斜位・隠れ斜視とプリズムレンズ
どなたかの参考になると思って、私自身が経験したことをお伝えします。
斜位・隠れ斜視(以下、斜位)についての説明は、すでに眼科などのサイトでリサーチ済みだと思いますので省略します。
どのような違和感があって私が斜位に気が付いたのか?プリズムレンズの使用感はどうだつたのか?について主に紹介します。
私が斜位に気が付いたのは35歳ごろです。
朝起きた時や、疲れているときに、両目で焦点を合わすことが難しい状況でした。また、そういった時には片目をつぶる癖がありました。そしてそんなことは、私だけではなく症状に差こそあれ、みんな同じだと勘違いをしていました。
違和感を顕著に感じたのは、寝不足時や長時間の車の運転で疲れているときで、20メールくらい先のセンターラインを両目で見ることが難しく、センターラインが重複して見え、とても不便だし、危険に感じていました。それから、VRゴーグル(Oculus Quest)でシューティングゲームをしているときに、どうしてもAIMが合わせにくくて、その事についての同じような不都合のレビューが見当たらないことから、なんか変だなと思いました。そんな違和感の情報をネットで検索をしていたら、斜位の存在を知り、それで眼科に行ってみた、という経緯です。
なお、私は25歳くらいで初めて眼鏡を作り、それ以前は裸眼でした。
何度か眼鏡は買い替えているけど、斜位を疑うまでは、眼科で調べてもらったことはありませんでした。その為、眼鏡はいつも眼鏡屋さんで測定して作っていました。斜位は、隠れ斜視といわれる由来の通り、眼鏡屋さんでの視力測定をする時などは、集中をして両眼視でも焦点があってしまうんですよね。
その違和感を眼鏡屋さんに伝えたこともあったのですが「軽い乱視ですかね?こっちのレンズとこっちのレンズどっちが見やすいですか?」との回答のみで、プリズムレンズの提案をされたことは一度もありませんでした。ですので、斜位の疑いがあるなら、やはり眼科に行くべきですね。
眼科に行って事情を説明すると、案の定、斜位の可能性が高いと言われ検査をしてくれました。じっくりと見るのではなく、リラックスをした状態でどう見えるか?という、これまで行ったことのない目の検査を繰り返し30分くらい行って、射位の診断が下されました。私の場合は、ぎりぎりプリズムレンズで矯正が可能な範囲とのことで、眼鏡を作成するための処方箋のようなものを頂きました。なお、この時に先生に以下ことを言われました。
後天的に斜位になることは少ないので、おそらく先天的なもの。この歳で初めて斜位の診断を受ける人は結構珍しい。
斜視と異なり、見た目では気が付きにくい。
これまでは無意識に目の筋肉を使って焦点を合わせていたけど、歳を取ってその力が衰え、症状が目立つようになったのかも。頭痛とか肩こりとかない?そういった症状を誘発することもある。
もしかしたら、あなたは普段両眼視をしていなくて、無意識に片目だけでものを見ていた可能性もある。(斜視の人に多いらしい)
プリズムレンズで矯正したら楽になると思うけど、この歳で初めてプリズムレンズを使うとなると、初めはかなり違和感があると思う。
なお、眼鏡を作った眼鏡屋さん(眼鏡市場)でも、珍しいということと、初めの違和感がかなりあるので慣れるまでは頑張ってください、と言われました。それから、おそらくプリズムレンズ入りの眼鏡に慣れると、今度は眼鏡を外した状態に違和感を感じるようになるので、常に眼鏡をかけることになると言われました。あと、プリズムレンズは眼科の処方箋がないと作れないと言っていたような気もします。眼科の処方箋は紛失してしまったのですが、眼鏡屋のレンズ情報があったので参考に画像を張り付けます。ちなみに、眼鏡市場はプリズムレンズ加工が無料でした。ほかの眼科は有料だったり、取り扱い自体ない場所もあります。(コストコは対応できないと断られた)
ここからは35歳が初めてプリズムレンズを付けた体験です。
はっきり言って最初は地獄です。
眼鏡を付けた瞬間に、水中に入ったかのように視界がぼんやりとしました。
眼鏡屋からの帰りは自転車だったのですが、かなり怖かったです。
また、10分程度つけているだけで3D酔いと同じ症状になりました。吐きそうになって気持ちが悪いのですぐに外しました。
そんなことを何度か繰り返していると、1日程度で不思議と水中のような違和感はなくなりました。でも3D酔いは続きました。慣れるまで頑張らないといけないといわれていたので、根気強く頑張りまし。
すると2,3日してもっとひどいことが起こりました、なんと眼鏡を外したら外したで、違和感があって3D酔いをするのです。眼鏡を付けても外しても、気持ちが悪い状態になります。これには困りました。
でも、時々これまで感じたことがないほどの、クリアな視界を感じることもありました。楽に両目の焦点が合う感覚です。(書き忘れましたが、眼科での検査の時にも、例のレンズの組み合わせを調べる変な眼鏡をかけて、この経験をしています。なのでプリズムレンズに期待をしていました)
眼鏡を付けても付けなくても地獄なんだったら、付けた地獄の方が前向きだと思って積極的に眼鏡を付けるようにしたら、だんだんと慣れてきました。
そして、一週間くらいでほぼ違和感がなくなり楽な視界を手に入れました!
それから、眼鏡を外した時の違和感についても、不思議となくなりました。ようするに、眼鏡を付けても、外しても、3D酔いすることは全くなくなりました。また、眼鏡を外したからといって、プリズムレンズを利用する以前に比べて、視界が悪くなるようなこともなくなりました。
まったく、人間の脳みその適応能力の高さには驚かされます。
現在プリズムレンズ入りの眼鏡は2代目で、すでに数年使い続けています。今では、プリズムレンズの存在を知れて本当に良かったと思っています。
また、今仮にプリズムレンズがなくなったとしても、生活はできます。プリズムレンズのことを知る以前の状態に戻るだけなので、後戻りできなくなるわけではありません。でも、あったほうが便利なので手放したくはないですね。特に車の運転は、プリズムレンズ入りの眼鏡じゃないと、もう長時間はしたくないです。
プリズムレンズを初めて利用した時の違和感が強すぎて、くじけそうになることがあるかもしれませんが、少なくとも私は慣れました。何事も個人差はあると思いますが、私がネットを検索をした時には、こういった情報があまりなかったので、どなたかの参考になればと思います。
それからもう一つ、プリズムレンズの影響だと思うのですが、この眼鏡をかけながらスマホやパソコンの画面を見ているときに、特定の色(おもに赤)が浮き出て見える現象に多々遭遇しました。はじめはびっくりしたのですが、特に困ることはありません。詳しく調べてはいませんが、光の屈折や感じ安い波長の関係でそんなこともあるようです。
何か質問があればお答えするのでコメントください。
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