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にわかファンの格闘技うんちく話

「朝倉海のUFC初戦が異例のタイトルマッチに決定」というニュースが目に留まった 対戦相手は現在のUFCフライ級チャンピョンのアレッシャンドレ・パントージャ 私の全然知らない人だ それもそのはず私は格闘技にはそんなに詳しくないんだった でも、そんな私ですらこのニュースに心躍ったのだ

今から25年ほど前の話、PRIDEという日本の総合格闘技が世間を賑わせていた プロレスブームには乗っかることなく、最後の残り香(蝶野、武藤、三沢、小橋など)のリングでの活躍を、ブラウン管のテレビで見ていた私は、ジャイアント馬場アントニオ猪木はタレントとしての印象の方が強い世代であり、アンディー・フグかかと落としによるK-1ブームもあったが、それも魔裟斗山本KIDなどのスター選手の引退により、お茶の間や教室を賑わすほどのインパクトは失って、その代わりのように台頭してきたのが総合格闘技のPRIDEだった

三沢のエルボーをくらう武藤

と思っていたのは私の記憶違いで、てっきりPRIDEの選手だと思っていた、アーネスト・ホースト、ピーター・アーツ、ジェロム・レ・バンナなどは、調べたところK-1の選手だったので、正確にはK-1PRIDEの両方が盛り上がっていたようだ

ホーストとフグ

一方のPRIDEでは、桜庭、高田、ヒクソン・グレイシー、ヴァンダレイ・シウバ、ミルコ・クロコップ、ヒョードル、ノゲイラなどの選手が活躍していて、とにかくその時は格闘技ブームであり、PRIDEにせよK-1にせよ、大晦日には紅白を上回る視聴率をたたき出していた そう、ボブ・サップとかもリングで戦っていた

ヒョードルとミルコ

にわかファンの曖昧かつ薄い記憶ゆえに前置きが長くなってしまったが、ようするに何が言いたいかというと、私がまだ社畜になる前の古の時代には、総合格闘技のPRIDEがすごく盛り上がっていたのだ 今調べてみても、日本のPRIDEはアメリカのUFCを凌ぐ、総合格闘技の世界一の団体であり、そこには世界最高峰の選手が集結していた

2002年にK-1とPRIDEが手を組んで開催した『Dynamite!』は91,107人を集めた


さて、そんなPRIDEが、なぜ今存在していないのか?

どうやら、なんかいろいろ問題があったようだ 何が真実なのかはよくわからないが、一般的な認識としては、当時のPRIDEの代表である森下直人が謎の自殺を遂げたことや、その後PRIDEフジテレビと暴力団との関係が問題となり、大型のスポンサーであったフジテレビがスポンサーから降りて致命的な経営難に陥ったことなどから、組織の運営が急激に傾いたようだ そんな状況のPRIDEを支えたのが、現在のRIZINの代表でもある榊󠄀原信行である

週刊現代(3月25日号)

最終的に榊󠄀原が何をしたかというと、いくつかの条件のもと、PRIDEUFCの運営会社に売却したのである その条件には以下が含まれていた

  1. PRIDEの継続開催
    売却の条件として、UFCPRIDEを継続して開催すること

  2. 競業禁止義務
    榊原は2007年のPRIDE売却後、7年間は格闘技ビジネスに関わることを禁止された

しかし、箱を開けてみれば、その後PRIDEが開催されること一度もなく、事実上の消滅となった これに対して結果的に榊原が日本のPRIDEファンを裏切ったという批判の声があったとか、なかったとか…

PRIDE時代の榊原

そして、約束の禊の期間が終了した2015年に、榊原が新たに立ち上げた日本の総合格闘技の団体がRIZINなのである(その時点でもDEEPとか修斗とかパンクラスなどの格闘技団体はあったが、いずれも全盛期のPRIDEのような盛り上がりはなかった)

そう榊原はもうバッチバチである、一度は失った栄光を取り戻すかの如く、榊原の率いるRIZINは着々と知名度を上げていき、朝倉未来、朝倉海のスター兄弟の登場が起爆剤となり、また、那須川天心メイウェザーやyoutuberのシバター安保瑠輝也などなど、とにかく賛否の意見を受けながらも話題の選手をプロモートし、総合格闘技を再びバズらせた

朝倉海と榊原と朝倉未来

そして、冒頭の朝倉海である 彼はRIZINのバンタム級の王者で、王者でありながら、そのベルトと榊原とともに培ってきたRIZINとを手放し、UFCに乗り込むことが発表されていた

RIZINにとっては、朝倉未来の引退や、那須川天心のボクシング転向もあり、スター選手である現役チャンピョンの朝倉海までも失うのはとてもダメージが大きいはず しかし、榊原および日本の総合格闘技ファンの気持ちとしては、榊原の育てたRIZIN選手が、UFCで大活躍をしてぎゃふんと言わせるところが見たいのだ!!!!

そんな鼻息荒い格闘ファン(にわかを含む)に舞い込んだのが、初戦にしてタイトルマッチとなる異例の発表なのである これまで多くの日本人選手がUFCにチャレンジをしてきたが、いまだかつてUFCチャンピョンになれた日本人選手はまだ一人もいない これはもう海ぴょんには期待しかない!!そんな朝倉海UFCタイトルマッチは12月8日マジでがんばってくれ!!!!

パントージャと朝倉海

格闘ファンの皆様
にわかが薄っぺらい知識で適当なこと言ってんじゃねーよ!って思うかもだけど、こっちだってしらねーよ!もっとおすすめの正しい朝倉海の応援のしかたがあるんだったら、どうか優しくに教えろください


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