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パリオリンピック開会式レポート!
パリ在住の高嶋です。
はじまりました!パリオリンピック!
エッフェル塔の下でビーチバレー、グラン・パレ美術館でフェンシング、コンコルド広場でスケートボード、セーヌ川でトライアスロンの試合が行われ、街全体が会場となっているパリ・オリンピック。
開催中は人で溢れかえってしまうのではと思っていましたが、想像以上に街は空いていて拍子抜けしています。
そもそも、7月と8月はフランスはバカンスシーズンの為、パリに住んでいるフランス人はパリを離れることが多く、今年は混雑を避け、早々にパリを離れた人も多かったようです。
また、7月の国民議会選でフランスが極右政権に変わってしまう可能性があった為、オリンピック開催前は今後フランスはどうなってしまうのかという話題の方がフランス人の間では多くされており、オリンピックどころではない!ムードでもありました。。。
結果、左派政党連合が勝ち、オリンピックに関心を示していなかったフランス人たちもオリンピックを楽しんでいます(切り返しの早さよ・・・)
さて、今回のブログでは開会式での様子や、試合を観戦した体験レポートをお届けします!
開会式
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今年セーヌ川で開催されることで特に注目が集まったオリンピック開会式(スタジアム以外で開会式が行われたことは初!)。
当日は小雨から始まり、終盤は大雨でしたが、グレーの空はかえってパリらしさを象徴しているように感じました。
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賛否両論だった開会式でしたが、多様性、セクシュアリティ、女性のエンパワメントを取り入れていたパフォーマンスはとても印象的で良かったと感じます。
また、フランスの歴史、芸術、文学、音楽、ダンス、ファッションなどの文化が随所に詰められていました。
フランスの誇りの高さと「私たちこんなに持ってます」というドヤ感に圧倒されましたが、フランスの歴史や文化の背景を知っていると一つ一つの表現がわかり、より楽しめたと思います。
LVMHが独占していた聖火リレーとオリンピック開会式
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ルイ・ヴィトンのメンズのクリエイティブ・ディレクターを務めるファレル・ウィリアムズ、
ルイ・ヴィトンのアトリエを駆け抜け、メダルが入ったヴィトンのトランクが運ばれる映像
(画像:X)
広告的な観点で言うと、今回ワールドワイドスポンサー12社の内のLVMHが独占しているように強く感じました。
聖火リレーや開会式のキャスティングにLVMHと契約しているセレブリティを起用、開会式での演出や衣装はLVMHのブランドが多く使用され、開会式前夜はフォンダシオン・ルイヴィトンで前夜祭も行われ、セレブリティが一斉に集まり、正にモード色の強いオリンピックです。
今年のカンヌ広告祭でゴールドを受賞したランコムのドキュメンタリー作品に登場したAYA NAKAMURA
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(画像:VOGUE JAPAN)
マリとフランスの国籍を持ち、フランスで絶大な人気を誇るAYA NAKAMURA。
今年の3月ごろ開会式でAYA NAKAMURAがエディット・ピアフを歌うという噂が流れ、極右翼の政治家達が反応し、彼女に対してアフリカ系フランス人移民である彼女にはふさわしくないと人種差別発言をし、開催前から何を歌うのか注目が集まっていました。
結局、開会式当日彼女が歌ったのはエディット・ピアフではなく自身のヒット曲でしたが、AYA NAKAMURAとブランド契約しているランコムは政治問題に発展した同じ3月に、彼女のドキュメンタリームービーを公開し、更に注目が集まりました。
政治問題に発展してしまった際、多くのブランドは沈黙または広告を取り下げることがありますが、ランコムはフランスの政治で巻き起こった人種差別問題から目を背けず、AYA NAKAMURAをサポートしたことで賞賛を浴び、今年カンヌライオンズで新設したLuxury & Lifestyle部門でランコムはゴールドを受賞しています。
サステナブルアクション
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パリオリンピックの大きなテーマの一つでもあるサステナビリティ。
オリンピックの為に新しくスタジアム施設を作るのではなく、エッフェル塔、コンコルド広場、ヴェルサイユ宮殿など、既にある空間や建物で開催することでサステナブルを実現しています。
選手村のベッドもダンボール紙で作ったことも話題になりました。
聖火台はパリ中心部にあるチュイルリー公園に設置し、炎に見える部分は、なんと100%電気。
二酸化炭素を排出せずに、環境に配慮した聖火台を実現したのは、今回ワールドスポンサーのフランスの電力会社EDFによるもので、水(霧)と光(LEDライト)によって、炎を演出しています。
日中は地上にあり、夜になると空に気球のように浮かび上がります。
日中に近くで見るための入場券は争奪戦で難しそうですが、夜は近くに行き、夜空を見上げれば見られるのは嬉しくもあり、ロマンティックなコンセプト・・・♡
試合観戦レポート
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1杯目はカップ代も請求されますが、カップを返すとカップ代が戻ります。
このシステムはフランスで定着しています。
オリンピックの試合では日本VSブラジルの女子サッカーの試合を観戦しました。
幼少時代ブラジルに住んでいたので、どちらも応援したい気持ちでしたが、やはりここは日本を応援。
ブラジルが前半にゴールを決め、ブラジルが優勝すると思われていましたが、後半に日本が見事2点を決め優勝しました!
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観客が巨大なスクリーンに映し出されると、ARフィルターが反応し、オリンピックサングラスがかけられたり、オリンピックのマスコットが頭に乗ったりしていました。
会場にはブラジル人のサポーターがとても多かったですが、日本人だけでなく、日本を応援してくれているフランス人もいて、色んな国籍の人たちが一堂に集まり、歓喜したり、悲嘆に暮れたりする様子は、オリンピックならではの瞬間でした。
また次回、オリンピックの公式イベントでの体験や注目が集まったブランドのキャンペーンについてご紹介したいと思います!
それではまた!Au revoir!
執筆:高嶋 くらら