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プレミアムマルキューちゃんにて追悼の儀
先日母が死に、物理的にも気持ち的にも落ち着かない時間を過ごしていました
1月と2月は特に多くの人が亡くなるらしく
市内の火葬場は最短でも2週間先とのことで、市外にある近隣の火葬場を利用することにしたのですが、それでも5日後であり、落ち着かないなりに空白の時間が出来たので映画館に足を運びました
本当は坂本龍一のオーケストラの作品を観に行くつもりだったのですが
ピアノ演奏のOpusを観てきました
と言いますのも、この半年間ほどの間にSpotifyでopusを頻繁に聴いていて、母を訪ねる道中でも数えられないほど聴き続けていたので、追悼の意を込めてあえて感傷にひたろではないかという算段です
でも、今回は湿っぽい話は抜きで、うっかりびっくりした体験の話です
いつも通り直前にネットで座席を予約するも、なじみの映画館では上映をしていないため新宿の映画館を選択しました
ムビチケを利用したはずなのに2600円の決済金額が表示されて「あれ?」と思ったけど、音楽の演奏だから普通の映画よりも高いのかなとあまり気にしませんでした
後から気が付いたのですが、opusが高いのではなく、私が予約をしたのは4500円または6500円のシートしかない109シネマズプレミアムというラグジュアリナー映画館だったのです
新宿の夜景が一望できるホテルのようなロビーに通され、何やらバーでお酒を飲んでいる人達がいたりして「何か間違えたのかなと?」と心配になりました
普段映画鑑賞中に飲食はしないのですが、今回はピアノの演奏映画だし、なんだか売店という呼び方が相応しくないほどに洗練されたカウンターで、ホテルマンのようなスタッフが丁寧にコーヒーを入れている様子が見えたので、私も飲み物を注文しました
メニューに値段が書いていないので不思議に思っていると、予約した座席のQRコードをかざすことで無料で頂けるとのこと
こちらはそんなおもてなしをして頂く義理はないぞと面喰ってしまいました
ついでに、チョコレートやらキャラメルやらがトッピングされたラグジュアリナーなポップコーンもご一緒にいかがですか?と言われたので、遠慮せずに無料で頂きました まったく生きていると不思議なことがあるものですね
映画のシートもリクライニングするプレミアムな作りで、両サイドに飲み物などを置くひじ掛けスペースもあり、隣の席と十分な間隔があります
また、スクリーンや音響も特別なようで、特に音響に関しては坂本龍一が監修した最上の音響が楽しめるそうです
実際に無音の時に、この世界かあるいは自分の頭のどちらかがおかしくなっちまったんじゃないか?と思うほどの静寂に包まれてソワソワしてしまいました
そんなこんなで、思いもよらず素敵な環境にて、一人しっぽりと追悼の儀を取り計らうことが出来ました
プラス2600円という金額は高いですが、それだけの価値は十分にあると思いました 日常的に利用するのは贅沢ですが、特別な鑑賞体験をしたいときにはまた利用してみたいと思います
貴方も自分へのご褒美にいかがでしょうか?
母と坂本龍一の安らかなご冥福をお祈りします
最後まで読んでいただきありがとうございました