ビットコインは軟調地合い続く、ETH、XRPは反発 ビットコイン・デイリーレポート2024.12.24(2024. 12.23)
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市況概況(ビットコイン)
23日のビットコインは続落した。BTCUSDは週末からの流れを引き継ぎ東京時間帯序盤から軟調に推移すると一時93,790ドル付近まで下落した。その後は欧州時間帯にかけて買い戻され96,400ドル付近まで強含む場面も見られたが、米国時間帯に入ると失速し、終盤には92,500ドル付近まで下落した。この日はクリスマス休暇を控え欧米の金融機関を中心として市場参加者が少なく積極的な売買は見送られた。トランプ次期大統領の政策や規制緩和に対する期待感を背景とした暗号資産への資金流入が一服するなか、タカ派的な米連邦準備制度理事会(FRB)の姿勢が示された米連邦公開市場委員会(FOMC)を経て軟調地合いが継続している。
一方で企業のビットコイン購入は活発化している。この日も東証スタンダードに上場しているメタプラネットや米MicroStrategyがそれぞれビットコインの追加購入を発表した。メタプラネットが23日公表したプレスリリースによると、同社は現金95億円でビットコイン619.70BTCを追加購入した。これにより同社の保有量は12月23日時点で1761.98BTCとなった。企業などが保有するビットコインの時価総額や総量を追跡するBitcoinTreasuriesによると、メタプラネットの企業としての保有量は世界で15位となった。また、企業として世界最大量のビットコインを保有するMicroStrategyが米証券取引委員会(SEC)に提出したForm 8-K書類によると、同社は2024年12月16日から2024年12月22日までの期間に約5億6100万ドルでビットコイン5,262BTCを追加購入した。これにより、同社が保有するビットコインは444,262BTCとなった。尚、MicroStrategyに次ぐビットコインを保有するMARA Holdings(旧Marathon Digital Holdings)の現在の保有量は44,394BTCで、MicroStrategyの約10分の1であり、同社の保有量は突出している。
また、20日確認されたマウント・ゴックス社(Mt社)のビットコインの送金は、当時タグ付のされていない未知のアドレスだったが、想定通りMt社の別のアドレスと判明した。ただ、オンチェーンインテリジェンスプロバイダーであるアーカム・インテリジェンス(Arkham)によると、Mt社内のウオレット間での送金はその後も複数確認されており、弁済再開へ向けた準備の可能性が高いと見られる。
23日のBTCJPYは続落。東京時間午後から欧州時間帯にかけて1515万円付近まで強含む場面も見られが、全般的には軟調に推移し、米国時間帯には一時1456万円付近まで下落した。ほぼBTCUSDに連動した動きとなったが、外国為替市場で円が対ドルで下落し、ドル円が157円台を回復したことがBTCJPYの下値を支えた。ただ、米国時間帯中盤以降はクリスマス休暇を控え円売りの動きが一巡するとBTCUSDに連動して下落した。
市況概況(イーサリアム)
23日のイーサリアムは小反発。ETHUSDは前日の流れを引き継ぐなか東京時間帯序盤に3220ドル付近まで下落したものの、その後は徐々に買い戻されプラス圏に転じると米国時間帯終盤には3400ドル台を回復した。
23日のETHJPYは反発。東京時間帯序盤は外国為替市場での円安進行を下支え要因に節目の500,000円付近で下げ渋ると、欧州時間帯から徐々に買い戻され、米国時間帯終盤には535,900円付近まで上昇した。クリスマス休暇を控え積極的な売買は見送られたものの、デリバティブ市場ではポジション調整を中心とした買い戻しが先行したと見られる。
市況概況(リップル)
23日のリップルは小反発。XRPUSDは2.1330~2.2220ドルのレンジ内で方向感を探る展開が続いていたが、米国時間帯終盤にレンジ上限を上抜き2.2430ドル付近まで上昇した。暗号資産全般が米国時間終盤にかけて上昇しており、その動きに連動した。
23日のXRPJPYは小反発。335~350円のレンジ内で方向感を探る展開となっていたが、米国時間帯終盤になってXRPUSDに連動して350円台まで上昇した。
(当レポートのBTC、ETHなど1時間足のチャートは全て日本時間で表記しています)
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