【かんすい升製作日誌】モニタリング7-水分計テスト
前回記事では装置づくりで力尽きてしまいました。
M5StickCの水分計を用いて、テストを開始しました。テストとは言っても、どんなテストをしたら良いのか皆目見当がつきません。
テストの目的はハッキリしています。
センサーの特性を調べて、適切な使い方を理解し、装置にこの考えを組み込むことです。
とにかく、気になるテストを手当たりしだいに行うことにしました。
2021年5月24日(日)気温20℃ 晴れ
空中でのセンサー値は、39%。
センサーを手で握ったところ、60%になりました。
コップに水道水を汲みセンサーを浸けたところ、74%になりました。そのときの水位は50mmでした。
ここまでは、それなりに数値が変化している感じがわかりました。
実験1
コップに水を満たし、少しずつ減らしながら計測して見ることにしました。
この結果は次のとおりです。
水位と水分計の値は何かしらの関係がありそうです。
Google Spreadsheetで表にしたものを、画像(.png)としてダウンロードしました。縦軸のタイトルが惜しい!(画像変換時にフォントの角度に異変が。。。)
散布図にして、トレンドラインを表示、更に多項式2次で表示しています。
実験2
次に、赤玉土を50ccコップに入れ、少しずつ水を足しながら、計測を行いました。
赤玉土は、盆栽をはじめ園芸全般で用いる基本用土です。北関東の土が使われています。
かんすい升で育てている植物は赤玉土の100%もしくは赤玉土に岡山砂を混ぜた物を使用しています。
今後、様々な用土でテストをするかもしれませんが、まずは赤玉土のみのテストを行いました。
水0cc
水10cc
水20cc
水30cc
水40cc
水50cc
このように、思いつくまま実験をしてみました。
実験1の結果から、センサーの測定位置が変わることにより、数値が異なることがわかります。そういえば、水分計に関するドキュメントにも推奨測定ラインがありました。
実験2では、測定位置に対して考慮していなかったため、ばらばらの位置で測定しています。ただ、水分量に対応して、40~60%の値の変化があることがわかりました。
実験3
今度は赤玉土を100ccコップに入れ、少しずつ水を足しながら、計測を行いました。測定位置は先端から55mmの位置です。
当初、水を入れない状態から水を足していくと、用土は増えると思ったので、100ccの土で実験を始めたのですが、実際には土の隙間に水が入り込み、土の塊の隙間を詰める作用があるようで、土の嵩が目減りしていきました。このため、測定位置の確保に苦労しました。今回はなんとか盛土をしてクリアしています。
5cc
10cc
15cc
20cc
25cc
30cc
実験2で赤玉土のみのとき、測定位置25mmで40.4%でした。実験3で赤玉土のみのときは41.6%でしたので、あまり変わらなかったようです。
測定結果を分析します。
そして、ようやくセンサーの特性が見えてきました。
考察すると。。。
私がセンサーに期待する「鉢が乾いてきたようだ」のポイントは目視で水20ccあたりですが、センサーにとっては、0ccから25ccあたりまでは、ほとんど違いが感じられません。
このことが、私とセンサーとの感覚の「ズレ」であり、この部分を改善できるかがポイントなりそうです。
今回、この記事を書くに当たり、note.comで表現できない表の取り込みにチャレンジしてみました。参考にした記事は、
八寿 さんの記事 noteにテーブル(表)を埋め込む
です。GitHubをやっててよかったと思いました。ただ、スマホで記事を編集するとき、この表は見れません。データをコピペできるのは良いことですが、コピペする程価値のあるデータでもないので、画像でも良いかな。と思いました。
また今回、水分計の性質を調べる途中で、先人の貴重な情報を見つけることができました。
「静電容量式土壌水分センサー」で検索したところ、下記の記事が大変参考になりました。
O-Family さんの記事
■ 静電容量式 土壌水分センサー SKU: SEN0193 のテスト ■
@Kosuke_Matsui さんの記事
安価な静電容量式の土壌水分センサーの校正
先人の方々がもう既にたくさんの実験をされている事がわかり、自分も壁に当たって初めてその価値に気づきました。
次に進むべきことが少し見えなくなりました。なにか良い方方法はないものか。少し考えてみることにいたします。
最後までご覧いただきありがとうございました。