ビットコインは反落、ポジション調整・利益確定の売りに加えドル高が圧迫 ビットコイン・デイリーレポート2024.9.26(2024. 9.25)
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市況概況(ビットコイン)
25日のビットコインは反落。BTCUSDは日本時間帯序盤に前日の高値を上抜き64,825ドルまで上昇したものの、その後は終始利益確定の売りに押され軟調に推移した。日本時間午後に出揃った24日の米国のスポットビットコイン上場投資信託(ETF)のトータルキャッシュフローはプラス1億3594万ドルとなり、流入は4営業日連続となったが、特に市場の反応は見られず、利益確定やポジション調整の売りが先行するなか徐々に下げ幅を拡大する展開となった。
欧州時間帯は63,500ドル付近で下げ渋る場面も見られたが、米国時間帯に入ると再び軟化し終盤には一時63,000ドル付近まで下落した。この日は目立った材料は見られなかったが、26日にパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を控えていることや月末にかけて重要経済指標の発表が控えており、ドル売りポジションの巻き戻しによりドルが上昇したこともドル建てで取引されるBTCUSDの圧迫要因になったと見られる。また、オンチェーンインテリジェンスプロバイダーであるアーカム・インテリジェンス(Arkham)によると、23日からマウント・ゴックス社(Mt社)内のウオレット間で送金が確認されており、これが直接弁済の再開につながるとは言えないものの、約1カ月ぶりに動きが確認されたことで市場の警戒感が強まっている可能性もあり得る。
25日のBTCJPYはほぼ変わらず。日本時間帯序盤に930万円付近まで上昇したが、その後は利益確定の売りに押され取引レンジを切り下げたものの、円が対ドルで下落したことが下支え要因となり、912~925万円の狭いレンジ内で方向感を探る展開となった。
市況概況(イーサリアム)
25日のイーサリアムは反落。ETHUSDは、日本時間帯序盤に2678ドルまで上昇したものの、その後は軟調に推移した。日本時間午後に出揃った24日の米国のスポットイーサリアムETFのトータルキャッシュフローはプラス6251万ドルとなったが、前日に7920万ドルが流出しており、市場ではほとんど材料視されなかった。欧州時間帯以降は2630ドル付近で膠着状態が続き、米国時間帯中盤になって再び軟化すると、2571ドル付近まで下落した。外国為替市場でのドル高が圧迫要因となったほか、前日に米証券取引委員会(SEC)がBlackRock とBitwise’sのスポットイーサリアムETFのオプション取引を承認する為のナスダックの規則変更案に対する決定を延期したことも売り圧力を強める要因になったと見られる。尚、The Blockによると、SECは26日に予定していたこの決定を11月10日に延期した。
25日のETHJPYは反落。外国為替市場での円安が下支え要因になったが、ETHUSDの下落を受け、米国時間帯には一時371,400円付近まで下落した。終盤は下げ止まったものの、この日の安値圏での推移が続いている。
(当レポートのBTC、ETHなど1時間足のチャートは全て日本時間で表記しています)
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