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【インタビューレポート】ブロードバンドタワーがDell Technologies Worldでアワード受賞した「本質」に迫る!

今回はDell Technologies Worldにて、パートナーアワードを受賞したことについて、ブロードバンドタワー 城崎がDell Technologies 石津様にインタビューして頂いた内容を記載しております。
受賞の背景などを話しておりますので、最後まで読んで頂けますとありがたいです。

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Dell Technologies 石塚様)(以下、石)
城崎さん、渡米&DellTechnolgies World参加お疲れ様でした!そしてアワード受賞おめでとうございます! でも羽田からの出発が1.5時間遅延して米国内での乗り換えが出来ず、次の便を取るのに5時間待たれたそうで。。。現地到着も22時到着だったとか?

ブロードバンドタワー 城崎)(以下、城)
そうなんですよ。出発のステップからトラブルが起きてしまい、楽しみにしていた現地でのJapan Welcome Receptionに参加できませんでした。マイケル・デルとのフォトセッションなど楽しみにしていたので残念です。
今回、個人的に10年ぶり参加だったのですが、EMC World時代からの1万規模への拡大と共に、その熱量を感じることができました。グローバルがどのように盛り上がっているのはやはり行ってみないと感じられませんね。参加できて良かったです。
特にフォーカスしているのはAPEXなのかと思いますが、そこ一色と言うぐらいの力の入れようですね。

ブロードバンドタワー 営業本部 
第3営業グループ ディレクター 城崎三四郎

石)
それはポジティブな面とネガティブな面が含まれていそうですね? ぶっちゃけで教えて下さい!

城)
APEXはストレートに言えば他社に比べて後発でのサービスだと思います。しかしDTWで言っていたのはマルチクラウドだけどオンプレとどう繋ぐか、そしてオフィスリソースとも繋げてマルチクラウドだと言っていたのが印象的です。さらにas-a-Serviceを10個以上もリリースされていて本当に驚きました。本当にパブリッククラウドとの「共存」へ進んでいると感じます。
そしてブロードバンドタワーとしては国内でもいち早くAPEXの再販及びクラウドサービスプロバイダ契約を締結済みなので、今後この勢いに合わせてどのように取り組んで行けるかが課題と感じました。

石)
ありがとうございます。確かに今回APEX関連の発表は本当に多くて、他のパートナー様に紹介しても「多くて何が何だか分からない」と言われることが多いですね。特にオンプレに導入するものなのか、クラウドサービスとして提供されるものなのかが分かり難いと言われることが多いです。是非整理して理解して欲しい最大のポイントと言えるかも知れません。

現時点でのAPEXポートフォリオ
緑色のタイルになっているサービスはオンプレに導入するもの
紺色のタイルになっているものはクラウド上で提供するサービスです

城)
逆に気になる点としては、プラットフォームサービスの要素が足りないと思います。例えばAWSと比較した場合ですが、Dell Technologiesは大前提としてはIaaSを提供するベンダーだとは思っていますが、Snowflakeなどとの連携はあるものの特定の業種やソリューションへの戦略が見えない。今回はProject Helixも発表されていましたが、提供するものがインフラ層に留まるのであればそこは物足りないですね。

石)
長年弊社を見てきて頂いているので、期待も大きい感じでしょうか。私としてもそこは期待したいところですね。是非皆さんが望むソリューションを提供しているベンダーとの太い連携をして欲しいです!
さて、続いて受賞されたアワードのお話しに進みたいと思います。
今回受賞されたのは「2023 Partner of the Year Awards」と言うグローバルの賞カテゴリーで、エリアごとに最大でも10社しか選ばれないとのことです。その中でも「Rising Star」と言う、他のパートナー様とは一線を画す「新しいチャレンジ」に対しての表彰とのことです。
御社が受賞された背景や、取り組まれた「新しいチャレンジ」についてご紹介頂けますか?

城)
まず、Rising Starの受賞の背景として、パートナーランクがTitaniumにアップしたことがあると思います。そしてストレージの売り上げを中心に昨年対比での拡大が評価されたことも評価の1つと思っています。その起点であり、「新しいチャレンジ」だったのがランサムウェア対策ソリューションの1つであるSuperna(スパーナ)です。
Supernaに取り組んで公にプレスリリースを出したのは昨年夏でした。良くも悪くもランサムウェア対策と言うキーワードが市場にウケたと感じています。ここ数年日本でも様々な被害報道があり、多くの引き合いを頂くことになりました。我々は現在、ユーザ様とのコミュニケーションでは必ずSupernaを紹介しています。すると、お客様も必ず興味を持ちます。

アワード受賞式での写真撮影
右はグローバルのチャネルセールストップのMajdalani Diego
左はチャネルビジネスAPJエリアトップのTian Beng
中央がブロードバンドタワー 城崎

石)
ありがとうございます。ランサムウェア対策としてのSupernaは特徴的な機能があると聞いていますが、他のセキュリティソリューションとはどのような部分で大きく違うのでしょうか?

