ビットコイン・デイリーレポート2024.9.11(2024. 9.10)米大統領選TV討論会を控え、全般的に様子見
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市況概況(ビットコイン)
10日のビットコインは小幅続伸。BTCUSDは日本時間早朝に前日の流れを引き継ぎ58,100ドル付近まで上昇したが、その後は安値修正の動きが一巡し、米国時間帯中盤まで56,470~57,510ドルのレンジ内で方向感を探る展開となった。日本時間午後に出揃った米国のスポットビットコイン上場投資信託(ETF)の9日のトータルキャッシュフローが9営業日ぶりの流入となったことや、東京証券取引所スタンダードに上場するメタプラネットが38.464BTCを追加購入したと発表したことが下支え要因になった。一方、米大統領選のテレビ討論会(日本時間11日午前10時)を控え、金融市場は全般的に様子見となっており、積極的に仕掛ける動きは見られなかった。尚、9日のUSスポットビットコインETFのトータルキャッシュフローは2871万ドルだった。また、経営戦略としてビットコインの保有を公表しているメタプラネットの保有量は本日の追加購入分を含めて398.832BTCとなった。
米国時間帯終盤は再び58,000ドル台を回復したが、NYクローズにかけて伸び悩み、現在は57,500ドル付近で取引されている。ETF関連では米金融大手State Street傘下のState Street Global Advisors と Galaxy Digital Capital Managementが3つの暗号資産関連ETFを立ち上げ、取引を開始したと発表した。暗号資産のETFやETP、先物、株式(暗号資産ETF含む、ブロックチェーンやAI、暗号資産関連企業)で構成されており、暗号資産やブロックチェーン技術の発展による収益機会を提供することを目的としているという。以下、本日取引が開始されたETFの名称及びティッカー。
SPDR Galaxy Digital Asset Ecosystem ETF(DECO)
SPDR Galaxy Hedged Digital Asset Ecosystem ETF(HECO)
SPDR Galaxy Transformative Tech Accelerators ETF(TEKX)
10日のBTCJPYは小幅続伸。米大統領選のテレビ討論会を控え、金融市場全般で様子見ムードが強まるなか806~827万円のレンジ内で方向感を探る展開が続いた。米国時間帯には上限レンジを試したものの、終盤になってやや失速し、現在は820万円付近で取引されている。今日の米大統領選のテレビ討論会は両候補の最初で最後の直接対決になる可能性が高く、市場の関心度も高まっている。尚、リアルタイムで支持率が反映される分散型予測市場プラットフォームPolymarketではトランプ氏が52%、ハリス氏が46%とトランプ氏がハリス氏を引き続き支持率で上回っている。また、同サイトではトランプ氏が討論会でどの話題に触れるかどうかについても賭けの対象となっており、「暗号資産及びビットコイン」については現在19%となっている。
市況概況(イーサリアム)
10日のイーサリアムは続伸。ETHUSDはアジア時間帯から欧州時間帯までは2335~2377ドルのレンジ内で方向感を探る展開となった。米大統領選のテレビ討論会を控え金融市場全般で様子見ムードが強まるなか、売買も薄くポジション調整の売買が中心となった模様。米国時間帯では一時2325ドルまで軟化する場面も見られたが、終盤になって切り返すと前日の高値を上抜き2398ドル付近まで上昇した。特に目立った材料は見られなかったものの、7日から続く緩やかな安値修正の動きが継続していると見られる。尚、9日のUSスポットイーサリアムETFのトータルキャッシュフローはマイナス519万ドルとなり、引き続きETFの低迷が続いている。
10日のETHJPYは小幅続伸。ETHUSDに連動する動きとなったが、円が対ドルで上昇したことが上値を圧迫した。安値修正から戻り高値を試す展開となっているが、足元では341,000円が上値抵抗として意識されており、この日の取引でも341,000円が上限レンジとなった。
最後に暗号資産全般の話題として米連邦捜査局(FBI)が9日、「2023 CRYPTO CURRENCY FRAUD REPORT」を発表した。この報告書によると、2023年に暗号資産関連の苦情は69,468件寄せられており、関連する詐欺などの被害額は56億ドルに達したという。また、被害額は2022年から45%増加した。報告書でFBIは投資詐欺に注意することや詐欺に加担することに対し警告をしている。
(当レポートのBTC、ETHなど1時間足のチャートは全て日本時間で表記しています)
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