BTCUSD、BTCJPYともに前日に続き史上最高値を更新 ビットコイン・デイリーレポート2024.11.12(2024. 11.11)
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市場調査室
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市況概況(ビットコイン)
11日のビットコインは大幅続伸し、次々と史上最高値を更新した。BTCUSDは、日曜日に最高値を更新した流れを引き継ぎ日本時間帯早朝に早々と前日の高値を上抜き81,570ドルまで上昇した。米大統領選でのトランプ氏の勝利、また共和党が上院に続き下院でも過半数の議席獲得へ向けて優位に進めており、トリプルレッドが現実味を帯びてきたことで、暗号資産への支持を表明しているトランプ氏の政権運営や同氏が掲げる政策がスムーズに進むとの思惑から買いが優勢となった。
その後もトランプ氏への期待感を背景とした買いに支えられ段階的に高値を更新する展開となり、米国時間帯では83,000ドルを突破する過程でデリバティブ・ショートポジションのストップロスを巻き込み急伸した。取引終盤にはさらに上昇幅を拡大し88,000ドル台に到達した。暗号資産デリバティブデータ分析プラットフォームCoinGlassによると、日本時間12日0時からの1時間でビットコイン先物のショートポジションは4333万ドルが清算された。ここからNYクローズにかけて断続的にショートポジションのストップロスが次々と発生し、この日の取引全体では1億9049万ドルのショートポジションの清算が発生した。一方でビットコイン先物のOI加重資金調達率(8時間ごとの平均)は前日に0.0396%まで上昇していたが、日本時間12日午前1時の時点で0.0124%まで低下した。先物価格と現物価格の乖離が縮小した結果と見られ、現物市場でも上場投資信託(ETF)を中心に断続的な買いが入っている模様。ただ、同じくCoinGlassによると、先物未決済建玉は486億4000万ドルまで増加しており、引き続き急激な価格変動要因となる可能性を内包している。
BTCJPYは大幅続伸。前日の流れを引き継ぐなか日本時間帯早朝から堅調に推移し、次々と史上最高値を更新すると、米国時間帯では節目の1300万円を突破し、取引終盤には1360万円付近まで上昇した。BTCUSDの上昇に加え、外国為替市場で円が対ドルで下落したことが支援要因になった。米経済の底堅さやトランプ氏の大統領就任によるドルの先高感を背景に外国為替市場ではドルの買い戻しが続いており、この日もドルは主要通貨に対し上昇した。
市況概況(イーサリアム)
11日のイーサリムは続伸。ETHUSDは前日までの上昇が一巡し、日本時間帯から欧州時間帯までは3125~3222ドルのレンジ内で方向感を欠く展開となった。引き続きトランプトレードによる買いが下値を支えたが、一方で利益確定の売りに押され上値を圧迫される展開となった。ただ、米国時間帯に入るとビットコインの上昇を受け急伸すると、取引終盤には今年の7月31日以来となる3366ドル付近まで上昇した。
ETHJPYは続伸。ETHUSDの上昇や外国為替市場で円が対ドル下落したことが支援要因となり、節目の500,000円を突破すると、米国時間帯終盤には517,000円付近まで上昇した。
(当レポートのBTC、ETHなど1時間足のチャートは全て日本時間で表記しています)
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