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米雇用統計を受けたドル高は一服、円は三村財務官の円安けん制発言を受けて上昇 (FX)・デイリーレポート2024.10.8(2024.10.7)

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外国為替グループ

市況概況
 7日の外国為替市場では週末の米雇用統計を受けたドル高の動きは一服したものの、中東情勢の緊迫化を背景としたリスク回避のドル買いが下値を支えた。また、この日は目立った経済指標の発表もなく、イベント通過後のポジション調整が売買の中心になったと見られる。一方、シカゴマーカンタイル取引所(CME)が30日物(フェデラル・ファンド・レート)FF金利先物から算出する金利見通し(FedWatch )では、50bpの利下げが実施される確率は米雇用統計後に消滅したが、同時に利下げが見送られる可能性も浮上した。7日の取引を終えた時点で25bpの利下げが実施される確率は前日の97.4%から86.3%へと低下し、利下げが見送られる可能性は前日の2.6%から13.7%へ上昇した。微妙に上昇してきており、週末にかけて発表される米物価指標次第では大きく変動する可能性もある。

 ドル円(USD/JPY)は日本時間帯早朝に149円台を付けると、三村財務官の円安けん制発言を受けて徐々に円を買い戻す動きが広がり、NYクローズの時点では147円台中盤まで下落した。また、クロス円も円高に振れており、ユーロ円(EUR/JPY)162円台前半、ポンド円(GBP/JPY)は193円台へと下落した。この日は米10年債利回りが上昇しており、日米10年債の利回り差は拡大したが、前述の三村財務官の発言を受けて、ドル円の動きに連動性は見られなかった。三村財務官は7日午前中に記者団に対して「投機的な動きも含めて、為替市場の動向は緊張感を持って注視する」と述べた。

 ユーロドル(EURUSD)は膠着。米雇用統計後のドル買い・ユーロ売りの動きが一巡し、1.0952~1.0987ドルのレンジ内で方向感を探る展開となった。欧州時間帯にはユーロ圏の小売売上高が発表され、前月から増加したものの、ドイツの鉱工業生産の落ち込みがユーロを圧迫した。欧州統計局(Eurostat)が発表したユーロ圏の8月の小売売上高は季節調整済みで前月比0.2%増となり、前月の0.0から増加した。また、調査会社センティックスが発表した10月のユーロ圏投資家センチメント指数はマイナス13.8となり、前月のマイナス15.4から改善し4カ月ぶりに上昇した。一方、ドイツ連邦統計庁が発表した8月の鉱工業受注指数は季節調整済みで前月比マイナス5.8%となり、前月の3.9%上昇からマイナスに転じ、市場予想のマイナス2%を大きく上回る落ち込みとなった。

 ポンドドル(GBPUSD)は続落。米雇用統計を受けた売りは一巡し、買い戻す動きも見られたが、引き続きベイリー総裁が利下げの可能性に言及したことが圧迫要因となり、一時は1.3060ドル付近まで下落した。

(当レポート1時間足のチャートは全て日本時間で表記しています)

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