ビットコイン・デイリーレポート2024.7.22(2024.7.19-21)ビットコイン急伸、週末の67,000ドル台到達、現在は68,000ドル付近
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市況概況(ビットコイン)
19日のビットコインは反発。BTCUSDはアジア時間帯から欧州時間帯にかけて64,000ドル台が重く伸び悩んだものの強含みで推移した。米国時間帯では世界的なシステム障害が発生するなか経済活動への影響が拡大し、米株式市場は主要3指数が揃って下落。外国為替市場ではドルが上昇するなど金融市場は全般的にリスク回避行動が先行する展開になった。一方で、BTCUSDはドル高、リスク回避局面にもかかわらず、米国時間帯に入ると急伸、終盤には67,500ドル付近まで上昇した。明確な支援材料は見当たらなかったものの、上場投資信託(ETF)への資金流入が継続していることやドイツの政府機関・連邦刑事警察庁(BKA)のビットコインの売却終了、「ほぼトラ」による「トランプ・トレード」が引き続き支援要因になったと見られる。尚、米国で上場されているスポットビットコイン上場投資信託(ETF)のトータルキャッシュフロー推計値はプラス3億8359万ドルとなり、11営業日連続でプラスを記録する見通し。週間ベースでも前週に続き10億ドルを超える流入となるのは確実視されている。ただし、19日の取引データのうちArk Investment のARKBが現時点で未更新の為10社による推計。正式な数字は若干のプラス・マイナスが発生する見通し。
この日問題となったのは世界的サイバーセキュリティ企業クラウドストライクのセキュリティーソフトで、マイクロソフト(MS), opens new tabのウィンドウズでの更新で不具合が生じ、交通や金融など多方面で障害が発生した。特に金融面ではLSEGグループの主幹プラットフォームWorkspaceで障害が発生した。この影響を受け金融市場やユーザーの取引に支障が生じたこともリスク回避行動が活発化する要因になったと見られる。一方、金融システムでの障害発生が中央集権的な取引システムからの逃避という形でビットコインへの資金流入を促した可能性や、先月からの下落により株式市場との相関性が薄れていたこともリスク回避の逃避先として資金が流入した可能性も否定できない。ただ、相関性に関してはチャート上のテクニカルを起因としたものであり、恒常的な動きとは考えづらく、一時的なものに留まると見られる。
土日の取引では高値圏を維持しつつ上昇持続を試す展開が続いた。土曜日の米国時間終盤には前日の高値を上抜き一時67,600ドル付近まで上昇した。また、日本時間22日未明には米大統領選からのバイデン大統領が撤退し後任候補としてハリス副大統領を支持すると表明した。この報道を受け68,000ドル台まで上昇した。一方、外国為替市場ではドル安が進んでいる。
尚、週末から現在までにマウント・ゴックス社(Mt社)のウォレットの新たな動きは確認されていない。同社が保有するビットコインは現在90,344BTC。
参考
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