ドルは主要通貨に対し上昇、ドル円は150円台回復　FX・デイリーレポート2024.10.22（2024.10.21）

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市場調査室
外国為替グループ

　21日の外国為替市場でドルは主要通貨に対し上昇した。ドルインデックス（DXY）は日本時間帯序盤には先週末の流れを引き継ぎ103.43付近まで下落していたが、その後は米10年債利回りの上昇を受けてドル買いが優勢となった。この日は特に重要な経済指標の発表やイベントはなかったものの、直近の良好な米経済指標を受けて米連邦準備理事会（FRB）による利下げペースは緩やかになるとの観測がドル買いを支援する要因になった。また、地区連銀総裁ら複数のFRB高官が今後の利下げについて緩やかなものになるとの見通しを示しており、この日もダラス地区連銀のローガン総裁やミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁が緩やかな利下げを支持すると発言した。これらの発言を受けて米国時間帯には節目の104を超えて104.013付近まで上昇した。

　ドル円（USDJPY）は先週末の流れを引き継ぎ日本時間帯序盤に149.76円付近まで下落していたが、その後は米国債利回りの上昇を受け日米の金利差が意識される展明となり、ドル買い・円売りが優勢となり上昇に転じた。その後はほぼ一本調子で円安が進み、米国時間帯には150.87円付近まで上昇した。また、この日の円は対ドルのみではなく、主要通貨に対しても下落しており、ユーロ円は163円台、ポンド円は195円台中盤まで上昇した。27日に投開票を控える衆議院議員総選挙の先行き不透明感も影響している模様。

　ユーロドル（EURUSD）は反落。週末までのポジション調整が一巡し、ドル高再開を受けてユーロ売りが優勢となった。また、欧州時間帯にはドイツの生産者物価指数（PPI）が市場予想を大幅に下回る下落となったことや欧州中央銀行（ＥＣＢ）理事会メンバーのシムカス・リトアニア中銀総裁はが、ECBは主要政策金利を２～３％の「中立」水準に引き下げる公算が大きいが、インフレ率の低下が定着した場合は一段の利下げが必要になる可能性があるとの見解を示したことを受け、下げ幅を拡大する展開となり、米国時間帯終盤には1.08107ドル付近まで下落した。この日、ドイツ連邦統計庁が発表した9月の生産者物価指数（PPI）は前年同月比1.4％の下落となり、市場予想の1.0％下落を大幅に上回る低下となった。一方で、エネルギーを除いたPPIは同1.2％上昇した。

　ボンドドル（GBPUSD）も反落した。ドル高再開を受けて反落し、節目の1.30ドルを割り込み一時1.29746ドル付近まで下落した。終盤はポンド売りが一巡し下げ止まったものの、上値は重く戻りは限定された。

（当レポート1時間足のチャートは全て日本時間で表記しています）

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