将棋会館へ行こう
移転した千駄ヶ谷は新・将棋会館へ行ってきた。
新将棋会館建設のためのクラウドファンディングは6回にわたり行われており、私も微々たる額だが何回か支援をさせてもらった。
完成のニュースを見て思ったのは「支援して本当に良かった…」という気持ちである、心から。お金というものは、労働という自分の気力体力精神力時間とかそのほかいろいろなものを削る代わりに得ている。私にとって労働とは苦。そうして死んだ目をしながら受け取っているお金が立派な建物に還元され、顕現したというのは喜び・救いである。ほんまありがとう。労働はつらい。だが、それがなければこの気持ちは得られなかった。
そんなわけで先日、東京に行く機会があったので寄ってきた。
駅前の東京体育館を通り過ぎるとなんだかデカい建物が見えてくる。ニュースで見た新会館とよく似ているが、本当にこのでっかい建物が将棋会館なのか…!?と思ったら本当に新しい将棋会館だった。旧将棋会館は半分くらいのサイズだったので…。
奥の方がショップ/カフェ/道場の「棋の音」。新しい将棋会館が実際の対局に使われるのは来年以降らしいが、この「棋の音」は10月よりオープンしている。
買いました。ショップは常設でいつでも買えるのに勢いで…。
文房具類が好きなのでノートには大喜び。カバーはしっかりした作りになっている。赤いノートの表紙は旧将棋会館。あの赤茶色の建物の思い出はここに…。デザインが良すぎてクリアファイルまで買ってしまった。
中は用紙の半分が写真の罫線、残りが5ミリ方眼というちょっと変わったノート。他にも駒袋なども買いました。
佐藤康光九段監修のブレンドコーヒーのみカフェの方で売っている。過去、康光九段とコーヒーに関するイベントはいくつかあったが、いずれも地方在住故行けなかったので、こういう形でも手にすることができて嬉しい。商品化してくださった方、ありがとうございます。
カフェは昼前に行ったら少しだけ列ができていた。日中の食事メニューはカレー4種。
2種「相掛かり」カレー ←将棋っぽい、分かる
新「定跡」カレー ←将棋っぽい、分かる
大盤「勝」カレー ←将棋っぽい、まあ分かる
甘口ウサギちゃんカレー ←大いなる意志を感じる
奥が将棋道場で、キッズたちも来るので甘口カレーも用意されている。2種「相掛かり」カレーの注文が入ると「相掛かり入りまーす!」と声がかかるのがたまらない。規模的に難しいかもしれないけど、期間限定でも将棋メニューが増えたら嬉しい。横歩取りメニューの注文が入ったら「横歩取られましたー」とか言ってほしい。振り飛車成分も欲しい。
カツカレーを頼みたかったけど、腹の減り具合を考慮してこちらにした。
行ったときの棋士カプチーノは谷川九段。私は谷川九段のことを神聖な存在として認識しているので、若干の申し訳なさを感じながらカプチーノをいただいた。ラテアートをかき混ぜず、そのまま飲んでいたらマグカップの底にヘアーだけ残った。救えなかった。
ウサギちゃんカレーは量といい、甘さといい、私にはちょうど良かった。カツカレーを食べたかった欲も唐揚げで若干満たされた。次回来た時には別のカレーメニューも頼んでみようと思う。
クラウドファンディングの返礼品には、新将棋会館内の見学ツアーもあったのだが、行きたい日程が早々に埋まってしまい断念。やっぱり中の対局室も見たいなあと思うので、今後見学ツアーが何かしら企画されたら嬉しい。
買い物し、腹を満たしたので帰路につく。旧将棋会館のことを思い出す。
地方住まいでは早々行ける機会もないので、今は亡きTwitterで将棋会館で行われるイベントの様子を見かけては羨ましく思っていた。中でも大盤解説会に行ってみたかった。解説のため、棋士が壇上に上がると頭をぶつけそうなあの狭い空間に憧れていた。
そこに1度だけ機会があり、行ったことがある。A級順位戦のラス1対局の大盤解説会だった。どうしても抜けられない仕事の飲み会終わりに行った。終電を逃す前に帰ったが、0時を過ぎても対局はまだ続いていた。
クラウドファンディングの返礼品として行われたイベントでも将棋会館に行ったが、旧将棋会館の思い出というとあの夜が浮かぶ。
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