いちオタクが伏見ガクにハマった話
タイトル通りのオチも何もない備忘録。
人はこうやって沼に落ちていくんだな… と久しぶりに感じたので記録しておきます。
※すこしだけピースサインくん関係のメタい話が出てくるので、嫌な方はブラウザをここで閉じてください。
1.はじめに
2018年当時、私はVtuberを「なんかかわいい女の子が萌え声でゲーム実況をしているジャンル」だと思っていた。フォロワーがハマっていたのでチラチラTLに出てくる「にじさんじ」「SEEDS」などの単語は知っていたが、その時は他ジャンルのオタクをするのに忙しく「そういうジャンルもあるんだな」程度の認識だった。
2.きっかけ
2019年頃、追っていたひとつの作品が終わってしまい、喪失感の中何か新しいジャンルを開拓してみようと思いTwitterでフォロワーに問いかけた。
「にじさんじ見ようと思うんだけど、誰がオススメ?」
すぐに1人のフォロワーに熱いダイマを受け、厚かましくも「可愛い女の子で、あまり声がキンキンしてなくて、自然体な感じの子っている?」と訊いてみた。未だににじさんじには萌え声の女の子しかいないと思っている人間の発言である。
そんな若干失礼とも取れる質問に、フォロワーは心優しくクレアさんをオススメしてくれた。
私はすぐにクレアさんの動画を見た。一緒にオススメしてもらったマイクラのアーカイブや再生数の多い切り抜きを見ていくうちに、にじさんじには色んな人や人じゃない何か(犬とか悪魔とか)がいるのを知った。
私はこの辺りで、にじさんじって面白いな…と思い始めていた。多分夏ぐらいのことだったと思う。
3.剣持刀也との出会い
それからというものの、私は暇な時間に「にじさんじ 切り抜き」で検索をかけて色んな切り抜きを見た。気になった本編は「後で見る」のリストにぶち込んで、休日に見るようになった。当時実況動画を主に見ていた私にとって、無編集の2〜3時間のアーカイブというのは見るのにかなり覚悟が必要だったからだ。
そうしていると、やたらと口の回る男に出会った。そう、剣持刀也だ。
数ヶ月かけて「何時間ものアーカイブを見る」という行為に慣れた私は、気になった配信を片っ端から見ていった。雑談は画面を見なくてもいいし、何よりディストピアゲーをやっている時の剣持の思考が面白く、気に入ったアーカイブを何度も見返した。Mosaicなんかは多分4、5回は見たと思う。
3.伏見ガクとの出会い
同じようなタイミングで、剣持が「伏見ガク」と何度も名前を出すのでその「伏見ガク」の切り抜きも見始めた。大体は暴走事故を起こしたり、ガチャで雄叫びを上げたり、パチンコを打ったりしていた。
伏見ガクの笑い声はどれだけ元気がなくても勝手につられて笑ってしまうので、疲れた時は笑い声をまとめた切り抜きによくお世話になっていた。
とにかく当時の第一印象は、「なんか顔のいい兄ちゃんがはしゃいでる」だった(今でもその印象はあまり変わっていない)。
そうして半年程を過ごして、検索ワードが「にじさんじ 切り抜き」から「伏見ガク 切り抜き」に変わり、1年近く伏見ガクのアーカイブをちまちま消化するオタクになる。端的に言うと、顔がメチャクチャに好みだった。私は八重歯があり、髪を後ろで括り、太陽が似合うキャラクターをよく好きになる傾向があった。
こう書くとついでみたいに思われそうだが、当たり前に声も良かった。しかしいわゆる「イケボ」だと言われるそれは、当時の私はそれほど意識していなかった。ではなぜ声も好きになったのかと訊かれれば、私の耳によく馴染んで聞き取りやすかったのが1番大きいと思う。
どれだけ疲れていても、伏見の声はなんかすっと耳に入ってきた。読み上げが心地よかった。多分これを世間では「声がいい」と言うんだろうな。
ここから伏見の声に謎の「実家のような安心感」を覚え始める。伏見の声なんか落ち着くんだよな、とTwitterで呟いていた記憶がある。
けれど当時まだ他の趣味をしていたこともあって、伏見のアーカイブを面白いな〜この人いいな〜と呑気にまったり見ていた。今ほど狂ってはいなかった。
4.もう1人との出会い、転機
そうして伏見ガクをまったり見ていた私は、ある日「ピースサイン」という存在に辿り着く。
おそらく伏見を見ていればいつかぶつかったであろうそれに、私は最初まんまと騙された。本当に別人だと思ったのだ。
何回見ても声のトーンも喋り方も表情も視線も「伏見ガク」とは違うそれに、私はポロっと「この人怖……」と呟いたのを覚えている。
私はその時、私が今まで勝手に思っていた伏見ガクという器に底がないことを知った。
切り抜きとアーカイブだけで得た「爽やかでチャラそうだけど優しくて、パチカスでサイコパスな狐の兄ちゃん」像は、伏見の一部にしか過ぎなかったのだ。嘘だろ既にここまで展開されてるのに?
