#好き039 情熱の薔薇
記憶が正しければ、BUST WASTE HIPは自分のお小遣いで購入した人生で2番目のCDアルバムで、その頃は8㎝のシングルCDが安く購入できたし、しょっちゅう音楽番組がテレビで放送されていてそれをカセットデッキを使って録音したりもしていたし、音楽好きの兄もいたので、とにかく音楽に困ることはなく、自分で大金をはたいてCDアルバムを購入することはめったになかった。ブルーハーツのことはもともと好きだったけど、なぜこのアルバムを買ったのかを、実はよく覚えていない。今思えば、兄にそそのかされて購入してたのかもしれない。でも、自分で買ったCDなのがうれしくて、とにかくよく聴いたし、ブックレットも擦り切れるほどよく読んだ。結局今になっても、ブルーハーツのなかで一番好きなアルバムはこれだ。(ちなみに、人生で最初に買ったCDアルバムは、ドラゴンクエスト3のサウンドトラック)
小学4年生の時、参観日で行われる学習発表会にてマット運動を披露することになった。教室の後ろに体育館から持ってきた運動マットを敷き詰めて、音楽に合わせて側転とか開脚前転とかハンドスプリングを披露するのである。そこで、私が提案した情熱の薔薇がBGMとして採用されることになった。イントロが流れる間、私たちは廊下で息をひそめ、歌い始めの「永遠なのか~本当か~」と同時に、開脚前転でクールに登場するのだ。クライマックスはサビの部分で「情熱の真っ赤薔薇を~」のタイミングで、4,5人がうずくまって団子になっている上を、飛び込み前転をして次々とダイナミックに乗り越える。その時に勢いが余った友達が、窓を突き破って校舎から落下をして…などというハプニングはなにも起きず、これ自体は大した思い出で話ではない。
ただ、子供心に情熱の薔薇の以下の歌詞は、ずっと間違っていると思っていた。
集めるべきは、なるべく大きな幸せだし、たとえ小さくても不幸せは集めないほうがいいと思っていた。20代になっても30代になっても、情熱の薔薇はたびたび聴いたし歌ったが、言わんとすることは分からなくはなくとも、本当の意味で腹落ちするような感覚はなかった。でも、40歳を過ぎてからは、そんな気持ちがしみじみとわかる。
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