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強い大人になれただろうか

前回のnoteで主に祖父の葬儀のために実家に帰省した話をしたかと思いますが、それに関連してもう一つ思い出したことを記事に綴っていこうと思います。

(前回のnoteがこちらです↓)


祖父の葬儀のために下宿先から実家に戻った時に、母から「これ届いとったよ」と言われ、一つの茶色の封筒を渡されました。
中3の自分から20歳の自分に宛てた手紙でした。

あぁそういえばそんなん書いたなぁ、なんて思いながら封筒を開けると、1枚の便箋が飛び出してきました。今とはあまり変わらない筆跡で、便箋の一番上の行から一番下の行までぎっしりと文章が書かれていました。
その大半は厨二病を拗らせていたとしか思えないような文体で正直あまり目を当てられなかったのですが、一番最後に「どこで何をしているのかはわかりませんが、今よりも強い人であることを願います。」と書かれていたのがとても印象的でした。

当時はクラスメイトとの関係にとても悩まされました。
女子に関してはまあ何とも思わなかったのですが、男子数名が所謂性格の悪い陽キャでした。
聞くに堪えない下ネタや自分より格下だと思った人への罵詈雑言などをゲラゲラ笑いながら飛ばすような奴らでした。
「え?別に無視すればいいじゃん」と当時両親や他クラスの友達に言われましたが、聞きたくもない不快な言葉が嫌でも耳に入ってくるというのは本当にストレスでした。
ちなみに彼らを注意する人は先生も含め誰1人としていませんでした。意味がないからです。どうせ注意したところで何が悪いのかわからないような奴らだということをみんなが理解していました。それぐらい彼らの言動は酷いものでした。

そんな彼らと今後も関わらずに済む方法として私が真っ先に思いついたのは、地元で進学校と呼ばれている公立高校に入学することでした。幸い奴らはそんなに成績はよろしくなかったし、私もその高校に進学するにあたって心配されるような成績ではなかったので、あとは学力を落とさないように勉強を続けるのみでした。

そこからは何を言われても「でもあともう少しでコイツらとの縁が切れる」と思い、できるだけ気にしない努力をしました。
まあ、昼休みに教室で勉強している私に聞こえるように(恐らくわざと)スマホで18歳未満は見てはいけないビデオを大音量で流し始めた時は、流石に気持ち悪くなってその場から逃げ出しましたが。
(よくこの話を親しい人にすると「中学受験すればよかったのに」と言われることがあるのですが、田舎すぎるがあまり当時そもそも中学受験できる学校すらあまりなかったので、中学受験という選択肢自体がなかったと思っておいてください)

届いた手紙はちょうどその頃に書かれたものでした。
多分当時の私は自分のことを弱い人だと思っていて、だからこんな奴らの罵詈雑言の餌食にされるし、陰キャと呼ばれる部類に留まってしまっているのではないかと心配しているのだと思います。

さて、そんな私は約半年前に無事にハタチを迎えた訳ですが、無事に強い人になれたのでしょうか。

「強い」という言葉はとても曖昧です。
力や技が優れていて他に負けないことはもちろん「強い」にあたるけれども、心身が健康であることを「強い」と呼ぶ時もあれば、物事に屈しない精神力があることも「強い」と言います。しかもこれらは相対的なもので、異なる複数の対象を比べてはじめて「強い」というワードを当てはめることができます。

当時の自分と今の自分を比べてみると、確かに料理だとかパソコンだとか自分にできることが沢山増えたので強くなった気もするけれども、しかし思い悩む回数も増えているので逆に弱くなっている気もします。何とも言えない。

とはいえ中学卒業後、人間関係に関する悩みは一気に減りました。
無事に目指していた高校に合格することができたのですが、高校で出会った人達は同級生、先輩、後輩、そして先生に至るまでほぼ全員優しくて良い人達でした。一時期友達とは考えが合わなくて冷戦状態になったこともありましたが、冷静に話し合ってお互いに非を認めて再び仲良くすることができました。
そして大学に入ってからも、決して友達が多い訳ではないのですがそれでも良い友達に恵まれているなと思います。大学ぐらいの規模になると、自分と合わないなと思った人は自然と疎遠になる(と思う)ので、変に気を遣わなくてよくて楽だなと思います。

ところで、中学の時に散々好き放題やってきた男達はどうなったかというと、正直興味なさすぎて詳しくはよくわかりません。
ただ、去年実家に帰省したところ私の両親から「あいつ免停なったらしいな〜」と聞いたり(19で免停は早すぎませんか?)、同窓会のために作ったLINEグループである一人の元同級生をグループからハブって楽しんだりしていたので、まあ一生あのままなんだろうなと思います。悪い意味で変わってなさすぎて驚きました。
それと比べたら私はまあまだマシだと信じたいところです。

長くなりましたが一旦この辺で切り上げようかと思います。
最後まで読んでくださりありがとうございます。

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