【解説】"Tagging Up" Offensive Rebound/Transition Defense Concept
はじめに
本記事ではCharlotte 49ersのACでありNew ZealandのU19 HCでもあるAaron Fearne氏によるOffensive Rebound/Transition DFのコンセプト「Tagging Up」について要点を解説していく。
筆者の解釈が少なからず混じってくる可能性があるため、なるべく本家の動画の購入を推奨したい。
クリニック / Q&Aを合わせた計90分ほどの動画が下記リンクから購入できる。記事執筆時は39ドル(≒4,000円くらい)だった。
非常に良い教材なので、コーチの方はぜひ。
Tagging Upというコンセプトの独自性は、Offensive ReboundとTransition DFを別個で考えず、ひとつながりのプレイとして捉えている所にある。
・どのようにOffensive Reboundに入ればよいか
・Offensive Reboundにおけるタブーは何か
・Transition DFにおける各個の役割
上記のような内容が具体的かつシンプルに示されている。
ゲームにおける成功失敗も確認しやすいため、大人から子どもまで遂行可能なコンセプトと言える。
Offensive ReboundおよびTransition DFという、多くのチームが課題を抱えがちな局面を大いに改善できる可能性があり、積極的に採用する価値があるだろう。
Tagging Upコンセプトの目的と要点チェックリスト
Tagging Upというコンセプトの目的と意義がこちら。
Offensive Reboundに激しく絡んだ上でスムーズにTransition DFに移行する。
→セカンドチャンスを狙える/即座にプレスをかけられる/Fast Breakを阻止できる
一般的にOffensive Reboundに力を入れるとTransition DFに隙が生まれやすいとされているが、Tagging Upを実行することでこれら2つのことを問題なく両立させることができる。
実際にTagging Upを遂行しているのがこちらの動画。
2分未満なのでまずは目を通してもらえればと思う。
何が起こっているかをこれから解説していく。
実際に実行すべき要点は下記の通り。
◆Offensive Rebound
→セカンドチャンスを狙いながらTransition DFの準備をする
・5人全員が参加する
・"Tagging Up"する
・DFをペイント内へ"Scrum"する
・"flyby"したDFはシューターがそのままマークする
◆Transition DF
→Tagging Upの流れを活かしてSlow Down
・Tagging Upした相手にMatch Upする
・Slowdownしながら"Managing Our Matchup" を行う
・シュートが決まった場合"Toes on the Baseline"でスローインを妨害
・"Ball Pickup"はボールマンのプッシュを妨害,ContainでSlow Downする
・1 pass awayは"Plugger"となり"Ball Pickup"をバックアップする
・"Sideline Deny"で縦パスを抑止
それでは各項目について解説を進めていく。
Offensive Rebound ①"Tagging Up"
コンセプトの名前にもなっている"Tagging Up"が最重要ポイントとなる。
これなしには何も始まらないため、クリニック内でも複数回フィードバックされていた。
Tagging Upとは...
😉