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Boston Strong 2021(7)

 どうも、bos-bosです。今週はOAK戦ということで、2018年ワールドチャンピオンメンバーのナイスガイMith Morelandのフェンウェイ・パーク帰還もありました。

 制限された観客数ではありましたがスタンディングオベーションを受けて、それに応える場面も。いい場面ですよね、WS制覇時のメンバーは特に特別でもあります。

オークランド・アスレティックス戦(OAK) 0勝2敗

 現在、アメリカンリーグを引っ張るチーム同士の激突。対決前のOAKはチーム打率.219と低く2割5分を超える打者が2人のみ。出塁率の高さと一発の魅力が売りとより一層マネーボールらしさを追求しています。

5月11日 L 2-3 5月12日 L 1-4 5月13日 W 8-1

 ・初戦はNathan Eovaldiと相手Chris Bassittの開幕投手同士の対決。1回裏にMarwin Gonzalezが出塁して2度のワイルドピッチで3塁まで進み、JD Martinezの犠牲フライで先制点をゲット。しかし、その後は沈黙。改良したスライダーが好調の要因ということでしたが、投球割合は8%台と少なめです。高めの4シームで三振を奪うなど効果的でした。BOSの唯一の見せ場はHunter Renfroeが披露したキャノン砲スローイング。後、澤村の2イニングリリーフはメジャー初。

・第2戦の相手先発はJames Keprielanがメジャー初先発のマウンドに上がった。元ヤンキースのドラ1右腕は立ち上がりに苦しみ、ここで得点を重ねることが出来なかったことが悔やまれる。                5回にもチャンスを活かせず無得点に終わるチグハグな展開になり、BOS先発のEduardo Rodriguezの好投も生きず。前回登板の課題となった4シームが安定。今季では最高となる投球割合42%と有効に使い、不安視されていた威力低下にひとつの答えを見せてくれました。                 8回裏には内野ゴロの隙を狙ったXander Bogaertsがアグレッシブな走塁をみせるもOAK守備陣が落ち着いた対応をみせてアウトとする。結果、Keprielanがメジャー初勝利🥳ローテ入りも狙えるのかな?

・3戦目は勝利して連敗を3でストップ。再び、勝敗もOAKと並びました。 なんといっても今日のリードオフMichael Chavisの第1打席。見事な走塁で2塁へ。Chavisらしい気迫のこもったプレーで連敗の嫌な流れを吹き飛ばしました。その後、タイムリーヒットで先制し、ここ2試合2三振のBogaertsが本塁打で3点を奪います。このシリーズは初回の攻撃が試合を左右したといってもいいでしょう。2回には最近好調のBobby Dalbecが本塁打と序盤で試合を決める。OAK2番手のDelios Guerraが好投を見せて流れが傾きかけます。5回、6回とピンチを作りましたが、Garrett Richardsが6回無失点にまとめて、Garrett Whitlockが残りの3イニングを1失点で締めてメジャー初セーブ。

ロサンゼルス・エンジェルス戦(LAA) 

5月14日 W 4-3 5月15日 W 9-0 5月16日 L 5-6

・カードの初戦は2回裏にRenfroeのセンターへの2ラン本塁打で先制(3本目のセンターへの本塁打となった)。先発のNick Pivettaも4シームのキレが良く、スライダーも低めに決まるなど6回無四球7奪三振と好投。いい流れで行きたいところでしたが、2回以降は相手先発のGriffin Canningに抑えられる。6回表2アウト2ストライクから大谷が外角のカーブをとらえて11号本塁打。7回表、先頭Anthony Rendonにグリーンモンスター直撃のシングルヒットを打たれたところでMatt Andrieseに投手交代。流れを切れずに逆転を許す結果。それでも、その裏にDalbecが相手Tony Watsonチェンジアップをとらえて逆転2ラン本塁打でチームを救ってくれました(スタンディングオベーション)。8回Adam Ottavinoが2三振を奪い3者凡退、Matt Barnesは中4日の登板で3者3三振と寄せ付けないまま勝利。

・2戦目は先発Martin Perezが今季初の6イニングを投げて、ついに今季初勝利。さらに、フェンウェイパークでの勝利も移籍後初と気前のいい試合になりました。コントロール自体は4与四球と苦しみましたが3被安打に抑えて、そこまでヒヤヒヤさせられる場面もなかったです。ただ、打線の爆発がそう思わせただけかもしれません。大谷に対する内角のシンカーが素晴らしく見ごたえのあった勝負でした。                         初回に、この日25歳の誕生日だったAlex Verdugoが自ら祝砲を挙げてBogaertsとDeversも本塁打で祝福。そして今日は下位打線のBobby DalbecFranchy Corderoが揃って2二塁打を記録して計4打点と貢献。2回3回と3者凡退に終わったのですが、相手先発Dylan Bundyは以外にもあっさりと崩れてしまいました。

