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主要通貨に対しドルが上昇、ポンドはCPIの低下を受け急落FX・デイリーレポート2024.10.17(2024.10.16)

株式会社B.C.Aマネージメント
市場調査室
外国為替グループ

市況概況
 16日の外国為替市場では主要通貨に対しドルが上昇した。米国の利下げペースが緩やかになるとの観測が引き続き支援要因になったほか、欧州通貨の下落や11月に米大統領選を控えトランプ氏当選時に警戒されるドル高への警戒感がドル買いを支援した。ドルインデックス(DXY)は一時103.60まで上昇し、今年8月上旬以来の高値を付けた。
 ドル円(USD/JPY)は、日本時間午前中に日銀の安達審議委員の発言を受けて148.85円付近まで円高が進む場面も見られたが、その後はドル高を受けて円売り・ドル買いが優勢となり、149円台を回復した。欧州時間帯以降は149円台前半でもみ合う場面も見られたが、米国時間帯に入ると149.80円付近まで上昇した。ただ、この日は特に重要な経済指標の発表もなく、材料難から150円台を試す動きまでは見られなかった。
 日銀の安達審議委員は、香川県高松市で開いた金融経済懇談会で「基調的な物価上昇率が2%目標を持続的・安定的に実現するまでは、基本的には緩和的な環境を維持しつつ、極めて緩慢なペースで政策金利を引き上げていく」と述べた。また、同時に「2%目標の実現に向け、現時点で見通しを変更するほどではないがやや注意を要する点が出てきた」とも指摘した。内容的には目新しさはなく極端にタカ派的な発言ではなかったものの、市場はやや過剰に反応したと見られる。

 ボンドドル(GBPUSD)は下落した。この日発表された英消費者物価指数(CPI)の低下受けて、11月の英中銀金融政策委員会(MPC)での利下げが意識される展開となり、節目の1.300ドルを割り込み、一時は1.29767ドル付近まで下落した。
 英国立統計局(ONS)が16日発表した9月のCPIは前年同月比1.7%上昇となり、前月の2.2%上昇から大幅に鈍化し、市場予想の1.9%上昇を下回った。また、コアCPIも前年同月比3.2%の上昇となり、前月の3.6%上昇から鈍化し、市場予想の3.4%上昇を下回った。

 ユーロドル(EURUSD)も下落した。直近の経済指標の悪化やドルの上昇を受けてユーロ売りが優勢の展開が続いた。尚、今日の欧州中央銀行(ECB)理事会では25bpの利下げが見込まれている。

(当レポート1時間足のチャートは全て日本時間で表記しています)

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