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#好き037 髪結いの亭主

パトリス・ルコント監督による1990年のフランス映画。最近、約20年ぶりにサブスクで再視聴をしたら、期待以上によかった。

この映画の90%は、映像の美しさと、おしゃれな雰囲気と、バカっぽさで構成されていると思う。中身がほとんど無いのか?といわれると、そんなことはないと思うけど、そんなに凝った中身がなくとも、映像的にお気に入りと思える映画がいい映画なんじゃないかと思った。なお、20年前は仕立屋の恋の方が好きだったと思うし、さらに言えばはベティブルーとかポンヌフの恋人の方が好きだった。恋愛にああいった情熱っぽさを求めていたから。でも、今の自分は、あの変態じみた髪結いの亭主の方にシンパシーを感じるし、うらやましいと思うし、惨めだと思った。とても夢のあるいい映画です。

ついでに、「髪結いの亭主」という日本語には”妻の働きで養われている夫をたとえていう語”つまりヒモの意味がある。しかし、どうやら原題のフランス語(la coiffeuse)には、そのような意味は全くないそうだ。「髪結いの亭主」は、素晴らしいワードセンスでとても魅力的な邦題だし、たしかにあのエロ親父はヒモだったけど、だからといってそれはないんじゃないかなと思った。


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