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【100日の朗君様】まばたきしないの?

netflixの作品ジャンルが「心温まる」「ロマンチック」と書かれていたので、気楽に観られるかなと思った。あと、わざわざ買った韓ドラostのCDにこのドラマの主題歌が入ってて(「 Fade Away」GUMMY)好きな曲だったということもあった。

心温まる、ロマンチック、それは確かにそのとおりだったけど、さすがに16話を一気見したら疲れた。一気見しなくてもよかったのに、なんか現実逃避してしもた。

主役のド・ギョンスは、シビアな真顔と控えめな笑顔とのギャップが可愛いかった。それにしてもこの方、極端にまばたきしない。まばたき部分を編集でカットしてるんか?と思うくらい、まぁるい目を見開いた状態で静止している。画面を見ながら私も目を見開いて我慢してみたが、ぜんぜんできない。そういえばドギョンスに限らず役者さんって、見つめ合うシーンなどで瞳を見開いた状態である程度キープしている気がするよね。海女さんが息を止められるように、トレーニングや経験によって、できるようになるのだろうか?

妄想に取りつかれる王君は万国共通

韓ドラの時代劇では(といってもそんなにたくさん観てないけど、例えば「雲が描いた月明かり」とか)、王が頼りなく優柔不断で、そこに付け入る側近の悪役がいて、世子は賢く武芸に秀でている。最初はわがままだったりあるいは愚かなふりをしているが、苦難を乗り越え成長して立派な政を行う、というパターンが多い気がする。そしてだいたい王は権力を失う妄想に取りつかれていて王妃は意地悪。

もっともそれは、韓ドラ時代劇だけではなく世界のどこでもいつの時代でも似たようなもので、だいたい権力者は自分の地位を失う不安から側近や民衆への疑心暗鬼と妄想が膨らんでいくものらしい。自分を神だと思い込んだり万能感あるいは不安と恐怖から他国への侵略を企てたりする。だからどんなに立派な人物だったとしても、権力を一カ所に集めることは良い結果を産まない。

王を操る高官は、ほんとどうしようもない「人でなし」が出てくる。欲望のためには家族や友を裏切り、主君の命を狙ったり、無実の人に罪をかぶせて簡単に殺したりする。こういう役を見事に演じた俳優は、相当イメージが悪くなってしまうんじゃないのかと心配してあげる。

視聴者は世子の苦しみや成長に共感し、それを支える身分違いの恋人を応援し、憎ったらしい側近が最終的に断罪されることで安心できる。分かる。100日の朗君様では、それに加えて庶民の大変さや板挟みの役人のやきもき感もユーモラスに描かれる。そのへんが「心温まる」ドラマである。

ただ、「華やかさ」という点では、同じような胸キュン系の時代劇だったら「雲が描いた月明かり」のほうが上だったかなーとも思った。民に寄り添う王になるんだという最終回のセリフも良かった。パクボゴムって、ほんとに魅力的よね。よく食べて謙虚で礼儀正しくて(ヒョリの民泊)、飛行機には乗り遅れるわ車をバックしたら3秒でぶつけるわ(花より青春アフリカ編)。あれほどまでにかっこよさと一所懸命さと頼りなさが同居している若者が、愛されないはずがないと思う。

話がそれました。

派手なアクションシーンと華やかな韓服

100日の朗君様、アクションシーンでは切り合うだけじゃなくてくるくると回転したり跳んだりするアクロバティックな動きがやたらと多い。目が追い付いていかない。韓国はテコンドーが盛んだから、そういう影響があるのかな。

あと、王宮や両班たちの韓服が華やかでとても素敵。髪の毛の結い方もものすごい。100日の朗君様ではハン・ジウン演じる妓生の髪の迫力がすごかった。あれは重いだろうなぁ。洗うのも大変そう。

そんなふうにあれこれ感想を持ちつつ、一番の印象は「まばたきしないドギョンスの不思議」でした。

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