森ぶら♪ 九月、あの手この手の虫とり大作戦
9月13日に開催した、親子自然観察会「森ぶら♪」の記録。
9月のテーマは『あの手この手の虫とり大作戦』。手づかみ作戦、釣り作戦、トラップ作戦、手すり観察作戦、水攻め作戦などなど、いろいろやってみました!
あの手この手の、最初の一手は、釣り竿作戦。キリギリス用の玉ねぎを付けたものと、トノサマバッタ用の黒い仕掛けを付けたものの2種です。
黒い仕掛けは、オスのバッタがメスと思って乗ってくるそうですが、今回はボウズ(釣れなかった)。しかし、家にあった黒い機関車のオモチャを付けたので、小さい子が気に入ってくれて、何やら小さな世界が広がっていますよ。ヒノキの実を集めてきて、宝もののように木の皮の上に並べていますね~エサでしょうか?お弁当でしょうか?ファンタジックワールド☆ 先生からもヒノキの実を一つプレゼント♪
釣り竿に虫が来ないので、こちらは手づかみ作戦。虫さんが友情を深めてくれる虫友。
この場所は、オンブバッタがたくさんいます。
ショウリョウバッタの特大サイズも!
イボバッタさんでしょうか?よーく見ると、毛深いお顔がこちらを見ていますね。
仮面ライダー⁉イナゴの仲間は元気いっぱい飛びまわっています。
さんちゃん先生が、珍しいの見つけたよ~レアだよ~と言うので駆け寄ると、初めて見るトンボがいます。これは、「ツノトンボ」という種類で、触覚が長いのが特徴です。図鑑で調べたら、アミメカゲロウのなかまのぺージに載っていました。
またまた、さんちゃんがレアだよ~と言うので、今度は何だろう!とワクワクして行くと~、幸せを呼ぶブルービー☆ ナミルリモンハナバチです。青いラインのこの蜂は、キツネノマゴという小さなお花の蜜を吸っています。出会えると幸せになれるそうですよ!!
場所を移動して、あの手この手の第二手、手すりの虫観察を始めます。手すりに集中して虫を探すのですが、結構いろいろ出会えます。さっそくアオバハゴロモさんがお目見えです。透き通った緑の羽がきれいですね。
ツクツクボウシの抜け殻かな?
毛虫?毛虫は今持っている昆虫図鑑では調べられないので、専門の図鑑が必要だ、、、。
あっ!つぶらな瞳!今回参考にさせてもらった本「手すりの虫 観察ガイド」(とよさきかんじ著)で、アイドル的に紹介されていたネコハエトリさんです☆ よく見かけるクモだけど、こうして写真で上手に撮ってあげると、ハンターの輝く目がよく分かる。
このお尻はコハナグモの仲間でしょうか?こんな小さな蜘蛛なら怖くないね(笑)
こっちのお尻は、カメムシ?ハムシ?ちょっと先生の説明を聞きのがしてしまってごめんなさい。しかし、今回は特に、カメラマンさんのアングルが、より虫さんたちを可愛く見せてくれますね。実際は小さくて、見過ごしてしましそうな世界なのです。
さんちゃん先生が、見せているのは何でしょう?
くるくると上手に巻かれた葉っぱを開くと、誰かの住み家です。空き家かな、と思ったら透明に近い体の幼虫さんが出てきました。「オトシブミ」という虫の仲間で、葉っぱを巻いて、幼虫のためのゆりかごをつくります。一つのゆりかごに一つの卵を産み、葉の付け根を切って地上に落とすそうです。幼虫は葉っぱを食べて育ち、さなぎになってからゆりかごの外へ出ます。この巻いた葉の形が、昔の人のラブレター(好きな人とすれ違う時に、お手紙を、わざと落として行く♡)の形に似ているとか。開いてしまって申し訳無かったけど、巻きなおして森に戻しました。
あの手この手の第三手は、いろいろな仕掛けです。昨日いくつか仕掛けたのですが、どうなっていたかというと、、
①キュウリの棒さし→1本は、たぶん昆虫にかじられていた。他はそのまま残っていたか、棒ごと無くなっていた。
②玉ねぎの棒さし→ぜんぶ棒ごと無くなっていた。
③ペットボトルトラップ(カメのエサ)→小さいアリが大量にいた。
④ペットボトルトラップ(乾燥エビ)→コオロギとムカデが入っていた。
⑤ペットボトルトラップ(昆虫ゼリー)→大きなアリが大量にいた。
⑥ペットボトルトラップ(キュウリ)→ペットボトルがつぶされていた。
⑦ペットボトルトラップオープン型(バナナ)→バナナは無くなっていた。
⑧紙コップ落とし穴(梅のシロップ漬)→紙コップは引き出されて、梅は少し食べられていた。
⑨エサ入り編の木立掛け(フルーツゼリー)→小さなアリが大量にいた。
⑩エサ入り編の木立掛け(梅のシロップ漬)→そのまま残っていた。
ん~、もう少し、昆虫が来てくれるかな、と思ったのだけど難しいですね。疑問は、バナナや玉ねぎは動物が食べたと思われるが、どんな動物だろうか?キュウリの入ったペットボトルはグシャっとつぶされていたが、そんな力持ちはどんな動物だろうか?梅のシロップ漬けは人間には美味しいのに、虫や動物に不人気なのは何故だろうか?
謎が残るので、今後も定期的にトラップを仕掛けてみようと思います!
トラップを全て回収して、いよいよ最後の一手、水生昆虫探しです。
9月になって、水がより冷たく感じるようになりました。水の生きものは8月にも行ったので、2回目の子たちが初めてのお友達に教えながら上手に探し始めました。
この白いバットあると探しやすくて便利です。何が入っているかな?
沢の流れが速いせいか、捕れる虫が少ないです。夏の間、すっごくたくさんの子ども達で賑わっていたので、みんなどこかに隠れちゃったのかも。
カワゲラさんが見つかりました。水生昆虫は、種によりますが、一生のうちのある時期を水中や水面で過ごします。このカワゲラの仲間は幼虫の時期を水中で過ごしています。
他に、サワガニ、ヨコエビ、トビケラ、カゲロウ、などなど観察できました。数は少なかったけど、最後にとっても大きなサワガニを見つけてくれましたよ。
この作業は一回ハマると、それぞれ静かに集中してマイワードに入っていくのです。今日からあなたも、集中力アップに、ぜひ、水生昆虫観察を!(笑)
寒くなってきたところで本日終了!水の生きものを調べることで、その川がどれくらいきれいなのか分かるよ~というお話をして終わりました。
(お願い/全ての写真は、ぶらぶらあぶらクラブの大切な資料です。コピーや無断使用をお断りします。)