2020年12月のfavorite music

あけましておめでとうございます。2021年もよろしくお願いします。
世の中は「おめでとうございます」なんて無邪気に言える空気ではないような気もしますが、今年も気張っていきましょう。ということで、新年一発目が12月のお気に入り音楽紹介です。この企画も一年間やり切れました。ということで2020ラストの12月です。どうぞ。

1、片手に花束を/インナージャーニー（EP）
インナージャーニーの新作EPはめちゃくちゃよかったです。調べてみたらメンバーめっちゃ若い。みんな20前後。クソババアみたいなこと言うと、最近本当にいろいろ気になる人のこと調べてみると大体年下で驚かされます。でも、音楽はたしかに素晴らしい。若さ溢れるバンドサウンドにandymoriを彷彿とさせるシンプルイズベストな楽曲構成。いろいろ刺激的な新しいサウンドや楽曲を聴いたりしても意外とこういうのに心動かされたりしちゃうんですよね。小山田壮平さんもTwitterで絶賛してましたね。バンド名も多分andymoriの楽曲から取ってるだろうし、そういう人にまでしっかり届いているっていうのは素敵なことだなあと思います。

2、Live By The Sea/Gotch（AL）
今年の記事で一番登場が多かったのはゴッチだと思います。僕は音楽の原体験的な部分がアジカンなので、どうしてもアジカンやゴッチの新譜が出るたびに反応してしまいます。このアルバムは今年活発だったゴッチとしての活動の集大成的な作品と言えます。非常にいいアルバムでした。まず曲がいいし、音もいいし、客演もいいし、リリックもいい。アジカンという枠から解放されたゴッチの作品は、彼の音楽的なエッセンスがより濃密に、でも優しく盛り込まれていて。アジカンは好きだけどゴッチのソロは知らないって人は私の周りにも結構多い気もするので、聴かず嫌いしてる人たちにも是非聴いてほしい。いろいろな人の入り口にもなるし、音楽フリークも思わずニヤッとしてしまうような要素が盛り込まれています。

3、We Will Always Love You/The Avalanches
待ちに待ったこの人たちの新作アルバムが遂に聴ける日が来ました。アヴァランチーズが4年ぶりに新作をリリースしましたね。私はめちゃくちゃ大好きなんですよ。前作長い休止期間を経てリリースした「Wildflower」も素晴らしかったですが、今回も聴きごたえ十分。まず客演にウィーザーのリヴァース・クオモや元ザ・スミスのジョニー・マー、MGMT、ネナ・チェリー、カレンO、そして日本人ではコーネリアスが参加している。このメンツ観ただけで飯食えるひとたちもいるでしょう。そして、このストリーミング時代に25曲の1時間11分の超大作。気概が感じられるでしょう。この作品調べるうちに、全体のテーマやジャケットなどがゴールデンレコードプロジェクトというのにインスパイアされているらしく。恥ずかしながら、このこと良く知らなかったのですが、このプロジェクトと思わず「素敵やん」と言ってしまうので一緒に調べてみてください。

4、Whole Lotta Red/Playboi Carti
韻も踏まない、リリックもない、タイトルをひたすら連呼し叫ぶ。そんなヒップホップの常識を覆すように数年前に現れたプレイボイ・カルティ。そんな彼が2年間の期間を経て満を持してリリースしたアルバムは良くも悪くもリスナーの期待に応えるものだったと思う。前作からの変化はほぼほぼなく、ただひたすらに騒がしく冗長なこちらも24曲1時間3分という超大作。でもこれはこれでいいんじゃないかと思います。私も正直聴きながら「何がええんや」と思ってしまいますが、とはいえ、こういった目新しいサウンドやラップも不意な瞬間に最高じゃんと思えたりするもんです。今年リリースすると言いながら遅れに遅れた本作がクリスマスに年内ギリギリにリリースされたのはささやかなクリスマスプレゼントとなりました。

5、ツバメの季節に・歴史をいじらないで/坂本慎太郎（S）
坂本慎太郎が今年発表した新曲たちはすべて素晴らしかったですね。いや、相変わらずこの人の才能には脱帽するほかありません。まず、ローファイでサイケで、でも昨今のヒップホップやサンプリング文化ともクロスするようなサウンド。卓越した作詞のセンス。圧倒的なソングライティング力。そして、唯一無二の歌声。特に、このパンデミックの中で、この人の曲を何の気なしに一人で聴くと、その時間だけは別世界にいるような、魂が抜けたような、そんな気持ちになります。いいですね、天才が好きです、私は。

今月は以上です。2020年分何とか完走しました。2021も続けながら、音楽以外のことも書ければと思います。

12月のプレイリストと、2020全体のプレイリスト載せときます。
2020全体のほうは備忘もかねて少しでも気になった曲は追加してるので膨大な曲数です。(笑)