暗号資産全般が軟調、BTC、ETH、XRPも下落 ビットコイン・デイリーレポート2024.12.27(2024. 12.26)
株式会社B.C.Aマネージメント
市場調査室
暗号資産グループ
市況概況(ビットコイン)
25日のビットコインは反落。BTCUSDは日本時間帯序盤に99,860ドル付近まで上昇し節目の10万ドル台を試す動きも見られたが、徐々に軟化すると欧州時間帯序盤には98,000ドル割れでデリバティブ・ショートポジションのストップを巻き込み95,170ドル付近まで下落した。節目の10万ドルが心理的抵抗となったことやクリスマス・ラリーを期待した市場の失望感から一時的に売りが膨らんだと見られる。また、欧州の主要国はこの日も祝日となっており、日本時間帯終了後で取引の薄い時間帯だったことも影響した模様。暗号資産デリバティブデータ分析プラットフォームCoinGlassによると、日本時間26日17:00からの1時間でビットコイン先物ロングポジションの清算は2748万ドルに達した。
その後は売りが一巡し95,000ドル割れは回避したものの、上値の重い展開が続いた。この日は特に重要な経済指標の発表やトランプ次期政権からの新たな発信もなく、米国時間帯は全般的にポジション調整中心の売買となった。尚、24日の米国のスポットビットコイン上場投資信託(ETF)のトータルキャッシュフローは、未確認だったフランクリン・テンプルトンのEZBCが流出入0だったため、推計値と変わらずマイナス3億3838万ドルとなり、流出は4営業日連続となった。
26日のBTCJPYは反落。日本時間帯序盤に前日の高値を上抜き1570万円付近まで上昇したものの、徐々に軟化すると欧州時間帯序盤には一時1500万円付近まで下落した。その後はBTCUSDが下げ止まったことや外国為替市場で円が主要通貨に対し下落したことが下支え要因となり、下落幅を縮小する展開となった。ただ、積極的に買いを仕掛ける動きは見られず、1520万円付近までで戻りは限定された。この日の外国為替市場では特に新たな円売りのきっかけになるような材料は見られなかったものの、欧州時間帯以降主要通貨に対し円が全面安になった。今月の日銀金融政策決定会合で一部期待されていた利上げが見送られたことや植田日銀総裁が利上げに慎重な姿勢を示しており、年末を控え一旦落ち着いていた円売りがポジション調整を中心に再び活発化したと見られる。
市況概況(イーサリアム)
26日のイーサリアムは反落。ETHUSDは東京時間帯序盤から軟調に推移した。この日は暗号資産全般が軟調に推移しており、欧州時間帯以降はビットコインの下落を受けて下げ幅を拡大し、米国時間帯終盤には3315ドル付近まで下落した。米国が祝日明けで欧州はこの日も祝日のなか、全般的に取引が薄い状況下でデリバティブを中心にロングポジションの解消が続いた。ただ、終盤は3320ドルを下値支持に下げ渋っており、現在までのところは直近の上昇に対する調整範囲内の下落に留まっている。尚、24日の米国のスポットイーサリアムETFのトータルキャッシュフローは未確認だったフランクリン・テンプルトンのEZETが流出入0だったため、推計値と変わらずプラス5354万ドルとなり、流入は2営業日連続となった。
26日のETHJPYはETHUSDに連動して日本時間帯序盤から目立った戻りもなく軟調に推移した。欧州時間帯以降は外国為替市場で円安が進んだものの、下げ止まる動きは見られず、米国時間帯には円安が一服したことを受け下支え要因を失い523,000円付近まで下落した。
市況概況(リップル)
26日のリップルは続落。XRPUSDは日本時間帯序盤から軟調に推移すると、欧州時間帯にはビットコインの下落を受け下げ幅を拡大し、米国時間帯には2.1300ドル付近まで下落した。米大統領選後の上昇が一巡し、高値圏を維持しているものの、上値の重い展開が続いている。ETFの承認期待など米国の政権移行で最も恩恵を受けるとされているが、強材料の出尽くし感や上値の重さが嫌気されており、先物未決済建玉は減少傾向にある。CoinGlassによると、リップルの未決済建玉総額はピーク時の12月3日は42億9000万ドルだったが、日本時間27日午前7:00の時点で19億3000万ドルまで減少している。
26日のXRPJPYは続落。XRPUSDに連動して日本時間帯序盤から軟調に推移すると、米国時間帯には337円付近まで下落した。
(当レポートのBTC、ETHなど1時間足のチャートは全て日本時間で表記しています)
※当社の提供する情報及びレポートは、著作権法により保護された著作物です。著作権は株式会社B.C.Aマネージメントにあります。内容の一部、またはすべてを複製、流用および転載、転売することを禁じます。
※当資料は情報提供を目的としており、お取引を促すものではなく、また将来を約束するものでもございません。売買等のご判断はお客様ご自身でお願い致します。