東京時間帯にドル高進行も、その後はFOMCを控え膠着　FX・デイリーレポート2025.1.29（2025.1.28）

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投資助言部
外国為替グループ

　28日の外国為替市場でドル円（USD/JPY）は東京時間帯に円安が進行した。この日の早朝にトランプ大統領がコンピューターチップや医薬品、鉄鋼などに輸入関税を課す方針を示したことを受け関税強化に対する警戒感が再燃するとドル買い・円売りオーダーが急速に膨らみ、一時156.00円付近まで円安が進んだ。ただ、その後はドルの上昇が一服したことや米連邦公開市場委員会（FOMC）を控え積極的な売買は見送られ155円台中盤で方向感を欠く展開となった。今回のFOMCでは政策金利の変更はないと見られているが、一方で今後の金融政策の方向性が示される可能性もあり、声明文やパウエルFRB議長の会見での発言内容に注目が集まっている。
　ドルインデックスは東京時間早朝に急伸すると108台まで上昇した。その後は欧州時間帯、ニューヨーク時間帯と107.80～108.05のレンジ内で膠着した展開となった。FOMCが控えていることやこの日発表された経済指標がまちまちとなり、ひとます様子見姿勢が強まった。
　米商務省が28日発表した2024年12月の耐久財受注は増加を見込んでいた市場予想（0.6％増）に反し前月比2.2％減少となり、前月の2.0％減を上回る落ち込みとなった。一方、先行指標とされる航空機を除く非国防資本財（コア資本財）受注は前月比0.5％増加し、前月の0.9％増から伸びは鈍化したものの、市場予想の0.3％増を上回った。
　また、米連邦住宅金融庁（FHFA）が発表した2024年11月の米住宅価格指数は季節調整済みで前月比0.3％上昇し、10月の0.5％上昇から伸びは鈍化したが、市場予想の0.2％上昇を上回った。
　コンファレンス・ボード（ＣＢ）が発表した1月の消費者信頼感指数は104.1と、前月の109.5から低下し、市場予想の105.6を下回った。24日に発表されたミシガン大学消費者信頼感指数も同様に前月から低下しており、関税強化などによる物価の再上昇懸念が消費者心理を悪化させている模様。

　ユーロドル（EURUSD）は反落した。東京時間帯序盤にドル高主導で1.04320ドル付近まで下落すると、その後は下げ渋りながらも弱含みで推移し、欧州時間帯には一時1.0415ドル付近まで下落した。30日に欧州中央銀行（ECB）理事会を控え追加利下げが見込まれていることや米国の関税強化への懸念が圧迫要因となった。
　ただ、ニューヨーク時間帯以降は欧米の金融政策イベントを控え、見送りムードが強まり、1.0425～1.04380ドルの狭いレンジ内で膠着状態となった。

　ポンドドドル（GBPUSD）は反落。東京時間帯序盤にドル高主導で反落し、その後も弱含みで推移すると、欧州時間帯には1.2416ドル付近まで下落した。米国の関税強化に対する警戒感が上値を圧迫したが、ニューヨーク時間帯以降は欧米の金融政策イベントを控え見送りムードが強まるなかこの日の安値圏でほぼ膠着状態となった。

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