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勇気あるバカ:1名, フォロワー:1名。チームのスタンダードを改革するレシピ。

まえがき

ある集団の中で、メンバーが当たり前に達成すべき基準のことを「スタンダード」という。カルチャーは集団の中になんとなく漂う空気感。スタンダードは最低ラインという感じで私は捉えている。

バスケに限らず、勝負事は基本的にスタンダードの高いチームが勝利する。

スリーを40%決めるのがスタンダードのチームと、30%決めるのがスタンダードのチームなら前者が勝ちやすいはずだ。

また、スタンダードは競技への姿勢なども含んでいる。
「当然のように朝起きて毎日1000本打つ」なども高いスタンダードと言える。

このスタンダードをいかに高めるかというのがチームの強さを決定づける。

しかし、これはそう簡単なことではない。

女子チームが全員ワンハンドを打つようになること。
チャレンジの習慣がないチームでビハインドザバックパスを狙わせること。

一般的にこれらは非常に難しいことだ。
技術的に難しいというよりは、スタンダードと合っていないが故の恥ずかしさや同調圧力が邪魔をする。

「朱に交われば赤くなる」ということわざがある。
人は付き合う人の善し悪しによって、善くもなるし悪くもなるという意味だ。

個人のスタンダードを高めるのに一番いいのは、スタンダードが高い集団に入ることだ。
レベルが高いチームに入って驚くのは大抵「展開が早い」「フィジカルが強い」といったことだ。強度という視点でのスタンダードが違う。

そうなれば「もっと早く切り替えよう」「ウエイトしないと」という話になる。これがスタンダードが変わった瞬間だ。

ただ、チームメンバー同士でスタンダードを高めようとする時、これは難しい。

そもそも染まるべき「朱」がないからだ。

今のスタンダードが「透明な水」だとしたら、そこに赤いインクを垂らして「朱色の水」に変えていく必要がある。
ただ、1滴だけでは色の変化はほとんど起きない。
2滴,3滴と続いた時、初めて全体の色が赤みを帯びてくる。

最初の変化を、全体の変化に拡大していく。
そんな「ムーブメント」がスタンダードの改革に必要なのだ。

ムーブメントの起こし方

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