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2024年の振り返り
はじめに
私の所属する神戸盆栽を楽しむ会の盆栽展示会が終わりました。毎年、これが終わり、大観展を見に行くと私の中でのシーズンが終わったような気がしています。
今年もまた年初からは想像もできなかった進展がありました。少しずつではありますが、盆栽、メイカー両界隈での交流が進みました。
2024年を振り返り、2025年の目標を立てていきたいと思います。
参加イベント
Maker Faire Kyoto 2024
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日時:2024/04/27 (土)、28 (日)
場所:けいはんなオープンイノベーションセンター(KICK)
今までは、見学者やオンラインイベントの参加者として関わっていたイベント、憧れのメイカーフェアに出展者として参加することができました。
Open Creation Lab.ブースにて、「いきもの系メイカー」を中心にラボの常連さんチームとして出展しました。ブースに複数人いると、他ブースや見学者との交流がとても進みとてもよかったと思います。
あこがれのメイカー、カズヤシバタさんのゴージャス登場箱【デルモンテ2020】で白丁木を登場させていただきました。
ゴージャス登場箱【デルモンテ2020】
今回はなんと盆栽をテーマに活動する学生ブースもあり、盆栽系メイカーがほかにもいるということでとてもありがたかったです。
BONSAIENCE
たくさんの情報交換ができ、3DGPに関する情報を頂きました。
今後のご活躍を期待しております。
M5stack Japan Tour 2024 Spring Osaka
日時:2024/04/29 (月)
場所:Panasonic XC KADOMA
はじめての単独出展でしたが、OpenCreationLab.さんの隣ブースでしたので、特に不便もなく楽しく参加、交流しました。
M5Stack CEOのJimmy氏とお会いすることもでき、製品に関する感謝をお伝えすることもできました。
テックシーカーコレクション2024
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日時:2024/07/06 (土)、07 (日)
場所:大阪咲洲ATC ITM棟 特設会場
OpenCreationLab.ブースのお手伝いとして参加しました。
少しずつ顔見知りの方が増え、楽しいひと時を過ごしました。
M5Stack Japan Creativity Contest 2024
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今年もチャレンジしました。今年の締め切りは7/31夏休みの宿題より早い締め切りで作り込みに関しては少し不十分なものになりました。
盆栽計測装置「Bonsai Dock」
今年の目標「盆栽の管理向上」のための装置として、Bonsai Dockを作りました。M5DialのICリーダー機能を生かし、盆栽鉢にぶら下げたICタグにタッチすると、重さを計って、盆カンに自動登録する装置です。
コンテストの終了後、筐体の作成に取り掛かり、何とか形になるところまでできました。
関西盆クラ市2024
日時:2024/10/6 (日)
場所:枚方市総合文化芸術センター 本館1F 創作活動館
今回2回目の出展でした。見学者として1回参加しており、3回目となると、ずいぶん慣れてきます。運営の方々の努力のおかげで楽しく参加させていただいております。
多くの新しい出会いがありました。北谷さんとたくさんお話でき、高松の盆栽についてより身近に感じられるようになりました。
盆卓キットが完売しました。
神戸盆栽を楽しむ会 第21回盆栽展
日時:2024/11/09 (土)、10 (日)
場所:神戸市立御影公会堂
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今日2日目。#神戸盆栽を楽しむ会 の盆栽展示会です。10時から16時まで。御影公会堂のオムライスを食べるついでにお立ち寄りください。皆様のお越しをお待ちしております。
— BonitoBonsai大好き! (@P205GTI1904) November 10, 2024
いつか正面ロータリーの築山を盆景にしたいと思ってます。#盆栽 #御影公会堂 pic.twitter.com/TAhnTAjxwX
御影公会堂の築山を3DGSでスキャンした様子も好評でした。
御影公会堂の築山に憧れていて、今年知った3Dスキャンを試してみました。
— BonitoBonsai大好き! (@P205GTI1904) November 14, 2024
松の葉は乱反射してきれいに撮れませんでしたが、ほかは概ね満足行くレベル。エッジのScaniverseかクラウドのLumaか良い勉強になります。Lumaは人気が出て混んでます。#盆景の素材#御影公会堂https://t.co/dMBkgbMQ3I
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主木:津山ヒノキ 自作錫鉢
添え:姫ラッキョウ 3Dプリンタ鉢
卓は盆栽卓キットの試作品、石花木の陶板、能作KAGOミニチュア、淡路屋コンテナ弁当の蓋、カラーべニヤ盆卓、アクリル板盆卓
もはや、作品展示というよりショーケース化しています。
受付に近い場所での展示でしたので、来場者からの質問も多く、場を和ませる効果はあったと思っています。
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主木:黒松
添え:ツワブキ
今年の春、亡くなった会員の遺族の方から譲っていただいた黒松の中品盆栽にツワブキを添えに使いました。芽切りのタイミングが早く葉が伸びすぎてしまいました。この樹を今後も大切に育て、継続的に見ていただけるように頑張ろうと思います。
即売会にて、苗木をたくさん販売することができました。儲けではなく、鉢を減らすことが一番大きな目的です。
展示会の目的の一つである新しいメンバー募集もできました。
盆栽の管理向上
2024年のチャレンジ目標はどの程度達成できたのか、振り返ってみます。
年初に「盆栽の管理向上をめざして 1」の記事を書きました。
