ビットコインは反発、Arkhamは米司法省のウォレットから不正流出の可能性を指摘 ビットコイン・デイリーレポート2024.10.25(2024. 10.24)
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市況概況(ビットコイン)
24日のビットコインは反発。BTCUSDは、ドル高一服を受け日本時間帯序盤に67,500ドル付近まで上昇した。その後は伸び悩む場面も見られたが、欧州時間帯に入ると再び上昇に転じた。日本時間午後に出揃った米国のスポットビットコイン上場投資信託(ETF)のトータルキャッシュフローが前日の流出からプラスに転じたことが好感されたほか、ドルが主要通貨に対し下げ幅を拡大したことが支援要因になった。尚、23日の米国のスポットビットコインETFのトータルキャッシュフローはプラス1億9231万ドル。ブラックロックのIBITのキャッシュフローがプラス3億1747万ドルとなり、全体のプラスに寄与した。
米国時間帯では米大統領選で暗号資産や関連業界への明確な支持を表明しているトランプ氏有利の報道が相次ぐなか、トランプ氏への期待感から買いが優勢となり、取引終盤には68,000ドル台まで上昇した。分散型予測市場プラットフォームPolymarketによると、現時点でトランプ氏の支持率は63.9%、ハリス氏は35.9%。また、金融規制等の予測サイトKalshiによると、トランプ氏の支持率は61%、ハリス氏が39%。いずれもその差は拡大しつつあり、調査機関や報道機関の世論調査でもトランプ氏がハリス氏の支持率を上回ってきている。
一方、オンチェーンインテリジェンスプロバイダーであるアーカム・インテリジェンス(Arkham)は24日、米司法省が管理するウォレットから2,000万ドル相当の暗号資産が不正に流出した可能性があると指摘した。尚、現在までビットコインの流出はないと見られている。
24日のBTCJPYは22~23日にかけての膠着レンジ1005~1026万円を脱し上昇した。外国為替市場でドル円が円高に振れたことで上値を圧迫されながらもBTCUSDの上昇に連動し、米国時間帯終盤には1037万円付近まで上昇した。この日は外国為替市場でドル高一服からドルが修正安となったことで、ドル円は151円台中盤まで円高が進んだ。一方でドル安を支援要因にBTCUSDは上昇しており、円建てで取引されるBTCJPYにとっては強弱材料が交錯したものの、この日の取引ではBTCUSDの上昇が円高による下落圧力を上回った。
市況概況(イーサリアム)
24日のイーサリアムは小反発。ETHUSDは日本時間帯序盤に外国為替市場でのドル高一服やビットコインの上昇を受け2500ドル付近まで上昇したものの、その後は明確な支援材料がなく上値の重い展開が続いた。日本時間午後に出揃った米国のスポットイーサリアムETFの23日のトータルキャッシュフローはプラス126万ドルとなり。2営業日連続での流入となったが、流入額が低調だったこともあり、この日もETF関連で市場に目立った動きは見られなかった。欧州時間帯から米国時間帯にかけては2507~2545ドルのレンジ内で膠着し、前日比プラス圏を維持したものの、方向感を欠く展開になった。また、直近の冴えない動きから暗号資産市場での優位性も低下しており、ETHドミナンスは日本時間10月25日6:00現在で13.376%まで低下している。
一方、現在のところ特に市場への影響は見られないものの、オンチェーンインテリジェンスプロバイダーであるアーカム・インテリジェンス(Arkham)は24日、米司法省が管理するウォレットから2,000万ドル相当のUSDC、USDT、AUSDC、ETHが不正に流出した可能性があると指摘した。尚、イーサリアムは177.892ETHが流出したと見られ、既にマネーロンダリングサービスを通じて売却が始まっているという。
24日のETHJPYは小反発。日本時間帯序盤に390,630円付近まで上昇したものの、その後は380,550~387,560円のレンジ内で膠着し方向感に欠ける展開になった。
(当レポートのBTC、ETHなど1時間足のチャートは全て日本時間で表記しています)
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