ドル台回復を試す展開が続いた。トランプ次期大統領が1月20日の大統領就任初日に米国証券取引委員会(SEC)の暗号資産会計ガイドラインを撤回する大統領令を発令する可能性があると報じられたことや外国為替市場でドル高が一服したことが支援要因になった。一方で14日の日本時間午後に出揃った13日のスポットビットコイン上場投資信託(ETF)のトータルキャッシュフローはマイナス2億8419万ドルとなり、3営業日連続で流出となった。
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その後は欧州時間帯序盤に97,320ドル付近まで上昇すると利益確定の売りに押されながらも96,000ドル台を維持しつつ、11日以降の膠着レンジを脱しコアレンジの切り上げには成功した。ただ、米国時間帯は利益確定の売りに押され96,000ドル台で方向感を欠く展開となった。この日は米生産者物価指数(PPI)が発表され、前月からの伸びが市場予想を下回ったことを受け過度な利下げペース鈍化に対する警戒感は幾分和らいだものの、翌日に米消費者物価指数(CPI)の発表を控え、特に目立った動きは見られなかった。足元では米国の利下げ期待の後退やそれに伴う米長期金利の上昇が重くのしかかっているが、大統領就任式を目前に控えトランプ次期政権による規制緩和や支援策への期待感が再び高まりつつある模様。
この日、米労働省が発表した12月のPPIは前年同月比3.3%上昇となり、前月の3.0%から伸びが加速したが、市場予想の3.4%上昇を下回った。前月比は0.2%上昇と前月の0.4%から伸びが鈍化し、市場予想の0.3%上昇を下回った。食品とエネルギーを除くコアPPIは前年同月比3.5%上昇となり、前月から変化はなく、市場予想の3.8%上昇を下回った。前月比は0.3%の上昇を見込んでいた市場予想に反し0.0%と横ばいとなった。
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14日のBTCJPYはBTCUSDに連動して堅調に推移すると欧州時間帯序盤には一時1541万円付近まで上昇した。ただ、その後は1520万円付近で横ばいとなり、膠着状態が続いた。この日の外国為替市場でドル円はやや円安に振れたものの、小幅な動きに留まっており、BTCJPYへの影響はほとんど見られなかった。
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市況概況(イーサリアム)
14日のイーサリアムは反発。ETHUSDは前日終盤の流れを引き継ぎ日本時間帯序盤から堅調に推移すると、欧州時間帯序盤には一時3255ドル付近まで上昇した。トランプ次期大統領が1月20日の大統領就任初日にSECの暗号資産会計ガイドラインを撤回する大統領令を発令する可能性があると報じられたことや外国為替市場でドル高が一服したことが支援要因になった。ただ、その後は暗号資産市場全般の上昇が一服するなか米国時間帯終盤まで3220ドル付近で膠着した展開となり、前日の急落前の水準には届かなかった。米国の利下げ観測の後退が引き続き弱材料視されたことやETFの資金フローが悪化していることも上値を抑える要因として意識された模様。尚、日本時間14日午後に出揃った13日のスポットイーサリアムETFのトータルキャッシュフローはマイナス3943万ドルとなり、4営業日連続で流出となった。
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14日のETHJPYは反発。ETHUSDに連動して安値修正の動きとなり、欧州時間帯には一時515,000円付近まで上昇した。ただ、その後は節目の50万円台を維持したものの、伸び悩む展開となった。
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市況概況(リップル)
14日のリップルは続伸。前日終盤の流れを引き継ぐなか段階的に水準を切り上げると、米国時間帯に2024年12月17日以来となる2.6995ドル付近まで上昇した。トランプ次期大統領の就任式を今月20日に控え、新政権による規制緩和や支援策への期待感が再び高まりつつある模様。特にリップルはSECとの訴訟を抱えているほか、複数のETFが承認待ちとなっており、暗号資産のなかでも市場の期待感が高まりやすい状況となっている。
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14日のXRPJPYはXRPUSDに連動して一時426.90円付近まで上昇した。終盤は伸び悩んだものの、高値圏を維持しており、上昇持続を試す展開となっている。
(当レポートのBTC、ETHなど1時間足のチャートは全て日本時間で表記しています)
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