2023年シーズン終了 振り返りと来年に向けて
はじめに
先日、神戸盆栽を楽しむ会の展示会が終了、今年の私の関係するイベントが終了しました。
今年度は発展の年で、たくさんの出会いと成長がありました。
ここまでの振り返りと今後の目標をまとめます。
製作物
ウオッチフェイスの作成とPlayストアへの掲載
昨年秋から数か月にわたって取り組んでおりました。Google Pixel Watchに盆栽愛好者が役立つ機能を盛り込みたいという動機から始めて、ウオッチフェイスの作成およびPlayストアでの配布まで駆け抜けました。
Kotlinを用いてAndroidアプリを作成することを学習ツールを用いて習得、リスキリングを体験できました。
現時点で私がGoogle Pixel Watchで便利な機能と思うのは、各種通知がきちんと認識できること、日没まであと何時間か表示してくれること、現在地付近の温度表示、そして自作のウオッチフェイスです。
Google Pixel WatchはOSのアップデートにより、電池の消費が減りました。とても快適に使用できています。この一年でスマートウォッチを取り巻く状況がさほど変わっていないのは意外でした。まだまだこれからのデバイスですね。焦る必要はありません。
今後は、自作装置との連携をより深めていきたいと思います。
Playストアへの登録はなかなかの難関でした。
今使っている最新版はまだPlayストアへアップしていません。
作成当初は長針、短針を半透明にしていたのですが、あるアップデートから透けなくなりました。APIの仕様が変わったのでしょうか?不思議です。
イベント用ネームカード
今年は春先から初めて参するイベントの予定がありました。Maker Faire Kyoto 2023、関西盆クラ市2023です。
いわゆるオフ会的なイベントなのですが、イベント用のネームカードを作りたいと思っていました。
EXPO'70の迷子バッチからヒントを得て、バッチ付きネームカードを作ってみました。
いろいろ課題がある出来にはなりましたが、イベントでのウケは抜群でした。
盆栽鉢の作陶
X(旧ツイッター)でお世話になっている、まるこさんより尼崎の盆栽界隈のつながりで体験作陶をさせていただく機会を得ました。碧祥先生に教えていただきながら、手びねりによる造形をし、釉薬掛け、焼きをお願いして完成しました。昨年は、常滑焼の中野行山窯での体験作陶があり、盆栽鉢の世界の面白さを垣間見ることができました。
なにより、今まで駄温鉢やプラ鉢でよいと思っていた私に盆栽鉢に入れて飾る楽しみを教えていただきました。盆栽鉢を多く使うのは冬の終わりの植え替え時期ですが、今度の植え替えでは、どんどん盆栽鉢を使っていこうと決めました。調子が悪くなれば、またプラ鉢に戻せばよいですから。
ミニ百葉箱のキット化
かねてより作成しているミニ百葉箱 ですが、Maker Faire Kyoto 2023をきっかけに ミニ百葉箱のキット化ができました。コケの育成システムを紹介されていたOpen Creation Lab.さまとの出会いがありました。指向が似ており、早速ラボの見学。そこからレーザー加工機との出会いがありました。
今まで手作りで作成していたミニ百葉箱を キット化することにチャレンジしてみようと思いました。
ホームセンターで手に入る部材の確認、メルカリで送りやすいサイズなど考慮し、設計をしました。今まで手間がかかっていたルーバー部分はレーザー加工機で正確に切り抜くことができ、組み立てがとても簡単になりました。
組み立て説明書はレゴやイケアの説明書をまねて作成。うまくまとめ上げることができ、こちらはメルカリ、関西盆クラ市で販売することができました。
https://note.com/bbd/n/nb9b468a58
デジタルキャリパーで受賞
盆栽趣味から始まった電子工作ですが、毎年応募している、M5Stack Japan Creativity Contest 2023でDIY設計優秀賞を受賞することができました。LEGOで作った電子ノギスで、歯車の回転をロータリーエンコーダーにつなぎ、回転数を得ます。それを長さに変更し、ボタンが押されたときに、ペアリングしているデバイスへ値を送信します。
私の作品の中ではコンパクトにまとまっていて、実用性も高いお気に入りの作品です。ありがとうございます!
