ドルは主要通貨に対し続伸、ドル円は151円台へ FX・デイリーレポート2024.10.23(2024.10.22)
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22日の外国為替市場でドルは主要通貨に対し続伸した。ドルインデックス(DXY)は日本時間帯では前日の上昇を受け利益確定の売りが先行し軟化する場面も見られたものの、欧州時間帯に入るとユーロの下落主導でドル高が再開し節目の104.00を突破すると、米国時間帯終盤には104.125付近まで上昇した。この日は前日に続き重要な経済指標の発表や市場に影響を与えるようなイベントはなかったものの、直近の米経済指標で米経済の底堅さを示す結果が続いたことで、米連邦準備理事会(FRB)による利下げペースが当初の想定より緩やかになるとの見通しが引き続きドル買いを支援した。
ドル円(USDJPY)は前日の流れを引き継ぐなかドル高主導で151円台まで上昇した。この日もFRBによる利下げペースが緩やかになるとの見通しから米長期債利回りが上昇しており、日米金利差拡大を前提としたドル買い・円売りが優勢となった。
ユーロドル(EURUSD)は続落。ドル高が継続するなか、欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーから段階的な利下げを継続することが望ましなどの発言が相次いだことで、利下げペースが早まるとの観測からユーロ売りが優勢となり、米国時間帯終盤には1.07921ドル付近まで下落した。この日、ラガルドECB総裁は国際通貨基金(IMF)の年次総会に出席し、ブルームバーグのインタビューに応じ「ユーロ圏のインフレ率は低下傾向にあるとし、予想より早くECBが目標とする2%に戻る可能性がある」と述べた。また、センテノ・ポルトガル中銀総裁は「ユーロ圏のインフレ率はECBの目標である2%を下回るリスクが高まっており、成長が抑制される可能性がある」とし、「おそらく2%かそれより若干低い中立水準への段階的、着実かつ予測可能な利下げをすることが望ましい」と述べた。
ボンドドル(GBPUSD)も上下に振れたものの、終盤になって前日と同水準を回復した。続落した。日本時間帯は前日の下落を受け買い戻しが優勢となり節目の1.30ドル台まで上昇していたが、欧州時間帯に入ってドル高の再開を受けて反落すると、米国時間帯には一時1.29430ドル付近まで下落した。ただ、終盤になって再び買い戻され1.29810ドル付近まで上昇し、この日の下落幅を相殺した。ポンドに関しては足元の経済指標がまちまちであるほか、ベイリーイングランド銀行(BOE)総裁の金融政策についての発言に一貫性がなく、市場ではやや方向性を見失っている模様。
(当レポート1時間足のチャートは全て日本時間で表記しています)
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