BTCは小反落、サンクスギビング・デーを迎え見送りムード、ETHへは資金流入が続く ビットコイン・デイリーレポート2024.11.29(2024. 11.28)
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市況概況(ビットコイン)
28日のビットコインは小反落。BTCUSDは前日の上昇が一巡し、米国のサンクスギビング・デーの祝日を控え見送りムードが強まるなか、積極的な売買は手控えられたものの、日本時間帯序盤からやや利益確定の売りが優勢となり、弱含みでの推移となった。一方で日本時間午後に出揃った27日の米国のスポットビットコイン上場投資信(ETF)のトータルキャッシュフローはプラス1億308万ドルとなり、3営業日ぶりに流入となったことが好感されたほか、トランプ次期大統領による規制緩和等への期待感が引き続き下値を支える要因になった。
欧州時間帯から米国時間帯では96,260ドル付近まで一時的に強含む場面も見られたが、全般を通してはポジション調整の売買が中心となり、94,680~95,870ドルのレンジ内の狭いレンジ内で方向感に欠ける展開となった。
米国市場はサンクスギビング・デー、翌日のブラックフライデーを経て例年ではクリスマスモードに入り、市場参加者が徐々に減少していくとともに売買も低迷していく閑散期に入る。ただ、今年はトランプ次期大統領の就任を年明けに控え、流動性が低下していくなかでの不規則発言等による市場の急変など、引き続き警戒が必要な環境となりそうだ。
28日のBTCJPYは小反落。米国の祝日を控え全般的に見送りムードが強まるなか、BTCUSDに連動してやや弱含みでの推移となり、米国時間帯終盤には1440万円付近まで下落した。
市況概況(イーサリアム)
28日のイーサリムは小反落。ETHUSDは前日の流れを引き継ぎ日本時間帯序盤には一時3685ドル付近まで上昇した。暗号資産間の資金フローによるETHへの資金流入観測やETFのキャッシュフローの改善が引き続き支援要因になった。ただ、その後は米国の祝日を迎え徐々に利益確定の売りが優勢となり、小幅ながら段階的に水準を切り下げる展開になった。一方で日本時間午後に出揃った27日の米国のスポットイーサリアムETFのトータルキャッシュフローはプラス9010万ドルとなり、4営業日連続での流入となったことが下値を支えた。
日本時間帯中盤から欧州時間帯にかけては3580~3640ドルのレンジ内で膠着した展開となっていたが、米国時間帯に入ると一時3540ドル付近まで下落した。ただ、その水準を積極的に売る動きは見られず、終盤は直前の膠着レンジから水準を切り下げたものの下落幅を縮小する展開となった。
暗号資産デリバティブデータ分析プラットフォームCoinGlassによると、ETH先物の未決済建玉は日本時間29日午前7時現在で237億5000万ドルに達し、先月末時点の143億ドルから90億ドル以上増加している。特に今月中旬以降の増加が目立っている。
28日のETHJPYは小反落。日本時間帯序盤には前日の流れを引き継ぎ558,000円付近まで上昇した。その後はETHUSDに連動して小幅に段階的に水準を切り下げ、米国時間帯には536.260円付近まで下落した。ただ、米国が祝日を迎え積極的な売買は見送られたことで下落幅は小幅なものにとどまった。
(当レポートのBTC、ETHなど1時間足のチャートは全て日本時間で表記しています)
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