だ〜〜〜〜れだ????
……っていう名前でとある配信におたより送ったのにネタバラシを忘れてました。ウォウウォ。
配信はこちら。ウォウウォ。
「犬川」
私の祖母の家の近くには犬川と呼ばれる川が流れておりまして、何故犬川と呼ばれているかと言いますと、その川には人が来るたび吠える大層うるさい犬がいるんですな。
川の上流から下流までどこに行っても顔を出して吠えてくるというわけで、川の近くに住む人はみなその犬が大層嫌いでした。
しかしそんな話を聞いた私は不思議に思ったわけです。
犬の寿命が長すぎやしないかと。
何を隠そうこの犬川、地図にも犬川と記載されており、とても犬一代で成すことの叶わないほど多くの人に認知されているのです。
しかし、そうも長い間一頭が生きることもなければ、立て続けにバカ犬の縄張りとなることもないでしょう。
つまりこれは怪異の類ではないかというのが私の長年の見解でした。
そして来る8月、三十路を過ぎ初めての転職の狭間で暇を持て余した私は遂に長年の謎であった犬川の怪異を検めるべく立ち上がったのです。
早速私は犬川のほとりに降り立ちました。
みな犬を嫌がって近づかない為、草や泥やで荒れ放題。
やはり帰ろうかなどと考えていると、茂みの奥から何かが聞こえました。
「ガガッ…ピー……ウォウウォウ!」
なんということか。
謎の電子音、独特のこもった音質。
バカの飲み会のキモいノリみたいな鳴き声。
ウォウウォ。
犬、サイボーグじゃない?ウォウウォ。
なんと犬の正体は犬サイボーグだったのです。
江戸の昔、平賀エレキテル源内の手によって生み出されたサイボーグ犬。それがこの犬川の怪異の正体。
悠久の時を生き、川に訪れる者を威圧するサイボーグメカドッグ、ウォウウォ。
君と見た夏の魔物にウォウウォ。
メカサイボーグメカドッグのメカ大腸から放たれるあまりにも直角な。
ウォウウォ。
完