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米大統領選でのトランプ氏の勝利が確実視されるなか、主要通貨に対しドルが急伸 FX・デイリーレポート2024.11.07(2024.11.06)

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市況概況
 6日の外国為替市場ではドルが主要通貨に対し急伸した。日本時間帯序盤に米大統領選の開票速報でトランプ氏のリードが伝わると、財政拡大やインフレ再燃への警戒感から米10年債利回りが上昇し、主要通貨に対しドル買いが優勢になった。ドルインデックスは米国時間帯に一時105.44まで上昇した。その後ドル買いは一巡したものの、引き続き105台を維持している。7日には米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えており、25bpの利下げが見込まれているが、既に市場での織り込みは完了していると見られ、トランプ氏の大統領就任によるドルの先高感に対するポジションのリバランスが優先された。一方で前回の大統領在籍期間中にはトランプ氏は当時自ら議長に推薦したパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長に対し、度々ホワイトハウスに呼び出し利下げを要請している。ただ、パウエル議長は「FRBは中央銀行として政府から独立している」とし要求を退けている。
 ドル円(USD/JPY)は、米国債利回りの上昇を背景とした日米金利差拡大による円売り・ドル買いが優勢となり、154円台まで急速に円安が進んだ。その後米国時間帯には154.70円まで上昇した。

 ユーロドル(EURUSD)は急落した。日本時間帯序盤からドル高を受けてユーロ売り・ドル買いが優勢となり、米国時間帯には1.0683ドルまで下落した。この日、S&Pグローバルが発表したユーロ圏の総合購買担当者景気指数(PMI)確定値が前月から上昇したものの、ドル買いが優先されるなか、特に市場の反応は見られなかった。
 S&Pグローバルがまとめた10月のユーロ圏HCOB総合PMI確定値は50.0となり、9月の49.6から上昇し、市場予想の49.7を上回った。また、サービス業PMIは51.6となり、9月の51.4から上昇した。また、10月のドイツのHCOB総合PMI確定値は48.6となり、前月の47.5から上昇し、市場予想の48.4を上回った。3ヵ月ぶりの高水準をなったものの、引き続き景気判断基準の50を下回っている。また、サービス業PMIは51.6となり、9月の50.6から上昇した。フランスの10月のHCOB総合PMI確定値は48.1となり、前月の48.6から低下したものの、市場予想の47.3を上回った。また、サービス業PMIは49.2となり、9月の49.6から低下した。

 ボンドドル(GBPUSD)は急落。他の主要通貨同様にドル高を受けてポンド売りが優勢となり、米国時間帯には一時1.2834ドル付近まで下落した。

(当レポート1時間足のチャートは全て日本時間で表記しています)

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