蔦棚
こちらはほんの思いつきというか、実験的なものからのスタートでした。
どこかで、藤棚のような蔦棚を作ってらっしゃる写真を見たのが始めだと思います。
今年の4月に竹ひごで棚を作り、蔦の細木を植えました。
どこまで伸びるのか全く分からず、とりあえず3段組みで作ってみました。
もし生長がなければ、一段目のみにして切ってしまおうぐらいの気持ちでした。
蔦は夏の日差しを受けてぐんぐん生長し、そして11月ごろからいい具合に紅葉してきました。
とても面白くなりました。
SALZmini2022実証実験 - もものすけ栽培チャレンジ
SALZmini2022の実証実験を兼ねて、室内で赤かぶ「もものすけ」を栽培してみることにしました。
ソーラーファン(室内)
もものすけの栽培を行う上で、室内の風通しが気になるようになりました。最初はSwitchBotのプラグで時間を決め、USBファンを回していましたが、少し電気代がもったいない気がして、ソーラー駆動のファンを試作しました。
茶畑でよく見る防霜ファンをまねて作ろうと思いながら、そのままになっています。
ソーラーファン(屋外)
屋外でビカクシダの管理をするために、もう少ししっかりしたソーラーファンを用意することにしました。こちらはUSB給電できるソーラーパネルと、100均の卓上USBファンをつないだものです。
直射日光を受けると元気よく回ります。
自動かんすい機
夏の終わりにかんすい機の拡張を行いました。X(旧ツイッター)で教えてもらったノズルを購入し、かんすい升の先に延長しました。
ノズルにホースをつなぐ作業は前情報なしで取り掛かると嫌になっていたかもしれません。とても固いのです。熱湯でホースをふやかした後、はめてやるとスムーズに取り付けることができました。
心に残るイベント
Maker Faire Kyoto 2023
今までオンラインで参加をしておりましたMaker Faire Kyoto 2023ですが、ようやく現地参加できる機会を得ました。
ここでの一番の収穫はOpen Creation Lab.さんとの出会いだと思います。私の創作家活動と方向性が同じで、なおかつ、私の持っていない知識をたくさんお持ちの心強いつながりを持つことができました。
おかげで、ミニ百葉箱のキット化ができ、さらに電子工作に対する高い目標を持つことができました。
テックシーカーコレクション2023@大阪南港ATC
Open Creation Lab.さんからテックシーカーコレクション2023にも出展されることをお聞きしました。ちょうどそのころミニ百葉箱をキット化する真っ最中でしたので、ブースにミニ百葉箱を置いていただくことと、サポートとしてイベントに参加させていただくことができました。出展者としてイベント参加できたことは大きな喜びでした。よりたくさんのMakerの方々との交流があり、たくさんの刺激を頂くこととなりました。
The DECK デザイナー・クリエイター交流会!【ヨルツドMeet vol.6】
さらに、Open Creation Lab.さんが出ている大阪本町のThe DECKで開催される交流会に参加させていただくことができました。クリエーターの方々がそれぞれの作品を持ち寄り、交流します。私はミニ百葉箱で参戦。楽しいひと時を過ごせました。
三浦培樹園秋の盆栽展
毎年、カルチャーセンター枠で一鉢出展させていただいています。盆栽園での展示会でクオリティは高いため、一生懸命考えて、現在の自分の実力を表現した一鉢を出すようにしています。
今年は、数年前に初心者向け講習会で教材として使った樹を展示することにしました。
関西盆クラ市2023
ミニ百葉箱を販売しました。販売もさることながら、日ごろX(旧ツイッター)でお世話になっている方々との交流がとても楽しかった。来年はもっといろいろなものを扱えるよう頑張ってみようと思えるイベントでした。
https://twitter.com/bonkuraichi
第20回神戸盆栽を楽しむ会展示会
X(旧ツイッター)で知り合ったたけさんからお誘いを受け入会した 神戸盆栽を楽しむ会 の展示会に出展しました。
今回は第20回で節目となることから、金曜日からの展示となりました。
かねてより黒松の盆栽を出展しようと考えていましたが、ちょっと切りすぎたようで、貧相な姿になってしまいました。
前日までどうしようか悩みましたが、結局、出展することに。ただ、出展したおかげで、会の皆様からどうすればよかったのかのお話をたくさん聞くことができ、大変勉強になりました。
蔦棚も持っていこうかどうか悩んでいましたが、持って行ってよかったと思っています。