2023年はたくさんの盆栽を枯らしました。その反省から、放置盆栽をなくし何らかの形で盆栽の管理がうまくなる方法を模索し始めました。
年初の段階で装置作りなどはおおよそ視野に入っていましたが、盆栽管理アプリ「盆カン」が作成できるところまで進むとは思ってもみませんでした。
「盆カン」の初期構想はこの記事からでした。
盆栽すべてに識別票を付けて、Google スプレッドシートで管理するところから始めています。
次に画像データの扱い方を研究し始めます。
こだわったのは、盆栽の様子がわかるために十分な画像ファイルサイズです。最近のスマホは高性能なので、何も考えていないとあっという間にストレージを食い潰します。
「無料の範囲内でどこまで楽しめるか」も重要なポイントなので、この点は大切です。Googleドライブの無料枠15GBを丁寧に使う設計を行いました。
また、このあたりからデータベースの構造についても考え始めるようになりました。
ここでひとつの転機を迎えます。
LINE Botを使って画像投稿をするアイデアを思いつきました。LINEを使って、画像、ID、コメントの投稿ができるようにしました。何度かつまづきながらも、完成させることができました。
LINE Botによる画像投稿はとても効果的で毎朝気になる盆栽の画像を撮ることが楽しみになりました。
さらにますますデータベースをよくしたい気持ちが高くなり、Googleスプレッドシートの機能を駆使して、「盆栽カルテ」や「盆栽カタログ」を作り込むようになりました。
ここまでの成果、Googleスプレッドシートによるデータベースのテンプレートを公開しました。その後、作り込みを行ったり、Xのポストを生け捕りしたりしていました。
ここまできて、今年一番の収穫物「AppSheet」との出会いがありました。
ノーコード、ローコードツールを使ってやりたい事を形にすることができました。PC、タブレット、スマホのいずれからもアクセスでき、元データは、Googleスプレッドシート。非常に柔軟で強力なツールを手に入れて、アイデアを形にすることができました。
この成果を関西盆クラ市で広めることができました。
興味を持ってお試しいただいた皆さまに、あらためて感謝申し上げます。ありがとうございました。
来年のチャレンジ目標
ここ数年はここで来年へ向けてのチャレンジ目標を掲げ、その目標に向かって進めています。だいたいはその通りにならず、気が変わってほかへ向かうことが多いのですが、全く意味のないことだとは思っていません。今思っている目標を書いておきます。
盆栽の樹格向上を目指す
管理向上を発展させて、個々の樹格を上げていきたい。という目標を立てました。「樹格」ってそもそも何なのか?客観的に計測できるものなのか?という辺りから、考えてみる必要がありそうです。
今思いついているアイデアは以下の通りです。
・盆カンに「構想」追加する。
これは「My盆カン」ですでに始めています。写真をチェックし手入れの方針を随時チェックしています。備忘録的な使い方ができ大変便利です。実際に盆栽を前にしたときには気づかないことが、盆カンを見ていると思うことがよくあります。夜寝る前、電車に乗っているときなど、様々なシチュエーションで気づくことが多いです。これを書き留めておける仕組みを用意しました。
・チビデブ度を測定したい。
樹格を客観的測定する物差しとして、チビデブ度はどうかなと思っています。幹の最大径と樹高は比較的簡単に計測できます。これを管理することで、その比をチビデブ度として樹格の物差しに使えないか考えてみたいと思います。
・盆カンを見ていて気が付いたこと
私の持っている樹は挿し木で増やしたものが多く、また、あまり針金崖をしてこなかったので、立ち上がりが単調な木が多いことに気づきました。この対策として、キチンと針金掛ける。取り木をして、立ち上がりの単調さをなくす必要がありそうです。
・盆クラ市、秋の展示会へ向けての準備をきちんとしたい
今までは「その時調子が良いものを出す。」という方針でしたが、今後はもう少し長期的視野に立ち、出展準備をしていきたいと思います。具体的にどのような方法をとるかは今後の検討課題です。お気に入り度を更に意味づけする仕掛けでも作っていけたらと思います。
・データ分析をもっと行う
投稿数グラフや樹種別グラフなど様々なグラフを作り、データの見える化にチャレンジしました。でももっと、データを見える化したいと思っています。Googleスプレッドシートから簡単にアクセスできるAppSheetと並んで「Looker Studio」というものがあります。これを使ってまた違った角度からのデータ分析ができるのではないか?そのように期待しています。
BonsaiDockの改良、活用
BonsaiDockは長い時間をかけ、少しずつ形にした思い入れの深い装置です。
この装置はまだまだ改良の余地があります。
具体的な改良ポイントはまだ見えてきていませんが、もっとお手軽に使いやすい装置をめざしていきたいと思います。
バードバスのカメラ改良
長らくバードバスの様子には触れていませんでしたが、わが家のバードバス、最高です。
コケはなかなかむしてくれませんが、鳥は好んで水浴びしに来てくれます。
来待石、あまりに好きすぎて、今年は島根県の来待石の故郷を訪ねました。
来待ストーン
このカメラ、まあ用をなしてはいるのですがそれほど使い勝手が良いわけではありません。
設置直後は毎日履歴を確認していましたが、最近はよっぽどの変化がない限り見返すこともありません。
盆卓キットの発展
ご好評を頂いた「盆卓キット」ですが、私の磨きの技術をもっと高めたいと思っています。「塗って磨く」を丁寧に行い、鏡面仕上げを行ったサンプルを作ってみたい。と考えています。
卓上こたつの作製
盆栽には関係ないのですが、盆卓で思いついたのでここに書いておこうと思っています。オフィスでPCを操作していると、朝手がかじかんで動きがよくありません。手袋してみたり、いろいろ試してみるのですが、これといった決め手がありません。
先日ちょっとひらめいたことがあって、USBタイプのホットひざ掛けをこたつのミニチュアに見立てることで、ぽかぽか温く操作感も悪くないガジェットができるのでは?と思いました。ミニ百葉箱、盆卓で培った工作力で素敵な卓上こたつができるのではないでしょうか。
さいごに
このように振り返ってみると、2024年は実りある充実した一年でした。