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FOMCは政策金利の現状維持を決定、ドル円はやや円高 FX・デイリーレポート2025.1.30(2025.1.29)

株式会社B.C.Aマネージメント
投資助言部
外国為替グループ

 29日の外国為替市場は東京時間からニューヨーク時間帯にかけて米連邦公開市場委員会(FOMC)やパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の会見を控え様子見ムードが強まるなか全般的に方向感なく推移した。また、FOMCでは市場予想通りに政策金利の変更がなく、パウエル議長が次の利上げに時期についての明言を避けたこともあり、FOMCの前後で多少上下に振れる場面も見られたものの、ほぼ無風通過となった。
 ドル円(USD/JPY)は東京時間帯に155.99円と156円台を試す動きも見られたが、その後は155円台中盤で揉み合う展開となった。ニューヨーク時間帯ではポジション調整と見られる円の買い戻しにより一時155円台を割り込むなどやや円高に振れる展開となった。
 ドルは底堅く推移した。ドルインデックス(DXY)は欧州時間帯に複数のメディアがFRBはトランプ大統領の政策による経済への影響を見極める時間が必要だとの認識で一致していると報じたことを受け米国の利下げ時期が想定よりも後退するとの観測が支援要因となり一時108.29付近まで上昇した。ただ、ニューヨーク時間帯に入るとFOMCを控えポジション調整のドル売りが優勢となり、上昇幅を縮小する展開になった。FOMC終了後には声明文で「Inflation has made progress toward the Committee's 2 percent objective but remains somewhat elevated.」(インフレ率は2%の目標へ向けて前進している)から「Inflation remains somewhat elevated.」(インフレ率は高止まりしている)に文言が変更されたことを受けタカ派寄りとの見方が広がるなかドルが上昇する場面も見られたが、パウエルFRB議長が会見でインフレについての文言変更について「深い意味はない」と述べたことでドル高は一時的なものに留まった。

 ユーロドル(EURUSD)はほぼ横ばい。欧州時間帯にドイツの経済指標悪化やハベック独経済相が「欧州連合(EU)が米国との貿易政策で合意に至らなければ、ドイツは高い代償を払うことになる」とトランプ大統領の関税政策に警戒感を示したことが圧迫要因となり1.0383ドル付近まで下落した。ただ、その後はFOMCを控えポジション調整から買い戻され1.0420ドル台を回復し、FOMC通過後はやや上下に振れたものの1.0420ドル付近で安定した動きとなっている。尚、本日の欧州中央銀行(ECB)理事会では政策金利は25bp引き下げられるとの見方が有力視されている。
 GfKとニュルンベルク市場判断研究所(NIM)が29日発表した2月の独消費者信頼感指数は市場の改善見通し(マイナス20.0)に反して前月のマイナス21.4から悪化し、マイナス22.4となった。

 ポンドドドル(GBPUSD)は小幅に上昇した。欧州時間帯からニューヨーク時間帯に序盤にかけてドル高主導で1.2394ドル付近まで下落したが、その後は安値を買い戻され下落幅を縮小する展開となり、FOMC通過後には前日比でプラス圏を回復した。

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