そんな経緯があって、そこから本格的に伏見ガクを追い始める。
何せ私はこういう100面ダイスみたいな男にすこぶる弱かった。
ちなみに私はこの辺りで非公式wikiなるものを知り、伏見ガクのページを一晩かけて隅から隅まで読み込んだ。活字が好きなオタクでよかった。ほぼ毎日おはガクのアーカイブを見ながら夕飯を食べ、約22時間あるVisageの再生リストを2日で見終えた。多分沼に片足を突っ込んでいた。2020年の秋頃の事である。
4.推しができる
それから伏見の配信を追うためにTwitterをフォローし、通知をONにし、そこで初めてVtuberの配信のリアタイをした。忘れもしない、2021年1月のとあるホラゲー配信だ。
そうしてつけた配信は、前の続きものらしかった。けれど伏見の丁寧なあらすじと、ホラゲーとは思えないゲラと、サクサクとしたプレイにあっという間に2時間が過ぎた。
見終わって最初に感じたのが、「もう終わっちゃった」という喪失感だった。見ている間ずっとあった楽しさの余韻が残り、次の配信を心待ちにする自分がいた。
大体23時から始まる配信は私の生活リズムにも丁度よく、気付けば0時を回っているなんてことが頻発した。少しだけ寝不足になった。
伏見の配信告知があると嬉しくなり、配信がない日はアーカイブを消化し、少しでも賑やかしになればとFAを描いた。完全に推しができたオタクの仕草だった。多分このあたりから伏見ガクを推しだと認識し始めていたと思う。
しばらくして、ボイスというものの存在を知った。夢女の気はなかったが伏見の声がありえないくらい好きだったので、とりあえず常設のものを買った。それをきっかけに、ボイスが出るたび買うオタクになることは当時の私は知る由もない。
ましてやその後メンシに入り、グッズを買い、スパチャを投げるなんてことも想像すらしていないだろう。
そうして、「にじさんじで誰が好きですか」と訊かれたら「伏見ガクです」と答えるオタクがいつの間にか誕生していた。
特別大きな出来事があったわけでもない。気付いたら伏見ガクの沼にいた。オタクがよく言う「沼にハマる」を体現すると多分こうなるんだろうな、と思う。
5.さいごに
これは常々思っていることなんだけど、伏見ガクってコンテンツ力が結構強いと思っていて、例えばギャルゲー配信もパチンコ配信もそれだけ聞いたらそりゃ面白いでしょとなるんだけど、伏見の普段の立ち振る舞いや人となりを知った上で見るとぐっと深みが増す気がする。そういう「伏見ガクだから面白い」みたいなものを見る度に「伏見ガクを推しててよかった〜!」と感じることが多々あって、多分これが私の「推し活」の原動力だな〜と思う。
だから個人的に伏見ガクは配信者でもVtuberでもあるけど、そもそも本人がまるごとひっくるめて「伏見ガク」というコンテンツだという認識でいたりする(これはVtuber自体がそうかも)。おもしれ〜男……
5周年おめでとう。6周年も祝わせてくれ。
あとドカベンリング再販してくれ。