日経平均34年ぶりに3万8100円突破…TSMCのおかげで台湾証券市場も急騰
日本の株価は、加熱気味だ。それでも、中国の経済がよくないので、中国に投資していたお金が日本に流れてきている。これも、円安効果だ。それから、半導体に関連する企業も株価が上がっているように、日本の半導体に対する評価は、上がってきている。
円安の悪い効果として、GDPランキングは、3位からドイツに抜かれて、4位になった。円安なので、ドル換算すると額が下がるのは、仕方ない。100万円稼いでいたとして、一ドル100円だとドル換算で、1万ドルになる。ところが、一ドル150円になると、6,666ドルにしかならない。為替だけで、これだけ下がる。しかし、会社の業績が悪くなったのか?というと、そんなことはない。
ただ、日本の場合は株価が上がっていても、国民の生活は変わっていない。会社の業績は良くなっているだろうから、給料に反映され、それが消費に向かうには、まだまだ時間がかかる。デフレというのは、怖いものだ。
日本も台湾も株価が上がっているが、韓国の証券市場は下がっている。韓国に株価が上がるような材料がないからだ。
サムスン電子、日本PFNから2ナノ最先端半導体受注
2ナノ工程の半導体はTSMCが先行しているし、サムスン電子は、3ナノの半導体で良品率は10〜20%程度で、4ナノでも、35%程度の良品率しかない。今は、それよりは良くなっているだろう。TSMCは、4ナノでも70%の良品率とされていて、2ナノ工程でもサムスン電子より高い良品率になるだろう。
この記事が本当かはわからない。日本企業なら、TSMCに依頼する方がいいと考えるし、良品率で見ても、TSMCに依頼するのが正しいだろう。
サムスン電子側もコメントしていないので、この記事はどこからの情報なのか?検索しても、出てこないので、どうも怪しい内容だ。
2ナノの半導体委託生産契約を受注と書かれているのだが、「3ナノ工程を2022年6月に世界で初めて開始するなどこれまでに蓄積してきた技術力をベースに、2ナノ競争でも技術的優位を占めるという目標を掲げている」と書いているように、2ナノ工程の半導体については、2025年頃に生産を始める予定でしかない。
まだ、完成していない技術での受注というのは、普通に考えてあり得ない。まあ、韓国特有のハッタリだろう。
日本のルネサス、設計SWメーカーのアルティウムと驚きのビッグディール
ルネサスは、NEC、三菱、日立の半導体部門が統合してできた会社だ。3社が統合した時に、失敗するだろうと思った。船頭多くして、船山に登るだ。3社とも、企業文化が違いすぎる。ライバルとして競争していた関係でもあるので、社内で、主導権をめぐる抗争が起きるだろうと。単純に1+1が2にならないのが、過去の戦争での、連合軍や多国籍軍を見ても理解できるだろう。
韓国の半導体企業に押されというか、日米半導体協定で、規制を受け、技術もサムスン電子に供与し、通産省主導のコンソーシアムに、日本メーカー10社以外にサムスン電子も入れて支援している。(アホ)
アメリカも日本の半導体メーカーがシェアを独占している状態を良しとせず、あらゆる手を使って、日本の半導体を潰し、代わりに韓国のサムスン電子を使っただけだ。
日本とアメリカの関係から、韓国の半導体が成長しただけで技術も、金も、他人頼みだ。しかし、アメリカが最近の韓国の行動を見て、韓国外しをしているのは明確だ。
韓国の代わりに、TSMCにやらせようとしている。日本企業も、部分的には許容しているが、あくまでTSMCの工場を誘致したり、アメリカのWDやマイクロンと共同で開発するなど単独の開発は制限されている。
今では信じられないだろうが、1980年代は日本のパソコンはNECが高いシェアを持っていた。それぞれメーカーが独自のパソコンを開発し互換性はなかった。ワープロソフトも「一太郎」が多く使われていた。共通規格として「MSX」というのが出来て異なるメーカー間でも同じゲーム、アプリが使えるようになっていった。ハードは、CPU含めて、それぞれのメーカーが開発していた。
ホストコンピュータも、大手企業が独自に作っていて、CPUも独自開発だしOSも独自開発だった。それだけ、日本のメーカーは開発力も、お金も持っていた。
それが、Windows3.1、Windows95の登場でPC/AT互換機が市場を占めることになる。それを契機に、クライアントサーバシステムに移行することになり、国内のコンピュータ産業は大転換することになる。
共通規格で使用する側は便利になったのだが、パソコンは、ウィンテルと呼ばれるOSはWindows、CPUはインテルというアメリカ企業の独占状態となった。
こういう歴史を見ても、アメリカは必ず主要な部分は、アメリカ企業で抑えている。今でも、PCの要のCPUは、インテルとAMDで独占しているし、グラフィック用のGPUもnVIDIAが高いシェアを持っている。これらに市場に入り込もうとすると、必ず規制が入るだろう。
半導体が戦略物資と認識された時点で民間企業の努力だけで、どうこうなるレベルではなくなっている。韓国政府が、サムスン電子を支援したところで大きな流れは変わらないだろう。韓国外しという大きな流れは変わらない。