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ラミス上院議員の投稿に乱高下、トランプ大統領は暗号資産とAIに関する行政措置に署名、SECはSAB121撤回を表明 ビットコイン・デイリーレポート2025.1.24(2025. 1.23)

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投資助言部
暗号資産グループ

市況概況(ビットコイン)
 23日のビットコインは米国時間帯に急伸する場面も見られたが、終盤に失速し小幅続落となった。BTCUSDは前日の流れを引き継ぐなか日本時間帯序盤から軟調に推移した。トランプ政権による規制緩和や支援策への期待感は引き続き根強いものの、米証券取引委員会(SEC)内に暗号資産タスクフォースを立ち上げた以外にこれまで目立った動きがなく、全般的に様子見姿勢が強まるなか、大統領就任式前の最高値更新を受けた利益確定の売りが先行する展開となった。欧州時間帯には一時101,275ドル付近まで下落していたが、米国時間帯に入ると暗号資産推進派として知られる米上院議員のシンシア・ラミス氏がXに「₿ig things are coming(大きなことが起きる)」「Stay tuned for 10 A.M.(10時まで待ってください」と₿のシンボルマークに絡めて投稿したことを受け一時106,850ドルまで急伸した。

 この投稿を受け市場やソーシャルネットワーク(SNS)上ではビットコイン準備金の創設やそれに近い何らかの支援策が発表されるとの期待感が高まった。ただ、その後ラミス氏が「Honored to chair the Senate Banking Subcommittee on Digital Assets.(上院銀行デジタル資産小委員会の委員長に就任できて光栄です)」と投稿すると急速に失速し、終盤には103,000ドル付近まで下落した。本来であればラミス氏が上院銀行デジタル資産小委員会の委員長に就任にしたことは暗号資産にとってポジティブな要因だが、事前の投稿によって市場の期待感が大きく膨らみ過ぎた結果、失望売りを誘う要因となってしまった。

 一方で複数のメディアが「トランプ米大統領は暗号資産と人工知能(AI)に関する行政措置に署名した」と報じた。報道によるとホワイトハウス内に作業部会を設置し、トランプ政権の暗号資産担当のデビッド・サックス氏が議長を務め、財務省や司法省、SEC、商品先物取引委員会(CFTC)など主要な連邦機関と連携し、ステーブルコインを含むデジタル資産の連邦規制枠組みの構築に取り組むほか、「戦略的な国家デジタル資産備蓄」の創設を評価する作業を行うという。ただ、一連のラミスの騒動のなかで市場への影響は限定的だった。
 また、この日SECは物議醸していた暗号資産の会計ガイドライン(SAB 121)を撤回すると発表した。 SECはスタッフ会計速報第122号を発行し、「プラットフォームユーザーのために企業が保有する暗号資産を保護する義務の会計処理と題するスタッフ会計速報シリーズのトピック5.FFに含まれる解釈指針を撤回する」とした。 
 尚、日本時間23日の午後に出揃った22日のUSスポットビットコインETFのトータルキャッシュフローはプラス2億4865万ドルとなり5営業日連続で流入となった。

※日本時間1月24日午前6:00現在のドミナンスは58.750%。

 23日のBTCJPYは日本時間帯序盤から軟調に推移すると一時1587万円付近まで下落した。米国時間帯には1670万円付近まで上昇する場面も見られたが、その後は急速に失速し1600万円台を維持したものの、前日比マイナス圏まで下落した。

市況概況(リップル)
 23日のリップルは小幅に下落した。XRPUSDは日本時間帯から欧州時間帯にかけて軟調に推移した。トランプ政権による規制緩和や支援策への期待感は引き続き根強いものの、トランプ大統領から直接的な言及がなく、様子見姿勢が強まるなかやや売りが先行する展開となり一時は3.0375ドル付近まで下落した。米国時間帯には米上院議員のラミス氏のXへの投稿をきっかけにビットコインが上昇すると3.1840ドル付近まで強含む場面も見られたが、その後はビットコインの失速を受けて再び下落した。取引終盤にはトランプ米大統領が暗号資産とAIに関する行政措置に署名したと報じられたことやSECがSAB121を撤回する声明を発表したことが下支え要因となり、3.0500ドル割れを回避し下げ止まった。引き続き全般的にはレンジ内の動きに留まっており、新たなトレンドは発生していない。

※日本時間1月24日午前6:00現在のドミナンスは5.122%。

 23日のXRPJPYはXRPUSDに連動して下落したものの、米国時間帯終盤に下落幅を縮小した。

市況概況(イーサリアム)
 23日のイーサリアムは反落。ETHUSDは日本時間帯序盤から軟調に推移すると一時3180ドル付近まで下落した。その後、米国時間帯にはビットコインの上昇を受け3300ドル付近まで強含む場面も見られたが、ビットコインが失速すると再び下落した。ただ、取引終盤はトランプ米大統領が暗号資産とAIに関する行政措置に署名したと報じられたことやSECがSAB121を撤回する声明を発表したことが支援要因となり下落幅を縮小した。
 尚、日本時間23日の午後に出揃った22日のスポットイーサリアムETFのトータルキャッシュフローはプラス7064万ドルとなり、6営業日連続の流入となった。

※日本時間1月24日午前6:00現在のドミナンスは11.234%。

 23日のETHJPYはETHUSDに連動して下落したものの、節目の500,000円が下値サポートとなり、米国時間帯終盤は下落幅を縮小した。

市況概況(ソラナ)
 22日のソラナは反落。SOLUSDは前日までの上昇を受け日本時間帯から欧州時間帯にかけて利益確定の売りが先行する展開となり、米国時間帯序盤には242.20ドル付近まで下落した。ただ、その後は安値を買い戻されたことやトランプ米大統領が暗号資産とAIに関する行政措置に署名したと報じられたことが下支え要因となり、下落幅を縮小する展開になった。

※日本時間1月24日午前6:00現在のドミナンスは3.473%。

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