ビットコインは続伸もやや方向感を欠く展開 ビットコイン・デイリーレポート2024.10.8(2024. 10.7)
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市場調査室
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市況概況(ビットコイン)
7日のビットコインは続伸。BTCUSDは、日本の株式市場オープン後に63,985ドル付近まで上昇した。特に目立った材料はなかったものの、外国為替市場でのドル高一服や米国の賭けサイトで米大統領選でのトランプ氏の支持率がハリス氏を上回ったことが引き続き支援要因になったと見られる。一方で、この時間帯の急伸は何らかの仕掛け的(例えばショートスクイーズを誘発するような)動きがあった可能性も否定できない。暗号資産デリバティブデータ分析プラットフォームCoinGlassによると、日本時間午前9時からの1時間でデリバティブ・ショート・ポジションの清算は940万ドルに達した。一方、デリバティブ・ロング・ポジションの清算は5万7000ドルだった。その後は上昇が一巡すると、欧州時間帯にかけて利益確定の売りが優勢となり62,684ドル付近まで軟化する場面も見られた。米国時間帯では62,800ドルを下値支持に切り返し、早朝に付けた高値を上抜き64.455ドル付近まで上昇したが、米株式市場がオープンすると週末の雇用統計後の調整売りや原油高が嫌気され米株主要3指数が揃って下落したことを受け、ビットコインも売りが優勢となり、終盤にかけて63,000ドル台へと押し戻された。
分散型予測市場プラットフォームPolymarketによると、現時点で2024年米大統選でのトランプ氏の支持率は53.4%、ハリス氏は45.9%となっている。先週末に開催された民主党の選挙集会で、機器トラブルからハリス氏のアドリブの弱さが改めて露呈し、支持率の低下につながっていると見られる。また、この日はメタプラネットがビットコインの追加購入を発表した。メタプラネットが公表した開示情報によると、同社は108.786BTC(平均購入価格9.192,359円/1BTC)を総額10億円で追加購入した。これにより同社が保有するビットコインの保有量は639.503BTCとなり、購入総額は59億6500万円に達した。
7日のBTCJPYは続伸。日本時間帯序盤の上昇が一巡すると、利益確定の売りに押され徐々に軟化したものの、米国時間帯には再び反発し一時は955万円付近まで上昇した。ただ、終盤は上昇幅を縮小する展開となり、930万円付近まで押し戻された。この日の外国為替市場ではドル高が一服。一方でドル円は日本時間早朝に149円台を超える場面も見られたが、三村財務官の円安けん制発言を受けてやや円高に振れたことが上値を圧迫した。
市況概況(イーサリアム)
7日のイーサリアムは小幅続伸。ETHUSDは、日本時間帯序盤に2515ドル付近まで上昇したものの、その後は利益確定の売りに押され2443ドル付近まで下落した。米国時間帯ではビットコインの上昇を受け2521ドル付近まで上昇したが、米株式市場が雇用統計後の調整色を強めると売りが優勢の展開となり、一時は2423ドル付近まで下落した。終盤は2450ドルまで上昇したものの、全般的にはイベント通過の後のポジション調整が売買の中心となり、方向感を欠く展開となった。
7日のETHJPYはETHUSDに連動し上下動を繰り返す展開になった。日本時間帯や米国時間帯では374,000円台を試す動きも見られたが、いずれも失速し前日と同水準まで押し戻された。また、外国為替市場ではドル高は米雇用統計を受けたドル高は一服したものの、ドル円がやや円高に振れたことも上値を圧迫する要因になった。
(当レポートのBTC、ETHなど1時間足のチャートは全て日本時間で表記しています)
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