・3戦目はNathan Eovaldiが先発してスイープを狙いましたが、2回に4点を奪われて劣勢。相手先発のJose Quintanaは4シーム、スライダー、カーブとどれでも空振りが取れて7奪三振。「4点追いつくのは簡単じゃないな」とおもっていましたが、下位打線が打ち崩す。Maddon監督はあっさりと投手交代を決断して長身右腕のAlex Slegersがマウンドへ。ここまで2打席連続三振のMichael ChavisとBogaertsがありがとうと言わんばかりにタイムリーヒットと3ラン本塁打で同点とする。しかし、エンジェルスが隙を見せたのはこの回のみ。 相手リリーフ陣が好投してつなぎ、最後はBarnesが大谷に逆転2ラン本塁打で敗北。失投の前に、Mike Troutの打ち取ったあたりがヒットになったり、8回にOttavinoがピンチを作ってしまいBarnesがイニングまたぎをせざるを得ない状況になったりとBarnesには難しい場面でした。

 このシリーズで大谷は2本塁打で本塁打ランキング単独トップ。1本目は初戦の5回にPivettaからカーブを捉えてグリーンモンスター越え。第1打席の二塁打も外角のカーブをうまく打った形で似たようなやられ方だった。試合の流れを変えて、その後の逆転を呼び込む一発といって良い。2打席目はBarnesの甘く入った4シームをとらえたクラッチホームラン。数少ない失投を完璧に仕留められたとあっては「もう楽しむしかない」といったCora監督のおっしゃる通りです。

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 シリーズ前には大谷と同数の本塁打だったJD Martinezは5月5日のDET戦以来本塁打がなし。長打すらない状態ですが、打率はここ7試合で.385と好調を維持。心配には及ばないと思うが、爆発力がなかったのも事実。それでも、チーム全体では本塁打が出ていて、打線の迫力は維持できている点を強調しておきたい。Renfroeも状態の良さを維持。下の画像ではわかりにくいかもしれませんが、5月に入り、平均打球速度100マイル越えを安定して計測するなどコンタクトの質も向上しています。

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(上の画像/Baseball Savantさんより)

 Enrique Hernandez不在の中でここまで6試合中5試合でリードオフマンの役割を担っているMarwin Gonzalezは15打数4安打。OAKとの2戦目では初回に出塁して得点に繋げた場面もありました。ただ、マルチ安打試合がある分、ノーヒット及び出塁0の日が多く、安定した活躍ができたとは言い難いです。

 Xander BogaertsはOAKとの2戦で2三振ずつと低調。Bassittに対しては外角のかなり遠めの速球に手が出てしまうなど翻弄された。Rafeal Deversはスタットキャストの指標によると走塁面でも優秀だそう。Bassittから本塁打を記録。このあっち向いてほい打法っぽいのはDeversによくみられますね。この2人の調子も落ち着いたという言い方がいいでしょうか。

今週のブルペンチェック

今週は6試合中5試合で先発が6イニングをこなして、2勝は打線が大量リードで支えてくれたとあって、ブルペン陣の負担は最小限。連投はValdez一人の2連投のみでした。

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 Pivettaがコロナウィルスのワクチン接種による副作用のためにIL入り。その後、その代わりにトリプルAからコールアップしたのがEduard Bazardo。 今シーズン2度目で、前回の昇格時は「即登板即降格」を果たしています。この日は2イニングを投げて無失点。翌日には無事Pivettaが昇格して、またしても「即登板即降格」を経験。日雇い派遣みたいでしたが、こういう仕事がチームを支えてくれています。ありがたいこと。

 澤村は2イニングピッチの後は5日の休養。Matt Andrieseは5月14日にPivettaの後を受けて登板も逆転を許してしまいます。AndrieseとD.Hernandezの2人(第2のセットアッパー候補)が揃って調子が良くないとあって、澤村の出番がより重要になってくる可能性は低くないでしょう。

 代わりに印象的だったのは先週に続いて、Phillip Valdezが好アピールだったこと。16日のゲームはリードを奪った直後の6回にマウンドへ。正直、「澤村ではないのか」と思いましたけれど、評価が高まっているということなのでしょうか。

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 上の画像でご覧にいただきたい。Baseball Saventさんによれば、Statcast指標は軒並み優秀です。ハードヒット率17.9%、バレル率は2.6%で上は真っ赤です。三振はあまり奪えずとも61.5%のゴロ率(キャリアベスト)は場面場面で活きることになりそう。

振り返り

 42試合を終えました。もう少しで昨季の60試合を迎えるところとあって、無事シーズンを楽しめる状況を感謝しています。

 現在の勝敗は25勝17敗勝率.595で地区首位を維持しています。ただ、アスレティックス戦は強敵相手の厳しさを痛感。チャンスに打てなかった打線だったが、その後は復調傾向。DeversとBogaertsは大事な場面で力を発揮していて、下位打線の層も充実しつつあります。地区2位のブルージェイスと敵地の戦いは、チームの現状を推し量るいい機会となるでしょう。ブルペン陣はポツリポツリと隙も生じつつありますが、上位チームらしい戦い方をしてほしいと思います。



 ここまで読んでいただきありがとうございました。

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