城)
SupernaはPowerScale/Isilonに特化したランサムウェア対策ソリューションです。様々なソリューションが提供できるのですが、興味を強く持って頂けるのはランサムウェア感染時の動きですね。中核になるのがSuperna Ransomware Defenderなのですが、その動きを示したのが以下の図です。

Superna Ransomware Defenderではユーザのファイルアクティビティを監視できます。ランサムウェアに感染したユーザアカウントが疑わしいアクセス、例えば大量データ書き換えなどですが、その動きを検知すると自動的にそのユーザのアクセス権をはく奪します。そして管理者へ通知して対処を促すことが出来ます。攻撃を受けたファイルを特定することもできますし、予め取得していたスナップショットから安全なデータを復旧することもできます。
ランサムウェア対策の観点では自動化処理が訴求ポイントになりますが、上記の通り「疑わしきユーザの隔離」が実現可能です。また、複数のプロトコルに対応していてそれらを監査ができるのも大きなポイントですね。そして、ユーザごと、ディレクトリごとなどの細かいポリシー設定も可能なのもポイントが高いです。

石)
アンチウィルスやバックアップでの対策とは大きく異なるソリューションだと思いますが、お客様にご紹介されたときの実際の反応はどんな感じでしょうか?

城)
私たちがターゲットとしている業界の1つであるメディアエンターテインメント業界は、知的財産を守るためにランサムウェア対策へのニーズが高まっています。そしてメディアエンターテインメント業界ではPowerScale/Isilonを以前からお使いのユーザが多くいます。結果として、PowerScaleユーザにとってはSupernaしか選択肢が無い、と言うこともあり、既存顧客からの引き合いが増えています。
また、新規顧客の場合はPowerScaleの優位性で興味を引くと共に、大きなファイルサーバになるのでランサムウェア対策への要求も大きくなります。データ量とともに万が一被害にあった場合の損害の度合いも大きくなりますからね。

石)
新規顧客のところは是非深堀りしてお聞きしたいですね。PowerScaleの強みとSupernaの組み合わせについて具体的に教えて頂けないですか?

城)
他ベンダーのファイルサーバからのリプレースのきっかけとなるのは、やはり「真のスケールアウトアーキテクチャ」である点と言い切れます。パフォーマンスも容量もスケールアウトにより拡張が可能ですし、拡張してもボリュームは1つとして管理できるので、100TB以上の中規模からはPowerScale一択と思っています。管理性を維持しつつ、そのあとの成長性が段違いですから。
しかし、その規模のファイルサーバが万が一ランサムウェア被害にあってしまうと、ビジネスインパクトの甚大さが違います。大規模ファイルサーバを破壊されると会社としての存続が危ぶまれますし、事後の対策ができなくなって会社としての信用への影響も大きくなります。最近ではバックアップやストレージの管理者権限を奪取して、取得していたバックアップイメージやレプリケーション、スナップショットを破壊する行為も散見されます。ですので、運用システムとは切り離された、別のソリューションでの対策が求められていて、そこにSupernaのソリューションが合致してきます。
これは弊社が導入に携わっていないPowerScaleに対してもSupernaの追加導入の相談を受けていることで実感していますし、メディアエンターテインメント業界からアクションをスタートしましたが、今では業種関係無く問い合わせが増えていると言うことで確信になっています。

石)
なるほど。大きなファイルサーバを運用すると言うことは、ランサムウェア対策も真剣に取り組まないと万が一のときのインパクトが大きいと言うことですね。
でも、この手のソリューションは「保険」と言う立ち位置と捉えられてしまい、最終的にコスト観点で悩まれるケースも多いと思うのですが、どのような理由・背景が決定打になって採用されるのでしょうか?

城)
コストは実はあまり問題になりません。と、言うのもターゲットがPowerScaleユーザなので、そもそものベースコスト感が他ベンダーの小規模案件とは異なります。そして、そのインパクトに対する認識・真剣度も異なります。その結果、Supernaのソリューションコストは妥当性を認めてもらえるケースが多いですね。どストレートに言えば「保険料として高く見えない」と言うことです。それに、段階的に導入もできるので、まずはDefenderだけに絞ってアクセス監視のみを導入すると言うお話しも増えています。そのうえでDRオプション(Failover/back)を追加するなどの「将来像」をお客様と共有して進めていけます。

Sunerna社のメンバーと
Dell Technologies社の営業部部長 中山様と
ブロードバンドタワー城崎の記念写真
このチームでSupernaを推し進めたそうです

石)
データストアとしてのシステムコストと、管理するデータに対する「価値」をお客様がどう判断されるのか、がポイントになりそうですね。勉強になります。
最後に今後の御社のSupernaソリューションやそれ以外の展望・目標などを教えて頂けますでしょうか。

城)
ブロードバンドタワーのDell Technologiesビジネスとしては、EMC時代からずっとPowerScale/Isilonをメインにやってきました。そして今後もその方向性は変わらないと思いますが、PowerScaleにデータを「書き出す・吐き出す」元へのソリューションへ対応を広げていきたいと考えています。大量のデータが保存されると言うことは、その大量データを生成する「何か」が必ずあるはずです。たとえば高精度なグラフィックの制作システムであったり、AIや分析・マシンラーニングがあるはずと考えています。これらにはハイパワーなサーバとGPUが不可欠なので対応を進めたいですし、それを設置するデータセンターを有していることを武器にしたいと考えています。

ちょうど先日新しいデータセンター計画をリリースしたばかりの「石狩再エネデータセンター」
リリース記事 → https://www.bbtower.co.jp/ir/pr/2023/0510_002250/

石)
帰国後のお疲れのところ、お話を聞かせて頂きありがとうございました。
大規模ファイルサーバ/データレイクにはPowerScale、そしてそのランサムウェア対策にはSupernaですね。今後の活躍も楽しみにしています!

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最後まで、お読みいただき、ありがとうございました。
今後もDell Technologies様とパートナーシップを築き、革新的なソリューションを提供していきますので、引き続きご期待ください!

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