うまくできなかったもの
ロードセル方式の自動水やり装置または盆栽管理装置
実はこの装置に関しては数年前から取り組み続けています。今回のM5Stack Japan Creativity Contest 2023に出品しようと頑張っていたのですが、センサーの値がうまく読み込めずに断念しました。
ロードセルのセンサーの値が時間とともにどんどん変化していきます。後から教えてもらったのはセンサーの「ドリフト」現象が起こっているのではないかとのこと。そのための対策をすることもできず、今回はあきらめました。
THGatewayの改良
ネーミングがしっくり来ていないので忘れがちですが、私の作った装置の中で一番働いてくれているものかもしれません。家じゅうの温度計から発する情報を集上で記録するための装置です。note.comの記事の中でも百葉箱に次いで読んでいただいている内容です。
今のところの問題点は、データが送れなくなることがあり、都度リセットしてあげなければいけないこと。そして、リセット時の処理がうまくないのか、メモリに登録した内容がずれて読み込まれることがあること。です。
よく使っていて、それなりに結果を出しているので、修正せずそのまま利用していますが、また時間を見つけて手直ししていきたいと思います。
これから取り組みたいこと
SALZminiMQTTの作製
実はもうすでに取り組んでいるのですが、SALZmini2022をもっと安定して利用したいと思い、装置の仕組みをそれほど変えないで、現時点での私が思う最良の方法を用いて改造をしています。
Open Creation Lab.で教えてもらったNode-Redをできるだけ活用したい。そのために、部分ごとに見直しを入れています。
まずは通信部分をBLEではなく、MQTTを用いる方法に変えています。MQTTはIoT技術の中でもとてもメジャーな要素であるにもかかわらず、今までスルーしていました。MQTTを知ることはIoT技術を知ることになると思っています。また、これらの技術を使ったものも多いので、信頼性の高いサービスを用できる可能性もあります。
Node-RedについてはNode-Red-MCUへつなげたいと思うこととNode-Redダッシュボード機能をうまく使ってみたい。という希望があります。
盆栽ドックの作製
ロードセルを用いた装置を何か作りたいと思っています。簡単なところでは、自動水やり装置のセンサー部分を土壌水分計からロードセルに変えたものです。
ただそれだけではなんだかもったいない気がして、もう少し発展したものにしてみたいと思っています。
例えば、盆栽ドック。装置に盆栽を置くと、自動で鉢を認識し、鉢の重さ、現在の姿などを記録する装置。ライトアップし、写真撮影もできるといいな。簡単なDBで取りまとめて、盆栽の健康診断に役立てられないかなと考えています。屋外作業での「あったらいいな」を形にしたい。と夢見ています。
かんすい升の活用
我が家の自動潅水装置は春から秋まで大活躍です。今年の猛暑でもかんすい升内で管理されたものはほとんど調子を崩しませんでした。そして、根張りがとてもいのです。この特徴を来年はもっと積極的に活用していきたいと思います。
若木の育成にかんすい升をもっと使っていきたいと思います。もし機会があれば、五葉松の挿し芽管理などもできるとよいかなと思っています。
盆栽系木工品の作製
展示会で盆栽を飾る機会が少しずつ増えてきました。
樹から始まり、次に鉢、そしてその次に来るのが座や卓ですね。
はじめは、そのようなものが必要であることも知らずにお借りしておりました。
今年の展示では、何とか自力で賄うことができたのですが、いいと思うものは思いのほか高価で手が出せません。
ミニ百葉箱のキット化で得た知識を卓づくりに生かすことはできないか?と思いました。
確かにサイズは同じようなものだし、白く塗っていたものを茶色にするだけです。
上野グリーンクラブで行われた秋雅展や神戸盆栽を楽しむ会の展示会では盆栽だけではなく、卓や高台を丁寧に観察しました。CADで設計し、レーザー加工できる形に修正、カットする。可能性は広がります。
さいごに
このように見てくると、2023年シーズンは私にとって実りの年になりました。
これからも、盆栽を楽しみ、そのための装置作成を楽しみ、さらにそれらをご紹介できるイベントを楽しんでいこうと思います。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。
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