【戦術】ユーロリーグ必修項目 vol.2 Back Seal & Nail Flash Angle Change
ユーロリーグ頻発戦術を解説していくシリーズ第二弾。
戦術好きな方やこれから勉強したい方にとっては非常に面白い記事になっているのでぜひ読んでいってもらいたい。自信を持っておすすめする。
概要/基本クリップ
今回取り扱うのは"Back Seal & Nail Flash Angle Change"
ローポストでの激しいディナイに対して、別のプレイヤーがパスを経由して安全に裏パスを狙うというプレイ。
例えばこんな感じ。
これはいわゆる"ヨーロッパっぽいプレイ"かもしれない。連携が感じられる。
ただ決して難しいプレイではなく、ある程度の経験者であれば発想さえあれば実行できるはず。
それくらい簡単でありながら、ユーロリーグという世界トップクラスの選手が集う舞台でも頻繁に見かける。
まさにユーロリーグ必修項目のファンダメンタルと言えるだろう。
ターミノロジー説明
ターミノロジー(Terminology)とは専門用語のことで、これを覚えていくだけで話が早くなる。本記事でもガンガン使っていこうと思うのでまず初めに定義付けしておきたい。
Back Seal(バックシール):
DFの後ろ側(いわゆる裏)をシールすること
Nail(ネイル):
フリースローラインの中点
Flash:
ある場所に素早く移動してくること。Nail Flashならネイルに素早く動くこと。
Angle Change:
ボールの位置を変えること。今回のプレイに関して言えば「ローポストに対して別の角度からパスを狙う」というニュアンスになる。
Back Seal & Nail Flash Angle Changeと表現した場合は、文字通り「Back Sealした選手に対して別の選手がNail FlashをしてAngle Change( Pass)する」というプレイを指す。それが今回テーマにしている動き方だ。
使うべき場面
あくまでこのプレイはBack Sealが発生するのが第一段階となっている。
そして、そのBack Sealは毎回発生するわけではない。
トリガーは「ポストアップしたOFに対して、DFがフロント(ボールマン側)のポジションを取る激しいディナイをしたとき」となる。
つまり、ポストアップに対してフロントを取るディナイをしてこないチームに対しては使えない。使えないし、使う意味がない。
その場合は素直にポストにボールを入れてからの展開を狙うのが良いだろう。
フロントを取るディナイが発生しやすい場面は
・サイズミスマッチを守るとき
・強力なインサイドプレイヤーを守るとき
・DFがギアを上げるとき
などが考えられる。
また
・Hard Showに対してBack Sealをこちらから仕掛ける
というパターンもある。
基本的にはDFとしてはポストにボールを入れさせないことでOFを停滞させる狙いがあることになる。
そういった際に無理やりパスしてターンオーバーしたり、諦めるのはもったいない。
Back Seal & Nail Flash Angle Changeを活用することでより確実な得点機会に変えていくことができるのだ。
なお、活用できない場合こうなる。
また、Nail Flashは多くの場合逆サイドのコーナーからスタートする。
これはいくつか理由が考えられるが、主たるものは「DFの死角から動けるのでFlashにディナイされにくい」「コーナーDF、すなわち"裏パスへのヘルプポジション"のDFを動かすことができる」の2点だろう。
サイズミスマッチが大きい場合や他の場所へのディナイが甘い場合は似たような形でAngle Changeが発生することもある。参考までに紹介するとこんな感じ。
それではここからはBack Seal & Nail Flash Angle Changeについてのクリップを順序立てて紹介していこうと思う。
派生形やカウンター、カウンターに対するカウンター、未遂クリップなど。
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クリップ集 ①派生/カウンター
Nail Flash→Jumper
😉