【温泉宿の日帰り入浴】 結婚記念日翌日の思い出
候補に挙げていた温泉宿の
日帰り入浴に車で向かった
温泉宿近くのコンビニで
雨上がりらしい風景に出会う
しっとりとした日だ
温泉の風情が楽しみだ
昨日は結婚28年目の記念日だった
妻を誘って食事をした
今日は午前中仕事だったが
早く終わったので妻を誘った
温泉宿の入口に入る
女将さんと思われる方に迎えられた
宿泊ではなく日帰り入浴を伝える
記帳する、
宿泊のようだ
湯場までは
畳敷きの床、落ち着いた雰囲気の
縁側のような通路を
新緑が眩しい日本庭園を眺めながら
湯場まで歩く
さりげない工芸品や
多くの俳句を眺めながら
味わい深く進んだ
庭の木々の新緑は、軒先が広く出る通路の
薄暗さが調和して、より鮮やかに映える
思わず腰を下ろして庭眺めしたいほどだった
男湯、女湯の暖簾が見えた
暖簾をくぐると
宿泊客前の時間帯らしいひっそりした脱衣場
説明書きがある
日曜のお昼、
入浴だけとはいえまるで宿泊しにきたかの
ような思いになる
内湯と露天風呂がある
床は滑りにくい十和田石に見える
お忍びの湯場のような
とにかく落ち着いた雰囲気だ
年配のご先客が一人。
湯船のヘリに頭を持たれだいぶ
くつろがれていた。
湯の流れる音だけが聞こえる
私にはたまらない
お忍びの温泉宿に来たような
ひっそりした雰囲気だ
内湯と露天風呂はガラスで仕切られ、
先程の通路で見たような庭園が
露天風呂の奥に見える
洗いを済ませ、内湯から入る
内湯は全く明るいわけではなく、
日中でも間接照明があることで
心地よい雰囲気だ
体がある程度温まったので露天風呂へ
内湯と違って
湯船に流れるお湯は小さな穴から石へ
ちょぼちょぼ流れて静かだ
雰囲気に湯の流れ方も調和していい感じだ
庭が直接みえるわけでなく、
庭と露天の間に
よしずが掛けられている
よしずから庭が適度な塩梅で見える
これがまた風情としか表現できない
力強い幹に新緑の葉、
雨上がりらしい潤い、気づくかどうかの
僅かな風、
よしずのあるおかげで
五感を刺激する
その後、洗顔や洗髪しながら
内湯と露天風呂に交互につかる
いつの間にか
露天風呂に居るが湯船に入らず
よしずが垂れる石壁に手をついて
裸で立ちながらよしず越しに
庭をずっと見続けていた
湯冷めを感じずに何も考えない時間、
そして
新緑はじめこの空間に居られる
ありがたさを楽しんだ
この間、2〜3人入られてきたが
お互い静かな時間を共有している
お互いの行動がお互いを邪魔せず
間合いが調和している
ここはなんだか私はお気に入りらしい、
楽しんだ
妻は先にあがっていた
表情を見て、仕事で気にかかることが
ありながら味わった雰囲気を察した
来れるチャンスに誘って良かった
お互いのタイミングを見計らって来れない
笑顔でその宿から見送られた
ありがたい
すぐ近くの神社看板を見つけて寄り道した
樹齢500年以上のイチョウがあった
神社まで徒歩で20分坂道を森の中へ
歩くようで、今日はここまでとした。
車で帰宅途中に立ち寄った店で
妻は今晩夕食何にするか
私にいつも以上にたずねた。
思い出は、その度に書き出そうと思った。